2023年12月08日

アオギリの赤いカメムシ

三股町

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     LUMIX G9 M2 LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mmF4-6.3 U

今日もイチイガシの梢でサツマヒメカマキリ越冬幼虫を新たに見つけた。
枯れ葉などにはよく潜り込んでいることがある。昨日見つけた幼虫も、別の枝で葉と葉の隙間に落ち着いていた。

上写真で重なっている葉を、そっとめくってみた↓  朝一番、気温が低いせいだろうじっとしていた。この後葉を元に戻しておいたがそれでも動かなかった。

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      LUMIX G9 M2 LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mmF4-6.3 U

都城市

街中に出たついでに、コムラサキ越冬幼虫の追観察のため早水公園に立ち寄ってみた。
先日見た位置から姿を消したものもあり、まだ落ち着いていない個体もいるようだ。

で、シダレヤナギの近くにあるアオギリをなんとなく眺めていたら、アカホシカメムシがいた。
本種は直近では2年前の10月に奄美大島で見たけれど、本来、九州にはいなかったカメムシだ。

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      E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX TT350

奄美大島から南の島には普通に生息している、いかにも南方系の姿をしたアカホシカメムシ。
宮崎県では2012年に宮崎市のアオギリで記録が出て、それ以降は県内のどこかしらで発生しているようだ。
ちょっと驚いたけれど、今の時代、なんらかの理由で北上する昆虫は数多くいる。

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     E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX TT350

根元に降りてスミレの葉から吸汁している個体もいた。

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     E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX TT350

写真の今にも羽化しそうなパンパンに肥えた終齢や4齢など幼虫も数頭いた。ここのアオギリで繁殖したことは間違い無いだろう。アオギリは3本並んで植えられており、いづれでもでアカホシカメムシが幹か根元付近をうろうろしていた。

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      E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro Godox DE300

成虫と幼虫を数頭持ち帰ったところ、ケースのなかで交尾しているカップルがいた。写真画面の左がメス。羽化しそうな幼虫以外は、明日にも元の場所に戻す予定。
しかしこの先、長い冬をどうやって過ごすのだろうか、気になる。

posted by やまかます at 20:52| カメムシ

2023年12月04日

黒子

三股町

霧が出た朝は、林に射し込む光芒を楽しめる。わずかな時間だけどそれがまた良いのだろう。

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午前9時 エノキ     LUMIX G9 M2 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

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午前9時 イヌビワの紅葉    LUMIX G9 M2 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

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OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

デスクワークの息抜きに外に出てみた。運次第ではあるけど踏み台に上がってみれば、クリオオアブラムシのメスが産仔の真っ最中だった。
庭のクヌギの根本には踏み台を置きっぱなしにしてあるので、いつでも高枝のコロニーを目線で観察できる。
今、産み落とされている仔らは、有性世代であろうか。メスならやがてオスと交尾して、越冬卵を産み落とす。もしこの仔らの中で、有翅虫になるとしたらオスということになる、、と思うけど。
posted by やまかます at 21:19| カメムシ

2023年12月03日

ラインダンス

三股町

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     LUMIX G9 M2 LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mmF4-6.3 U

かなり高所に実っているので、ここのシロダモは人目につかない。うんと仰いでやっと目が届く。
スギ植林の縁に根を下ろしており、薄暗い林内から光を求めて天高くへ突き出た樹形をしている。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

庭のクヌギにクリオオアブラムシのコロニーが2箇所あって、ちょっとした振動などに反応して一斉に後ろ脚を振り上げている。この行動をとる理由がよくわからないが、振動などなくても脚を高く上げている格好を頻繁にとっている。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

コロニーにはハヤシクロヤマアリのワーカーがいつも寄り添っている。
盛んに触角でアブラムシの体をタッピングしては、甘露を受け取っている。
まだ産仔するメスもいたが数は少ない。有翅虫は1週間ほど前に2頭ほど見たのみで、今はいない。

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日没とススキ     E-P7 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

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日没とヒメジョオン     LUMIX G9 M2 LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mmF4-6.3 U     



posted by やまかます at 20:47| カメムシ

2023年12月02日

アブラムシの事情

三股町

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

コナラの葉っぱで繁殖するクロトゲマダラアブラムシのコロニー。
庭の真ん中に植えてあるコナラとクヌギは、毎冬、屋根の高さを超えないよう剪定し幹も目線の高さで切り詰めている。
そのため、低い位置にも盛んに枝を張るので観察には都合がいい。
踏み台に上がってみると、昨日見つけたクロトゲマダラアブラムシのたくさんのコロニーがあった。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

有翅虫には、メス(画面左)とオス(画面右)がいる。
体色と頭のプロポーションなどで、一眼で区別ができる。オスの有翅型は今のところきわめて少ない。
有翅型メスは卵胎生で幼虫を産み落とす。卵胎生を行うメスは有翅型と無翅型の両タイプがいる。
そして、オスと交尾する無翅型メスは有性世代で、冬が深まるにつれ、幹や枝に越冬卵を産みつける。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

有翅メスが増えつつあり、翅芽が膨らんだ有翅メスの終齢幼虫(上写真淡い緑色)が目立つ。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

踏み台に上がったおかげで、ハミスジエダシャク幼虫も見つかった。高い位置なので普段ならまず目に入らない。
樹高を切り詰めているせいで、萌芽が盛んになり過ぎて、枝と枝が交叉して複雑に絡まるほど繁茂する。そのため、適度に枝打ちをして風と光の通しを良くするなどの細やかな手入れも欠かせない。自然観察を継続して楽しむためには、それなりの労力も必要ということだ。落葉がひと段落したら、枝打ち草刈り、などの作業が年末年始に控えている。
posted by やまかます at 20:51| カメムシ

2023年12月01日

コナラのアブラムシ

三股町

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     LUMIX G9 M2 LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mmF4-6.3 U

手前がマルバヤナギ(別名:アカメヤナギ)、奥上はクスノキ。
数年前にスギ植林伐採があった時、地主の方がこのクスノキだけはと言って切らずに残したものだ。スギが伐採されてそれまでヒョロヒョロと貧弱な枝ぶりだったのが、光をたっぷり受けるようになった。
周りを見下ろす樹高があるため、オオタカやサシバ、ノスリなど、猛禽類の休息場所になっている。
マルバヤナギは耕作放棄された畑の真ん中に成長したもので、樹液レストランができたり、ウチスズメの幼虫が育ったりしている。周辺にヤナギ類がないので、このマルバヤナギは観察者にとってもたいへん貴重な一本となっている。

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     LUMIX G9 M2 LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mmF4-6.3 U

近所の藪にあるサネカズラ。うちの林の隅っこにも一株だけ生えているが、果実は少ない。なんとか育てて増やして見たいとは毎年、思うだけで、歩いて数分のこの場所に来てそれで満足してしまう。
食用にはならないので手付かずで残るのがいい。もっとも、野鳥にとっては貴重な食糧になる。

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     LUMIX G9 M2 LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mmF4-6.3 U

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

コナラの紅葉にアブラムシがついている。葉裏なのでそれと意識してめくらないと気付きようがない。
クロトゲマダラアブラムシ、だろう。体の色、紋様は紅葉に見事に溶け込んでいる。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

有翅虫はオスで、無翅のメスと交尾していたが、オスは2頭しか見つからなかった。
交尾を終えたメスの産卵は、かなり昔に撮影したことがあるが、さて自宅庭でもそれが叶うだろうか。
posted by やまかます at 21:09| カメムシ

2023年10月07日

脱皮〜4齢から5齢へ

三股町

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

ハリカメムシ4齢幼虫の脱皮が進んでいた。小さい幼虫だけど、木漏れ日のおかげでこの場面に気づくことができた。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

