2024年07月11日

大きな鼠、大きなしわざ

北海道〜東川町、美瑛町

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「ナキウサギ」     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

東川町、旭岳ロープウェイ乗り場近くの路面にあったマンホール。ナキウサギの姿があしらわれている。



美瑛町、望岳台のトレイルコースを歩くと、途中に岩場が数ヶ所あってナキウサギの姿が見られるらしい。

トレイルコース手前の駐車場で和かに私へと駆け寄ってきた方は、長年、ナキウサギを専門に撮影しているという地元のアマチュアカメラマン。警戒心が強いナキウサギの撮影がいかに難しいか、どういう写真を撮るのがいいのか、実に懇切丁寧に教えていただいた。カメラを携えた私たちの姿が、その方には格好のターゲットに写ったようだ。自費出版したナキウサギ写真集まで見せてくれた。「一冊、1000円は安いでしょう!買いませんか?」
経験豊かな方から難易度を聞かされて、ナキウサギの姿を見るのは本当に無理だろう、と半分諦めてしまった。

「ナキウサギ撮るのなら、アナタ冬に来なさいよ。エゾモモンガのポイントは〇〇」ともアドバイスを受けた。冬かあ〜。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
    
コースに入って(藪のトンネルを抜けて)しばらく歩くと、いかにもという岩場に着く。すでにそこには望遠レンズを携えて待機しているご夫婦の方がいた。我々3名も熊鈴も鳴らさないよう静かに待ってみることにした。
そうしているうち、岩場に座っていた伊藤さんのすぐ目の前にナキウサギがソロリと姿を現したと、伊藤さんから河野さんそして河野さんから私へとジェスチャーで教えてくれた。ご夫婦が見つめている岩場とは真逆の方角だった。
ナキウサギはすぐ岩場の奥に引き返したらしいが、そんなことがあるのか、と驚き冷めやらぬうち再び同じコースを我々の前に出てきて、さらに立っている河野さんと私のすぐ足元をスタスタと歩いて草間の中に潜り込んだ。
手の届きそうな目の前で見るナキウサギは、モルモットよりかは大きいだろうか、それでも想像していたよりか小さく私には感じた。その逆に河野さん、伊藤さんには、大きいと感じたようだ。

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ナキウサギ     EOS-R6 MarkU RF100-400mm F5.6-8 IS USM

美瑛町、野鳥の森に向かう手前の道路沿いでは、ずらりと並んだ多数の「クマゲラ」が出迎えてくれた。

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「クマゲラ」       EOS-R6 MarkU RF100-400mm F5.6-8 IS USM

森の中に大きな立ち枯れがあって、大型キツツキが穿ったに違いない、しわざが盛大に残されていた。
明らかにクマゲラのしわざだろう。根気よくこの森に通えば、きっとクマゲラに会えると思った。
     
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         立ち枯れ      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO 
posted by やまかます at 07:10| けもの

2024年06月22日

またやって来るか!?

三股町

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エノキと雨滴     E-M1X LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mmF4-6.3 U

午前6時33分、NHKラジオを聴きながらラジオ体操している最中のこと。

今朝は雨と落雷がひっきりなしだったが、滴り落ちる雨滴をぼんやり目にしながら体を動かしているうち、ふとアカメガシワの横枝を尾の長いケモノが駆けていくのがはっきり見えた。真っ直ぐ目線の先だったし。
黒いシルエットがしなやかに波打ちながら左上へと移動して、そして枝先に達するといきなり風呂敷を広げたように四角いシルエットに早変わり。そのままフワリと林の奥へと滑空していった。うちの林でムササビを見るのは、今朝が初めてだった。

明るい時間帯に滑空する姿を見るのは過去にも経験があるけれど、やはりちょと新鮮な感動がある。
雨の中、なんでこんな奥山から離れた端っこ、平地のすぐ手前までやってきたのだろう。

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クズの塔      E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

クズの塔は自宅林東の端っこにあり、塔の芯になっている樹木はアカメガシワの立ち枯れである。
この塔に花が咲くとそこそこ絢爛となる。

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ミヤマチャバネセセリ     EOS-R6 MarkU SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO  GODOX MF-12