脱皮の進行は意外と早い。幅広な触角が抜けた。
最初の数カットは手持ちで撮影したが連続シーンなので、玄関まで走って三脚を取り戻り、途中からは三脚にカメラを乗せて撮影した。
カメラとレンズの強力なブレ防止機能のおかげで手持ちでも撮影は可能だが、しゃがんだ姿勢でずっとカメラを構えるのは疲れる。先日の干潟で、トビハゼを低姿勢のまま撮影をしていたら、右肩から背中にかけて猛烈な神経痛を起こしてしまった。一脚は一番短くしてもまだ高さがあるので、やむを得ず手持ちで超望遠レンズを抱えていた。地面を這うトビハゼの目線の高さにできる限り近づけたかった。
神経痛に悩まされることにもなるので、使える余裕があるときはできるだけ三脚や一脚にカメラを据えることにしている。
そのため自宅ではいつも玄関に一台、それと持ち歩き用に小型の三脚を抱えるようにしている。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

脱皮直後のしばらくは透けた体。まるで別の生き物に見える。

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左:5齢、右:4齢    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

先月末ころは4齢幼虫のほうが多かったけれど、今月に入ってから5齢の姿が増えて、4齢は探してようやく2頭を見つけただけ。5齢幼虫(終齢)が多くなったので、もうしばらくすれば羽化のシーンが見られるだろう。5齢幼虫になると成虫の面影に近くなった。
posted by やまかます at 22:01| カメムシ

2023年09月29日

今時のカメムシ

三股町
                           ( 写真撮影・記事内容は全て昨日、9月28日 )

町内の上米公園に立ち寄ってみた。去年の台風被害が甚大で、林道を含む斜面が大きく崩落。その後どうなったのか気になっていたが、ようやく復旧工事が始まっていた。工期はまだこの先1ヶ月ほど掛かるようだ。
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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO FlashQ G20U

これまで3本並んでいた柿の木のうちの1本は崩落によって消失してしまった。残った柿の木を見上げてみれば、チャバネアオカメムシが来ていた。熟柿にはシロテンハナムグリ、コムラサキなども飛来していたようだが、観察も撮影もできるような高さではなかった。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO
公園のトイレ入り口外壁には、キマダラカメムシが集まってい、トイレの中にはさらに20頭前後が入り込んでいた。ここのトイレでは毎冬、キマダラカメムシの越冬集団が見られる。
酷暑の下での集合にはちょっと驚いたが、カメムシのからだはもうすっかり秋モードなのだろう。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-20
オヒシバの花穂にはクモヘリカメムシが飛来して、さっそく吸汁を始めていた。
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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-20 FlashQ G20U 

posted by やまかます at 20:36| カメムシ

2023年09月27日

アブラギリとシナアブラギリの今日

鹿児島県 伊佐市〜出水市

完熟アケビの果実が美味しそうに下がっていた。さっそく通い詰めているのは、メジロかな。
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アケビ    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

先月末に訪れた「アブラギリの谷〜オオキンカメムシの里」に再び赴いた。
オオキンカメムシがシナアブラギリでも繁殖するのかどうか?そこをもう一度、確かめておきたかった。

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アブラギリ    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

アブラギリの果実はほとんどが落ちてしまい、樹上に残っているものは数えるほどしかなく、
あれほど無数に見られた幼虫や成虫の姿も、すっかり消えていた。幼虫たちはすでに成虫となり、果実が終わったアブラギリからは離れて分散したようだ。落果したアブラギリの葉には黄葉も目立ち始めている。気温は高いけれど、秋の気配を強く感じさせる。
賑やかだったオオキンカメムシの姿が潮が引くように一斉に消えた寂しさが、谷全体に漂っていた。

それでも、出遅れ組がいたことは前回の探索で見ていたから、その幼虫たちがごくごくわずかだがまだ残っていた。
果実がほとんどないので、羽化まで成長できないものもいるかもしれない。

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5齢と並ぶ新成虫    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

前回、孵化幼虫集団が見つかったアブラギリには数個だけ果実が残ってい、5齢幼虫が吸汁していた。
今年はこれで幼虫の姿は見納めになる、そういう思いでひとしきり眺めておいた。
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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

さて、気になるシナアブラギリ(オオアブラギリ)は、まだ果実が以前と変わらず残っていた。
若干、色づいてはいるが、これならまだまだオオキンカメムシの幼虫をじゅうぶん養えるはずだが、、、。
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   OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO  

しかし、いくらたわわに実った果実や葉影を見て回っても、幼虫の姿は皆無であり、成虫が2頭見つかっただけだった。
前回来たときと変わらない様相に、予想はしていたけれど落胆したのも正直なところ。出遅れ組の幼虫が多少とも育っているのでは、との期待も半分あった。
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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

シナアブラギリの果実で吸汁していた成虫は、今夏産まれの新成虫であり、小楯板前縁から前胸背後半にかけて黒紋が広がる特徴は、他の成虫でも見られた。

アブラギリとシナアブラギリの多産地が隣接するこの一帯で、オオキンカメムシが好んで産卵し繁殖するのは、アブラギリであることは間違いない。シナアブラギリでも繁殖する可能性を否定はできないが、嗜好性の差が明らかにあると言っていいだろう。

オオキンカメムシの幼虫が、アブラギリ果実で育っている現場を初めて見たのは、1995年の7月のことで、そこは屋久島だった。そのとき、紫色をした卵塊を見た感動もいまだに色褪せない。
屋久島に行く前は、房総半島南端の山中でアブラギリを見て回ったりしたけれど、幼虫も成虫もまったく見つからなかった。あれから、30年近くを経て今。地元の宮崎そして鹿児島の山中でオオキンカメムシの繁殖する姿を見たい時に見れるようにはなった。けれど、彼らの暮らしぶりにはまだまだ謎が残されたままである。
posted by やまかます at 21:22| カメムシ

2023年09月22日

虫を招く力とは

愛媛県 松山市

20日に愛媛県、21日に香川県のフィールドを巡った。今回は、局所的にしか見られないカメムシの撮影が目的。

ピンポイントの生息地に出向かない限り見つからない虫は多いが、そこへ行きさえすれば簡単に見られるもの、ここと言われて探しても簡単には見つからないもの、と大きく二つに分かれる。今回は前者に当たると言っていいだろう。
それでも、出発前には探索にかなり時間を要するかもしれない、という覚悟をしておくのが常だ。
今回は愛大昆虫学研究室のOBの方々に案内いただき、お世話になった。まさに大名旅行のようなもの。大船に乗った気分は控えめに、初めて出会うカメムシに満面の笑顔で興奮した。

さて、昨日21日、香川県高松市のフィールドを立ち(遅めの昼食は讃岐うどん)、松山市内のホテルに投宿。
今回のホテルも窓から松山城を望める位置にある。
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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

部屋は9階、窓は東向きになる。
カーテンを少し開いておいたせいだろう、朝になってみると大きな窓ガラスに、小さなカメムシのシルエットが張り付いていた。
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    OM-1 LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH

窓は隙間ができる程度には開くようだが、ロックがどうやっても解除できなかった。開いたところでカメムシは窓ガラス中央にいるので手出しもできない。せめて、カメムシの姿をしっかり見たいので、ストロボ照明を使って撮影してみた。

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   OM-1 LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH FlashQ G20U

写真ではやめてしまっているが、当初、窓ガラスの表面に口吻をしきりと押し当てていた。
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イチモンジカメムシ-9227289.jpg
  OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U  

ガラスに顔を押し当てて、できるだけ背面を覗けるだけ覗いてみれば、チャバネアオカメムシのメスとわかった。
おそらく夜の灯りに飛来したのだろうけど、よりによって、それが私の部屋だけだったのか?
posted by やまかます at 08:15| カメムシ

2023年09月17日

カップル

三股町

ジョロウグモのメスにオスが近づき、そのまま交接が成立しているように見えた。
オスの触肢の動きの仔細までは見えなかったが、一旦は離れても何回も繰り返していたので精子を送り届けることができたのではないだろうか。
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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

ジョロウグモのメスのすぐ近くには脱皮殻が残っており、するとメスは脱皮して成体になってまだ時間が浅いのではないか、とも考えられる。そうであれば、メスの警戒心もまだ薄くオスをすんなり受け入れたのかもしれない、という想像もつく。

ジョロウグモの網の下には、ヒメウラナミジャノメの交尾カップルがいた。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

こちらは、ハネナガイナゴのカップル。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

イネ科の花穂にホソハリカメムシの交尾カップルがいて、
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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

ふと目線を下げると、すぐ隣に同種の5齢幼虫がいた。
この時期、エノコログサなどの花穂にも幼虫の姿が多い。
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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U
posted by やまかます at 19:53| カメムシ

2023年09月13日

あきらめませんよ!

三股町

昨日は一旦諦めたかに見えたが、今朝になってまた、カンシャワタアブラムシ幼虫がくらいついていた。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

幼虫はたくさんいるので、疲れたら交替するのか、それとも同じ個体なのかはわからない。
ゴイシシジミの卵には孵化の兆候がわずかに見え始めている。
はやくこの卵を剥がさないと!!

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

駐車場にいたハンミョウがランタナの葉上で休んで(?)いた。
悪天候のときや夜間には、葉上で静かに伏せている姿をよく見かける。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

先日、飼育していたヤマトシジミ3齢幼虫は寄生されていたが、幼虫の体から外に出て繭を紡いだ寄生バチが、今日になって羽化していた。
体長は3ミリ前後。コマユバチの一種のようだが、種名までは判らない。
posted by やまかます at 21:14| カメムシ

2023年09月12日

ぐるぐる攻撃

三股町

庭に咲いているマルバツユクサの花に、ホソヒラタアブが来ていた。
マルバツユクサはツユクサと比べて、花色が薄く葉っぱに丸みがある。
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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

ススキに群れているカンシャワタアブラムシのうち、2齢幼虫の2頭が、ゴイシシジミ卵と格闘していた。
頭のツノを突き立て、卵を引っ剥がそうとしているのだろう。これでもか、これでもか、と卵を抱えるようにしてグルグル回っている。
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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

しかし、ゴイシシジミ卵はガッチとリ葉っぱに張り付いており、アブラムシの努力虚しくピクリとも動かない。
いつの間にかアブラムシは諦めて去っていた。
アブラムシが纏っているワックスが白い筋模様となって、卵の外周に残っている。
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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-20 FlashQ G20U

室内作業の休憩時間には庭に出て、遠くを眺めたあと、足元を見つめて庭でマクロ撮影を楽しむ。
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コミカンソウ    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-20 FlashQ G20U

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カヤツリグサ    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-20
posted by やまかます at 20:16| カメムシ

2023年09月01日

キャノピー

三股町

午後5時半、家の外に出て一時だけ観察をした。
今日は本の仕事の撮影と写真画像の準備などでずっと室内に篭りきりだったので、外の空気を吸っておきたい。
以前なら飼い犬の散歩で嫌でも朝晩と日に二回は散歩に出ていたのだけど。観察歩きをするにしても、かたわらを歩く犬がいなくなったのは寂しいものがある。

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ホシハラビロヘリカメムシ     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

隣の敷地で蔓延っているクズでは、もっとも身近なカメムシと言える、ホシハラビロヘリカメムシが食事中だった。
本種が産み落とす卵は真珠光沢があり光の当たり方で虹色に輝く。

卵が孵化するときの様子は、ジェット戦闘機のコクピットを覆う流線型キャノピー(風防)を上に跳ね上げたときのようで、卵殻の一部がパコンと開いて、そこから幼虫がゆっくりと体を外に乗り出してくる。
2001年に劇場公開されたSF映画『猿の惑星』に出てくる偵察ポッド(一人乗り小型宇宙船)の形状やキャノピーの開く様子を観て、私はホシハラビロヘリカメムシの孵化や卵殻を思い起した。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

こちらの↑ホシハラビロヘリカメムシの前胸背面には、小さなヌカカの一種が乗っかっていて、吸血中だった。
ヌカカの腹部は青緑色の血液でパンパンに膨らんでいる。いつまで吸い続けるのだろう。
シオカラトンボの翅脈で吸血していたヌカカと種類は違うのだろうか?

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

ススキの葉裏についたカンシャワタアブラムシのコロニーで、ゴイシシジミが食事中。
アブラムシがお尻から出す甘露を吸っている。
今年はササコナフキツノアブラムシ(ササにつく)、カンシャワタアブラムシとも発生数が多いので、このアブラムシたちを幼虫の餌として育つゴイシシジミの姿もよく見かける。
posted by やまかます at 21:23| カメムシ

2023年08月31日

バトンタッチ

三股町

車を停めるために入った空き地に、ナンバンギセルが咲いていた(8月28日、出水市にて)。
何気なく立ち寄ったススキ原でこの植物に出会うたびに、ここぞとばかり一息入れる。お目当ての虫が見つからないと焦っても仕方がないので、腰を落ち着けてちょうどいい休憩タイムとなる。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

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    OM-1 LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH FlashQ G20U

このところ、アブラゼミの鳴き声は少しおとなしくなり、入れ替わるようにツクツクボウシが賑やかに奏でている。
ハラビロ、オオカマキリとも成虫をよく見かけるようになり、そのカマキリたちの鎌足に掛かり、絶体絶命の悲鳴を上げるアブラゼミも増えてきた。


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ツクツクボウシ♀     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO   
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ツクツクボウシ♀     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO
posted by やまかます at 21:15| カメムシ

2023年08月29日

アブラギリの谷

鹿児島県 出水市〜伊佐市

昨日見て回ったシナアブラギリ(オオアブラギリ)では、オオキンカメムシのメス成虫が3頭しか見つからなかった。
そこで今朝は、別の場所でシナアブラギリを探すことにして、昨日の場所から南に位置する谷間に入ってみた。
見落としている繁殖木があるのではないか?そこを突き止めておきたかった。シナアブラギリの本数の多さからして、繁殖木(幼虫が生育している木)が一本も見つからないのがどうも腑に落ちないからだ。場所を換えて探してみる必要がある。

県道から外れて川沿いの道を進んでいくと、すぐにも現れたのは意外にも、アブラギリだった。
昨日、道沿いに生えていたシナアブラギリの一番近いものでは2キロほどしか距離は離れていない。

シナアブラギリ(下写真左)は、葉、果実ともに大きく、また果実は下に垂れ下がる。
いっぽう、アブラギリ(下写真右)の果実は上向きにつき、果実の形状も一目で違いがわかる。

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 シナアブラギリ                      アブラギリ

最初に見つけたアブラギリには、成虫が多数、果実にたかっていた。その成虫たちは羽化して日の浅い今夏産まれのようであった。
谷筋の道を進んでいくと次々とアブラギリが現れ、いやその数たるや20数キロ以上に渡って延々と続いていた。本数にしたら一体どのくらいになるのか、気が遠くなるほどの数字が頭の中にちらつく。
所々では明らかに林を成していて、そこから川沿いに広がっていったのだろう。
いっぽう、シナアブラギリは不思議なことにまったく生えていない。生えていないというか、もともと植えていないのだろう。アブラギリとは敢えて植える場所を違える必要があったのだろうか?

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

川の対岸に並んでいるアブラギリ(上写真)。是非とも花の時期にまたこの谷筋を訪れたいものだ。
谷間は白い花で埋め尽くされるのではないか、そんな光景を想像してみてみるが、私の想像などは及びもしないに違いない。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

林道からすぐ入れるアブラギリ林もあった。そこでも繁殖の確たる証拠となる幼虫の脱皮殻がすぐ足元に転がっていた。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

幼虫のステージはほとんどが4齢と5齢で、5齢のなかにはもうじき羽化しそうなほどパンパンに肥えたものもいる。新成虫の姿もある。やはり、幼虫期の終盤に入っているのだろう、実際、どこのアブラギリでも夥しい数の成虫が果実や葉裏などにいくらでも見つかり、繁殖木がこれほど多い場所は初めて見た。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO GODOX TT350

アブラギリ果実で吸汁する、5齢(終齢)幼虫。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO GODOX TT350

新成虫は探すまでもなく、次々と視野に入ってくる。探して探してようやく3頭、というシナアブラギリとはまるで様相が違う。この違いはなにか。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

ある一本のアブラギリでは、1齢幼虫群(写真では近くに卵殻も見える)が3群見つかった。これは意外だったが、だいぶ産卵が遅かったようだ。ちなみに、オオキンカメムシの卵期間は4日前後で、幼虫全生育期間は40日前後とされている。この写真の1齢幼虫たちが成虫になるのは、10月に入ってからになるだろう。

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上がオス、下がメス  OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO FlashQ G20U   

まさにアブラギリの谷と言える場所に、今日は偶然にも行き着いたのだけど、そこは「オオキンカメムシの里」とも呼べるほどの賑わいに溢れていた。

まだ結論づけるのは早いが、オオキンカメムシの嗜好性としてシナアブラギリよりかアブラギリを選んでいるようにも感じ取れた。昨日、シナアブラギリにわずか3頭いたメスは、アブラギリで育ってそこから分散していくなかで、流れて着いたのではないか?その可能性も考えられる。

昨日の記事にも付記として補足したが、シナアブラギリに来ていたメスのうち1頭は去年産まれの個体であった。
おそらくはすでに産卵を終えたものと見え、ほどなく死んでしまった。アブラギリで多数見られた成虫のなかにも当然、昨夏産まれの古い個体も混じっているはずだ。孵化直後の1齢集団がまだ見られることもそれを裏付けている。卵塊やこれからまだ産卵するであろうメスもごく僅かながら残っている可能性もあるだろう。


シナアブラギリのすぐ近く、数キロしか離れていない場所に圧倒的な量のアブラギリが生えている。この状況では、シナアブラギリを繁殖木として選ばないかどうかを考える上では整理がつきにくい。もしも、シナアブラギリがある程度の量生えていて、しかもそこがアブラギリの産地からかなりの距離があり孤立していたならどうだろう?

シナアブラギリがオオキンカメムシのホストになるのかどうか?
この疑問を解くためには、シナアブラギリが孤立してまとまって生えているフィールドを探し当てる必要を感じる。

昨日の午後は、出水市のツル越冬地も訪れた。オオキンカメムシ以外の観察などについてはまた明日。




posted by やまかます at 21:41| カメムシ

2023年08月28日

シナアブラギリ(オオアブラギリ)

鹿児島県 伊佐市〜出水市

高速の栗野ICを降りてから出水市に入るルートはいくつかあって、今朝はこれまでとは違うルートを選んでみた。
その判断は正しかったようで、ルートの途中でシナアブラギリが多数植っている谷間を見つけることができた。

カラスザンショウの白い花が濃高フ林を背景によく目立つ。

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カラスザンショウ     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

カラスザンショウを過ぎて間も無く、シナアブラギリ(オオアブラギリ)が植っている場所に辿り着いた。
道路に沿った谷間に植っていて、樹冠を上から眺めたり、根本まで寄れるものまでその数はかなり多い。

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シナアブラギリ     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

果実は小さな玉葱ほどの大きさがあり、遠目からは青柿に見えるほどたわわに実っている木もあった。
これならオオキンカメムシがどれかの木で繁殖しているかもしれない、丁寧に一本すづ見て回った。

宮崎県のアブラギリでは、例年この時期(8月末〜9月初め)だと終齢〜成虫が見られる。つまり羽化ピーク最盛期と言えるのだが、ここのシナアブラギリではメス成虫が3頭見つかっただけだった。いづれも果実で吸汁していた。

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       OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO GODOX TT350

今夏、羽化した新成虫だろうか?2頭捕獲してみたが、後ろ翅先端にわずかな破れがある。
見つかった成虫の数が少な過ぎることも気に掛かる。
シナアブラギリでは終齢まで育ったという記録もあるようだが、幼虫が羽化まで成長できるのか、確実な観察例を私は知らない。過去の文献では「シナアブラギリでは幼虫は育たない」と断言しているものもあるのだが、本当にそうなのか知りたいと思っている。

付記:捕獲した2メスのうち1メスはほどなく死んでしまった。体紋様の汚れ方や右触角の欠損、うしろ翅の破れ具合、などから、このメスは作年の夏産まれと思われる。つまり産卵を終えて寿命が尽きたものだろう。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

シナアブラギリ林の天井。
中国原産のシナアブラギリは油を採るために栽培されてきたものだが、やがて放置され野生化したようだ。

シナアブラギリは道路沿いに帯状に生えているので、車を停めるスペースを見つけてはオオキンカメムシ探しをしていたが、そのうち左足首に違和感を覚えた。
ススキの葉で切ったかのような痛みだったので、ズボンの裾をめくってみると、真っ黒になったヤマビルが食らいついていた。飽血してまん丸だ。
すぐに取り除いたが出血しておりズボンの裾が赤く染まっていたので、消毒してからカットバンを貼って止血しておいた。
ヤマビルが多い地域のようで、足元の備えに無頓着だったことを反省。マダニも当然多いことだろう。
posted by やまかます at 19:29| カメムシ

2023年08月26日

ちいさなカメムシ

三股町

朝から青空が広がって陽射しは厳しかったが、雲が次々と流れてきて薄曇りにもなったり、空模様はめまぐるしく変わった。午後6時過ぎ、空はウコン色に染まり激しい夕立があって、雨はじきに止み急に涼しくなった。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

夕立になる直前、まだ青空がのぞく炎天下でオオメナガカメムシを見つけた。
ヒメジョオンの花でじっと動かない。
オオメナガカメムシのシルエットは、ハエかアブ類にも似ている。その姿通り花の蜜や汁を吸ったりするが、ときに小さな昆虫なども吸血する。ハナアブ類の蛹に口針を突き刺している姿を見たこともある。つまりこのカメムシは体長わずか5ミリの小さなハンターでもある。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

夕日の逆光のなかで、フード無しでの撮影だが、今年発売されたばかりの90ミリマクロレンズはフレアもかなり抑えられている。倍率が上がるほどフードが邪魔になることもあるが、フードを安心して外せる。もっともレンズ保護にもなるのでフードは常時つけている。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

オオメナガカメムシの撮影を終えて部屋に戻る途中で、ササキリのオスに出会った。
羽化してまだ日が浅いように見える。日中、シリシリシリシリ〜〜〜〜と特徴のある鳴き声を聴かせてくれる。
posted by やまかます at 20:20| カメムシ

2023年07月27日

紅土カメムシ

延岡市 愛宕山

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     OM-1 LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH FlashQ G20U

しばらくぶりに、ベニツチカメムシの生息地を訪れてみた。
終齢幼虫が一頭だけ残っていたが、ほとんどは成虫となっていた。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

猛暑が続くためか、すでに崖土の隙間に潜り込んでいるものもいた。
九州のベニツチカメムシは真冬と真夏の一時期は、土中で越冬、越夏を行う。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

目の前をユラユラ舞っていたカラスアゲハは、日陰を探して翅を休めていた。



posted by やまかます at 19:10| カメムシ

2023年07月24日

赤いカップル増える

都城市 山之口町

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

昨日の同じススキで、アカハネナガウンカの交尾カップルが4組に増えていた。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

チュウガタシロカネグモのメスが同種を食べていた。いわゆる共食い。
餌食となったクモは同種の幼体で、共食いが生じたのは本種の網が過密に張られているせいかもしれない。
少し離れた場所には、オスもいた↓  オスは胴体の割に脚が長い。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

一昨日の夜から、クツワムシの鳴き声がするようになった。まだ数は少ない。ハヤシノウマオイも今夜は一頭だけだが鳴いていた。
posted by やまかます at 21:32| カメムシ

2023年07月13日

十星

芦別市 上芦別公園 

昨日(7月12日)に立ち寄った上芦別公園では、

ナシカメムシ、アオクチブトカメムシ、ツノアオカメムシ、クサギカメムシ、そして、トホシカメムシを観察できた。
トホシカメムシは数頭いて、最初に見つけたのは交尾カップルだった。
交尾カップルがいたバラ科の樹種は調査中。
トホシカメムシが平地で普通に見られる、というのが北海道ならでは。

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    TG-6

上川郡 和寒町(わっさむ)

今日は旭川市の北、和寒町にある南丘森林公園で観察を行った。

朝一番、土砂降りがあって天気情報も一日中雨ということだった。けれど、現地に着いてから午後2時までほとんど雨は降らず、時折、うっすらと青空さえ覗いたりもした。暑くもなく寒くもなく、とても夏とも思えず、まだシオヤトンボも飛び交っていて、とにかく観察歩きにはうってつけの天候であった。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

ニホンザリガニを探す、伊藤知紗さん、と河野宏和さん。
私は長靴を持っていないので岸辺で探索。
以前、いとも簡単に見つけた経験のある私だが、今日のところは成果無し。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

今夜は室内撮影もあるので、詳しい観察レポートは後日に。







posted by やまかます at 21:05| カメムシ

2023年06月11日

雨の合間

三股町

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

小雨のなか庭を飛び交うチョウの姿がチラホラ。

そのうち、咲き残っていたサツキの花にカラスアゲハのメスが来て、吸蜜しては飛び立ち、また戻っては吸蜜し、をひとしきり繰り返していた。
台所からその姿を見て、仕事部屋へ走り、カメラを引っ提げて玄関前へ戻ってみれば、まだ余裕で撮影できた。
昨日からの長雨で花を訪れることもできなかったに違いなく、よほど腹ペコだったようだ。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

庭のクヌギにコミミズクがいた。目線よりか少し低い位置。

4月頃、羽化した当初の成虫を見る機会は多いけれど、初夏以降のコミミズクを観察したことはこれまでほとんどない。
1頭いるなら他にも、と周囲を探してみたが追加はできず、そうこうしているうちに写真の個体も見失ってしまった。
気になるのでクヌギと隣のコナラで、コミミズクの追観察をしばらくは続けてみたい。
posted by やまかます at 19:41| カメムシ

2023年05月23日

カメムシの卵

三股町

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

オオカマキリに遅れること約2週間、ハラビロカマキリの1齢幼虫の姿が目につくようになった。
ショウリョウバッタの1、2齢幼虫なども庭で跳ねていた。もうすっかり、初夏。

さて、先日、20日の町田市、成瀬台の公園では、ポプラの葉にキマダラカメムシの卵塊があった↓。
それも目線の高さですぐに気づいたのだけど、私が清瀬に住んでいた頃にはあり得ないことだったと改めて思った。
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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

つまり、あり得なかったというのは15年〜20年前に遡っての話だが、おそらく今の清瀬市(野塩付近)では、町田市のようにキマダラカメムシは普通に生息しているのだろう、と思う。

九州から関東圏まで分布を拡大したキマダラカメムシは、ホストが多種類であるためか、卵塊を見つけるのがカメムシのなかでもダントツに容易である(身近なカメムシで)。
従来、卵塊の見つけ易さで言うならば、ホオズキカメムシ、チャバネアオカメムシ、クサギカメムシなどが筆頭に挙げることができたが、
ここ10数年でそのランキング上位に入ってきたのが、キマダラカメムシと言えるかと思う。
ホストの植物種が多様でその上に卵が大きいことも目立つ要因になっているのだろう。

今日は都城市の早水公園で、イロハカエデとケヤキのそれぞれの葉っぱで卵塊を見つけた、というか向こうから嫌でも目に飛び込んでくる。それほどアピール度が高いのが、キマダラカメムシであり、卵・幼虫・成虫と全ステージでもっとも馴染み深いカメムシとなりつつある。
もっとも、一方でキマダラカメムシが分布していない地域、例えば東北以北の地で卵塊発見率の高いカメムシは何だろうか、と気にはなる。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

北西の風が強く、黄砂に霞んだ今日の日の入り。
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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

posted by やまかます at 20:53| カメムシ

2023年05月20日

児童公園の黄色いアブラムシ

東京都 町田市

成瀬台、住宅街の中にポツンとある小さな児童公園。
甥の年少の女児と一緒に散歩で訪れ、彼女の秘密基地など教わりながら昆虫観察をしばし。

まずは、ベニカミキリ。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

コマルハナバチの雌雄、キタキチョウ、ルリシジミ、クロヤマアリ、クロオオアリ、オカダンゴムシ、チャバネアオカメムシ、バラルリツツハムシ、、、、、見つけた虫の名前を声に出して歩く。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

キョウチクトウアブラムシのコロニーが多く、ナミテントウの幼虫、蛹、新成虫がたくさん見られた。
「おじちゃん、これなに?」と指差した先には優曇華の花も。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

帰り際に見つけたのが、交尾中のホリカワクシヒゲガガンボ。

17日から3日間、都内での打ち合わせ、飯能でのフィールド歩き、会食など、過密スケジュールを終え、
羽田空港から午後5時45分発の便で宮崎に戻った。

機内(ANA)では映画『生きる〜LIVE』を視聴した。
黒澤明監督原作「生きる」をカズオ・イシグロの脚本で、ロンドンを舞台に製作された作品。
1時間15分ほどのフライトで、映画の最後のほうが尻切れトンボになってしまったのが残念。
こんなときに限って、予定より6分ほど早く宮崎空港に着いた。
posted by やまかます at 22:48| カメムシ

2023年04月21日

この頃のカメムシたち

三股町

ここ数日、うちの庭で次々と活動を始めたカメムシたちの顔ぶれ。

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家庭菜園の春菊がちょうど花盛りで、そこに来ていた、イチモンジカメムシのメス。
花弁にも盛んに口吻を突き立てていた。


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越冬幼虫が羽化して成虫の分散が始まっている、ヨコヅナサシガメ。
抜けのいいフライトの絵柄になりそうだったのだけど、このあと急降下して草むらに軟着陸。
腹部縁の波打つ張り出しが翼の役目も果たしそうだが、翅のはばたきの調子(エンジンとプロペラ)が今ひとつのようだった。

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越冬開けのミナミトゲヘリカメムシは秋に羽化した新成虫だろう、とても綺麗な体色。

カメムシ写真全て:OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-14 FlashQ G20U

物置小屋の南向きの壁に、モンシロチョウの蛹がたくさん張り付いていた。ここにはアブラナが繁茂していたせいだが、スジグロシロチョウの蛹も数頭だけ混じっていた。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-14 FlashQ G20U

ちょうど羽化した直後の蛹殻と成虫。

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       OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-14 FlashQ G20U

壁には脚立など道具類を立て掛けてもあるので、ものを動かすときに蛹を傷つけたり最悪、潰してしまうかもしれない。
そこで、手の届く範囲で蛹を回収しておいた。一番奥の列の3頭が、スジグロシロチョウ。

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      E-M1X  M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro 




posted by やまかます at 20:26| カメムシ

2023年04月19日

着地

三股町

仕事で撮影が必要になったナナホシテントウを探してみた。
庭に出ればすぐに次々と見つかったけれど、何かおかしい、変だ。
何が変と言って、それはカラスノエンドウ。
例年ならびっしりとつくアブラムシのコロニーが、まったく見当たらない。
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 (2022年4月6日撮影)

上写真のような例年なら当たり前の光景が、今春は皆無なのである。

昨年はそのアブラムシの撮影を行ったのだが、それが嘘のように今春はいない。
ナナホシテントウが多いからと言って、全部食べてしまうわけでもないし、カラスノエンドウが伸び始めた頃から毎日のよに様子を見ていたけど、一度もアブラムシのコロニーどころか単体でいる姿さえ見ていない。
冬には越冬アブラムシを確認している。一体、何が起きているのだろう?

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-14 FlashQ G20U

庭にいたルイスコメツキモドキ、例年より早い登場かと思う。
過去記事で登場した回数はわずかだが、いづれも5月に入ってからだった。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-14 FlashQ G20U

クヌギカメムシの幼虫は、終齢(5齢)となったものが見つかるようになった。

萌芽した新芽で吸汁しているものや、上写真のように地面に近いノイバラの葉上で休んでいるものもいる。
成長して終齢になるともうクヌギでの吸汁は必要なくなるのか、他の植物上で吸汁するようになる。
風で飛ばされるものもあるのだろうけど、それもどうやら自ら風まかせにして旅立つように見受ける。
薄っぺらい体は、脚のふんばりを解けば、簡単に風に掬われてフライトできるのではないだろうか。
クヌギカメムシの羽化は、林床や林縁の地面に近い草むらで行われることが多いのもそれを物語っていると思う。

羽化したあと、成虫になったクヌギカメムシは孤独な放浪生活を始める。幼虫時代には集合性もあったのに、一人旅に出る。その行き先は林のどこか。いったい遠くはどこまで行くのだろう。
雌雄が再び出会うのは、秋も深まる11月半ば以降。あの華奢な体にマーキングするのも難しそう。

posted by やまかます at 20:09| カメムシ

2023年04月01日

萌芽とクヌギカメムシ

三股町

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-14 FlashQ G20U

毎日のように様子を見ていたナルコユリに、花蕾がぶら下がっていた。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-14

大きなカラサスザンショウが立ち枯れ、幹が真っ白になっていたので、今日も様子を見に行ってみれば、その隣のカラスザンショウの根本辺りから、フワリと飛び立ったのが、モンキアゲハ
すぐ近くに舞い降りて翅を休めていたから、今朝にも羽化したのは間違いないだろう。
カラスザンショウの根本近くで本種の越冬蛹を見つけたことは、これまでに2回、経験している。
羽化殻を探してみたけれど、藪が混み入っていて探しきれなかった。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-14 FlashQ G20U

道路沿いに並んでいるクヌギは正月に萌芽更新で短く伐採したのだが、その樹幹から萌芽が始まっていた。
その萌芽を覗き込んでいたら、クヌギカメムシの3齢幼虫がいた。
切り倒した幹に卵塊が付いていたのは知っていたけど、なんとか無事に萌芽のところまで辿り着けたようだ。
posted by やまかます at 21:09| カメムシ

2023年03月17日

居残り虫の運命

三股町

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      E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-14 

庭のエノキの芽吹が目立ち始めた。家庭菜園が日照不足になる原因の一つが、この大きくなり過ぎたエノキだ。頂部から切り詰めたいのだが、その作業には高所作業車が必要だ。今年の秋にはなんとか考えたい。エノキは萌芽力が旺盛なので、切っても切っても枝葉をグングン伸ばす。

スミレ-3170543.jpg
      E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-14 

台所の勝手口を出たすぐの地面を彩っている、スミレ。今年はやけに花数が多いような気がする。ここは砂利を敷き詰めているのだけど、こんなに元気な理由は何だろう。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

室内で越冬する常連の虫のうち、その筆頭が、クロウリハムシで、次いでキマダラカメムシもよく見る。

家屋内で冬を無事に乗り越え、さて、今度は外に出る段になって、明るい窓ガラスに目を奪われるのか、入ってきた時の扉に行き着けないものが多い。そうこうするうちに、乾燥や飢えに耐えきれず、命を落とす越冬虫もいて、一番多く床に転がっているのは、クロウリハムシだ。

窓ガラスや網戸の内側で呆然としている姿を見かければ、できるだけ外に解放してやるのだが目が届かない虫も多い。
網戸やガラス窓、あるいは障子さえなければ、こんな不幸も生じないだろうけど、窓を開けっぱなしにできるのは、まだしばらく先になりそうだ。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U
posted by やまかます at 20:44| カメムシ

2023年02月20日

クヌギカメムシ孵化ふたたび

三股町

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

午後3時50分、クヌギカメムシの孵化が始まっていた。この卵塊は地上高150cmほどの位置にある。

クヌギカメムシ-2209329.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

午後5時10分、1時間ほど経ても孵化幼虫が新たに1頭増えただけで、孵化は一斉というわけでもないようだ。

チョウゲンボウ-1000089.jpg
      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

車を運転中、前方上空にチョウゲンボウが舞っていることに気付いた。
車の進行方向をまっすぐ進み電柱の近くに着地したので、一旦電柱を通り越してから車を止めた。
外に出て電柱の近くまで駆け寄ってみたけど警戒する様子もなく落ち着いていた。

幻日-3204809.jpg
      E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

午後5時25分、西の空に虹色が見えた。これは、「幻日」と呼ばれる現象のようだ。
太陽を中心にぼんやりとだが、白い輪っかになっている(下写真)。一瞬、太陽の左側にも虹色が現れたがすぐ消えてしまった。

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     E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
posted by やまかます at 19:29| カメムシ

2023年02月13日

ゼリーから誕生

三股町

クヌギカメムシ孵化-2138968.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

クヌギカメムシの孵化が始まっていた。

じつはこの卵塊がついていたのは、地上高約8m。
普段なら到底、目が届かない高所だが、一昨日、根本から切り倒したばかり。
林床に横倒しとなったクヌギ大木を計測してみると樹高は13mほどあった。
根本から頂部まで丁寧に見ていくと、目線の高さでは2個しか見つかっていなかったが、6mの辺りに数個あり、8mでは上写真の孵化したものを含めて5、6個。さらに11mの高さでは20数個が集中して見られた。

クヌギカメムシ-2128440.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

2枚目の写真では孵化幼虫による吸汁で、ゼリー状物質が萎み痩せている。

ゼリー状物質に埋もれている卵からは、それぞれ3本の呼吸管が飛び出ている。

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      OM-1 ZUIKO AUTO-MACRO 38mm f2  FlashQ G20U

秋冷の頃、クヌギカメムシが産卵する場所はおもにクヌギの幹表面の窪みだが、目線の高さよりうんと高い位置にも産卵していることは10年ほど前にもクヌギの伐採をしたときに初めて気づいた。したがって、ある場所で毎年産卵される卵塊数の正確なカウントはほぼ不可能とも言えるだろう。
クヌギカメムシの孵化が始まり、そして昨日はフチグロトゲエダシャク♂の飛翔する姿も増えた。もう春はすぐ目の前にまで迫っている。
posted by やまかます at 20:24| カメムシ

2023年01月11日

ポカポカ陽気に戸惑う虫

三股町

午前8時18分
朝陽-1061786.jpg
      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

朝の陽射しを浴びる、エノキ
自宅敷地内のエノキでは一番の大木で、毎夏、樹冠をヤマトタマムシが舞う。
日中の気温は15℃まで上がったけれど、朝は冷えて庭の地面は霜で真っ白だった。

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ヘビイチゴ       OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

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クヌギ      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

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       OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

気温が上がって家の外壁に姿を現した、キマダラカメムシ

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

日向に出てきた、キタテハ

日が暮れると気温はガクンと下がるのだから、キマダラカメムシもキタテハも、冬越し場所から出たり戻ったりと忙しい。
posted by やまかます at 20:04| カメムシ

2023年01月10日

季節外れのカメムシ

三股町

午前8時 庭から西方の眺め
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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

画面手前が隣のクリ林で、モズ♂のはやにえが多く見つかっている。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

自宅林のアカメガシワの幹を、トコトコトコと登っていくカメムシがいた。
この時期になぜ!?
よく見れば、キバラヘリカメムシの5齢幼虫だ。

「はて?うちの林に食樹があったかな?」

庭のコマユミでは繁殖することがあったけど、と記憶を辿っているうちに、林の南側のヘリ近くにツルウメモドキが高い梢に巻き上がっていることを思い出した。庭からだと離れすぎているので、おそらくツルウメモドキで育った幼虫なんだろう。

「そういえば先日、メジロのつがいが果実を啄みに来ていたなあ。かなりの高所だったけど」

幼虫がいたアカメガシワからツルウメモドキまでの距離は10m近く離れている。ずいぶんと長旅をしたものだし、よくぞ無事に辿り着けたものだ。しかし、この先の食料はどうするのだろか。

昨日、今日と、モズのメスがオスのナワバリに入って活動している姿を確認できた。
そろそろ、モズの恋の季節。
posted by やまかます at 20:17| カメムシ

2023年01月08日

越冬カメムシ、と モズのはやにえ

三股町

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO FlashQ G20U

クロセセリの越冬蛹を見たくなって、ハナミョウガの葉っぱをめくっていたら、アズキヘリカメムシがいた。新成虫のようで綺麗な姿をしている。
葉と葉が重なった隙間に潜り込んでいた。意外と安易な越冬場所に思えたけど、そこが強風にも耐え得る壺だったのかも。
元通りに葉を重ねるのには苦労する。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

今朝はクビキリギス緑色型のはやにえ、を発見。
この場所は先日見つけたトノサマバッタツチイナゴ両者に挟まれたちょうど中間地点のクリ。これほど密にはやにえが立ちなおかつ消失するのは、一日の気温差が激しいことなどが影響しているのだろうか。
昨日、うちのトイレに紛れ込んでいた褐色型のクビキリギスを紹介したばかりだが、少しでも温かいと彼らはついつい動いてしまうようだ。モズがそんな虫影を見逃すはずもない。

はやにえクビキリ-1085260.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO FlashQ G20U

そして一方、先日のトノサマバッタは前翅一枚を残して食べ尽くされていた(下写真)。
このところ日中の気温は10℃以上に上がって温かいけれど、朝晩はかなり冷える。午前中早い時間帯に獲物を得るのが難しいと思われるなか、はやにえを貯食として活用しているのは間違いないだろうと思う。

はやにえトノサマ-1000002.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

タテハモドキ-1085267.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO FlashQ G20U

温かい日中には成虫越冬のタテハモドキまでもフラフラと飛び出していた。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

チェンソー-1085274.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO FlashQ G20U

伐採クヌギの解体作業も大詰めに入った。

転がっている太い幹の切断解体作業には、ハンディタイプの小型チェンソーでは効率が悪い。そして疲れもする。それを見越して昨年の暮れに発注してあった、電気チェンソーが今日届いたのでさっそく使ってみた。充電式ではなくAC電源を使用するタイプで、ガイドバー長さは30pある(makita MU3041)。
小型チェンソーと並べてみるとわかるように、ガイドバー長さは3倍。
ピーターパンが短剣でもってフック船長の長い剣と渡り合うシーンを思い起こすが、腕前はともかく刃の威力の差は歴然としている。
これまで15年間使ってきたエンジンチェンソーは予備としてお蔵入りし、これからは30p電気チェンソーと小型充電式チェンソーを使い分けて作業をすることにした。
MU3041、重さは4キロちょっとあるけど、さすがに切れ味、パワーは格段に上がって、太い幹もサクサク切れる。
これと同等のサイズ、パワーで充電式のチェンソーもあるが、価格がかなり高くなる。うちでは庭や自宅林だけで使うので50m延長コードがあればほぼ事足りる上、使用頻度も低いことから安価なAC電源駆動を選んだ。
posted by やまかます at 21:22| カメムシ

2023年01月03日

介殻虫 Coccidae

三股町

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      OM-1 ZUIKO AUTO-MACRO 38mm f2  FlashQ G20U

温州ミカンの果皮に、胡麻粒より小さい、ヤノネカイガラムシが付いていた。

昔は(自分が小学生低学年の頃だから、50年以上前)このカイガラムシの粒々がたくさん付いているミカンは珍しくなく、当時は気味が悪かったのを覚えている。数が少なければ擦って落としていたけど、食べる気も失せるほどいっぱいつぶつぶだらけのミカンもあった。

今回は2個、つまりわずかに2頭でいづれもメス。オスは見当たらない。
カイガラムシの細くなっている先端には、触角など虫の輪郭がわずかにわかる第一脱皮殻が見える(下写真)。その手前が第2脱皮殻、で、一番大きな赤紫色の部分が虫体の蝋腺(wax-gland)から分泌されてできた介殻で、この中は卵塊で満たされる。

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     E-M1 MarkU ZUIKO AUTO-MACRO 20mm f2  マクロフラッシュ STF-8 オートエクステンションチューブ 65-116 

羽化したオスには脚も翅もあって、メスのところまで飛翔移動できるが、オスの平均寿命はわずかに55時間と短い。
一度はヤノネカイガラムシのオス成虫の姿を拝んでみたいものだ。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO 

私がすぐ近くにいても平然とやって来て、ハゼノキの実を啄むシロハラ。  毎日のように顔を合わせているシロハラ。       
posted by やまかます at 20:15| カメムシ

2022年12月30日

庭にいたクヌギカメムシのオス

三股町

意外にも庭の洗濯干し場の支柱に、クヌギカメムシのオスがいた。
クヌギから離れたこんな場所で何をしているのだろう。
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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO FlashQ G20U

横から見て、生殖節と腹部気門をチェック。

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  OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro  FlashQ G20U

これはきっと見落としがあるだろうと、さっそく林に降りてクヌギの幹を見てみると、クヌギカメムシの卵塊が4個いや、それ以上の数を確認できた。玄関出てすぐの場所にありながら迂闊にも産卵期の賑わいを見落としてしまったようだ。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro  FlashQ G20U

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

近所の沖水川に、20羽ほどオオバンの群れが泳いでいた。
群れのなかでも相性が悪いのか、何が気に食わないのか相手を執拗に追い立てるものもいた。
翼があるおかげで水上を駆けることができるなんて、羨ましい。
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      M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO


posted by やまかます at 21:18| カメムシ

2022年11月30日

秋の実り


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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

ササの葉めくりはこの時期恒例の行事になっているけれど、今日そこにいたのはクモヘリカメムシ

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

手の届く梢の葉めくりも今秋は特にほぼ毎日やっているが、コナラにいたのは、アカイラガ幼虫。
成熟しているようだがまだ食べ足りない様だ。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
森のどら焼き、椎茸

我が家の森の恵みは雨が降るたび豊作続き。夫婦二人では食べきれないのでよそ様にお裾分けしている。

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       OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

フユイチゴの控えめな赤。
posted by やまかます at 19:42| カメムシ

2022年11月22日

クヌギのカメムシ

三股町

今朝の霧は昨日より濃く、昼近くなっても晴れ間はほとんどなく気温はあまり上がらなかった。

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    OM-1  M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

シラネセンキュウで吸蜜していた、キタテハ。他にも2頭いて、明るい草地を歩けば一番数が多いチョウだった。

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      E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

数日前からハゼノキの倒木朽木に次々と生えている、キララタケ(ヒトヨタケ科)。
この場所はイチイガシ大木の根本にあり、昨年、サツマヒメカマキリの越冬幼虫が8頭も見つかったそのイチイガシ。

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     E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO  (昨日、21日に撮影)

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      E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

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        E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO  (昨日、21日に撮影)

傘の断面。

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       E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

傘が開いたあとやがて反り返り、さらに黒ずんで一夜にして溶けてしまう。

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       E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

うちの林でクヌギカメムシのメスを見つけた。例年、数は少ないけれど、数年前、多数が集まりクヌギの幹のあらゆる部位に夥しい卵塊が産み付けられたこともあった。そんな当たり年がこの先またあるだろうか?

その年の翌春、羽化する成虫の数も多く、ずっと長い年月実現できなかった羽化の撮影があっさり叶った。終齢幼虫は春風に飛ばされ、クヌギとは縁もゆかりもない地面にちかい下草で定位し羽化するものがほとんどで、庭のあちこちで羽化シーンを選び放題だった。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

posted by やまかます at 19:41| カメムシ

2022年11月06日

飛びます、飛びます

三股町

先日のこと、ミミズクが居間の窓ガラスを歩いていた。
雌雄を確認するため、一旦、容器に入れてみた。
メスと判明。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro  FlashQ G20U

庭にそっと放してしばらく様子を見ていたが、不意に飛び立ちそのままグングンと高度を上げて行き、
道路向こうの林縁、高さ6メートルほどの樹幹に着地するところまで確認できた。
なかなかの飛びっぷりだった。
左前脚を欠いているが、いつ頃羽化したのだろう?
本種の周年経過にはまだよくわからないところがある。

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       OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro  FlashQ G20U
posted by やまかます at 22:12| カメムシ

2022年11月05日

長崎で、外来カメムシに会う

長崎県 大村市

野岳湖は人造湖ということだ。鯨漁で栄えた時代、農地の水不足を解消するために大工事が行われたようだ。

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     EOS Kiss X7 EF17-40mm f4 L USM

明日開催予定の観察会の下見で、野岳湖公園の遊歩道を歩いてみた。
湖沿いの林にはボロボロノキが多くみられた。
大きな木は少なかったが、ベニツチカメムシは見当たらず。どこか近辺の森にはきっと生息しているのだろう。

ボロボロノキ-3558.jpg
   EOS Kiss X7 EF17-40mm f4 L USM

1時間半ほど歩いているうち、キャンプ場の施設の壁に、なんと!
マツヘリカメムシがいた。 
右後脚が欠けているが、ゆっくり歩んでいた。

マツヘリカメムシ-3572.jpg
  EOS Kiss X7  Macro EF-s 35mm f2.8 IS STM 内蔵ストロボ

九州ではお隣の佐賀県や福岡県、熊本県ではすでに記録が出ているようだが、長崎県はどうなんだろう。
ここ野岳湖にはアカマツの大木が数多くあって目を惹く。
私は埼玉県の山中で越冬個体を見たことがあるだけで、九州では初めて出会った。
地元、宮崎県ではどうなんだろう?

ツワブキが花盛り

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EOS Kiss X7 EF17-40mm f4 L USM


   
posted by やまかます at 17:34| カメムシ

2022年09月21日

キノカワハゴロモ〜久々に

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       E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

強風でなぎ倒されたヒガンバナの茎はどれも、まるで大砲の砲身が暴発したときのように炸裂していた。へえ〜、あれ〜、なんて驚いたけれど、こんな現象を今頃になって気づくとは、、、、。

ヒメキノカワハゴロモ-1045414.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX TT350

ヒガンバナの3裂をしげしげと眺めていて、ふと目線を右に寄せてみればキノカワハゴロモの姿があった。
この虫に会うのもずいぶんと久しぶりだが(直近で2年前)、通常は樹肌に張り付いていることが多いから、やはり台風の影響でイレギュラーな場所に辿り着いてしまったのだろう。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO  

台風一過、昨日から2トントラックとユンボが庭に入って工事作業が始まった。
ずっと以前から気になっていた不具合を改善すべく、若い職人さんに施工を依頼してみた。
作業工程を逐一立ち会って確認しながら作業するため、私の仕事はほとんど手につかなかったが、不具合の原因を辿り、どういった工法を施すのかしっかり理解できるので安心できる。
明日は最後の工程で、型枠を作ったあと生コンの流し込みとなる予定。
レンタルの発電機を使えたのも、この工事のおかげであった。じつにタイミングが良かった。

長かった停電も、今日の午後5時、やっと復旧した。
懐中電灯で夕食を作るのも、冷水で行水するのも、今日はちょっと勘弁、ということで温泉に出かけることにした。
それで今夜は山間の青井岳温泉に浸かり、そこで夕食も済ませ久しぶりにゆったりとできた。いつもは混んでいる温泉だが、今夜は珍しく空いていた。
けれど、県内ではまだ停電や断水から復旧できていない地区もある。うちは井戸水だから断水しても発電機さえあれば生活用水に困らないが、水道水で断水するとたいへんだ。もし我が家に水道が敷設されたとしても井戸水は残したいとあらためて思った。まあ望んでも、辺鄙な一軒家に水道施設は無縁ではあるのだけど。
posted by やまかます at 20:48| カメムシ

2022年08月02日

アシナガバチの子育て

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OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

室内の湿度は51%、カラカラ天気だがあいにく風がほとんどない。強烈な日射で室内には熱がこもるので外の日陰にいる方がよほど涼しい。

オオカマキリの餌を探していた時に見つけたのは、ヒメナガメの交尾カップルだった。
春先には明るい草地に多いヒメナガメだが、この猛暑の中でしかも交尾しているとは意外だった。
目の届く範囲に産卵植物は見当たらない。今の時期、幼虫が育つ植物は何だろう?


ヤマトアシナガバチ
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OM-1 LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH  FlashQ G20U×2

今朝早く、昨日と同じヤマトアシナガバチの巣を撮影。この巣は雨戸袋の下にある。昨日載せた写真よりワーカーの数が多い。

なお、撮影方法は改造延長棒でカメラを巣の直下に差し入れ、ストロボはFlashQ G20Uを2灯使用した。
カメラレンズと巣の距離が数センチ程度と短いため、2灯配光でないと片側に影が強く出てしまう。

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巣の中では様々な成長ステージが見られる。

A:  糸を吐き繭蓋をこしらえる、終齢幼虫

B: 繭蓋を切り開いて外に出ようとする、オス蜂

C: 巣房の内壁に張り付いた、

D: オス蜂

午後8時過ぎ
1週間ほど前からだが、クツワムシ、ハヤシノウマオイの鳴き声が賑やかだ。



posted by やまかます at 20:10| カメムシ