※当初、百日草で吸蜜していた蝶をオオチャバネセセリとしていましたが、正しくはミヤマチャバネセセリ、でした。

「剃刀マクロ」あるいは「剃刀レンズ」という異名で呼ばれる、SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO を初めて使ってみた。切れ味の鋭い描写とはどんなもんだろう、という好奇心もあって雨が止んだ庭に出て少しだけ撮影ができた。
AFはあまり使えないが、MFでじゅうぶん。グングン伸びる鏡筒も付属フード内に隠れるので気にならない。レンズの太さ、長さも手に馴染む形状だ。
posted by やまかます at 21:23| けもの

2023年05月07日

マメ科草本が好きです

三股町

日中は断続的で降っても小雨程度だったが、夕方以降、風も強まり窓ガラスを叩きつけるほど雨脚が激しくなってきた。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

昨日のこと、、、、、、、
午後4時43分、いつの間にか窓の外にニホンノウサギ(ノウサギ)が佇んでいた。
大きさ、体つきからして、成獣だろう。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

長い耳の向きを微妙に動かしながらも、シロツメクサやコメツブツメクサ、カラスノエンドウを食んでいた。
耳や胸のあたりにと、小豆くらいのマダニがついている。飽血して太ったマダニは遠目でもよくわかる。

マダニは真冬以外ほぼ一年中いて、気温が低いからとて油断はできない。
先月はじめ、通常のサイズで体長7ミリ以上もある、タカサゴキララマダニが服にいてヒヤリとした。
まだタカサゴキララマダニに吸血されたことはないが、飽血して太ると2センチを越す大粒サイズになるようだ。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

ノウサギは日頃からうちの庭にも頻繁に出入りしており、林のなかでは足元から飛び出すことも稀にある。
家庭菜園のナスが食害を受けたのでトレイルカメラを設置してみると、ノウサギの姿とタヌキの姿が頻繁に写っていたことは以前にも書いた。

さらに、今年の3月下旬(午前1時20分)には、ホンドギツネが庭の中央を軽やかに駈けていく姿も写っていた。

うちの近辺でホンドギツネを日中に目撃したのは過去に一度しかないが、夜間には何度か車の運転中に見ることもあり、奇妙な鳴き声に仕事部屋の扉を開けてみれば、月明かりの下道路の真ん中に突っ立ている姿を間近に目にしたこともあった。
またすぐ近所の路上で車に轢かれた死骸にも遭遇しているが、この辺りは耕作地を含め緩い草地丘陵が続くので、キツネにとっては住みやすい環境と言えるのだろう。

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   (トレイルカメラ動画のスクリーンショット)

posted by やまかます at 19:11| けもの

2023年01月13日

自宅フィールドのけもの

三股町

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

昨年、12月24日に見つけたクロヒカゲ幼虫はその後もずっと同じ場所に留まっている。一昨日から気温が上がっているけど、だからと言って動くわけでもないようだ。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

昨年9月の台風で倒れたセンダン大木の一部は朽ちてボロボロになりつつある。通路を遮っていたのでヨッコラセと持ち上げてどかしていたら、その下にイモリが多数潜り込んでいて、一頭だけカナヘビも一緒にいた。似た物同士とは言え、片や両生類、片や爬虫類。
カナヘビの尻尾は切れており活動期に何かしら災難に巻き込まれたのだろう。それでも無事に越冬場所へと潜り込むことができて一安心。

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      EOS-kissX6i EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM  430EXU 

3年前だったか強風で観察路を跨ぐように倒れたアカメガシワが、今では朽木となっている。もともと立ち枯れていて、根本が脆弱になっていたようだ。
デッカいので退かすこともできずそのまま放置していたら、この倒木の真ん中にテンの糞がちょこんと置かれたりして、けもの達の通り道にもなっていることがわかった。昨年の秋にトライアルカメラを設置しておいたら、ノウサギやタヌキ、イタチ、がこの倒木を跨いで通る姿や、イノシシ3兄弟がゾロゾロとやってきて、これもヒョイと跨いだりしていた。

そこで、さっそくロボットカメラを設置してみたのだが、赤外線センサーの調子が不安定で、イノシシ3兄弟がカメラの前に来ているも関わらず、撮影できていなかった(トライアルカメラのビデオ映像で確認)。
どうやら、赤外線センサーが経年劣化で動作不安定になったようだ。手持ちの2台とも購入したのは20数年前のことだから仕方がないのかもしれない。

そこで、光電管センサーに切り替えてロボットカメラを再起動させている。
今日のタヌキの写真は、再起動後に初めて写ったもの(昨晩の午後7時半頃)。
posted by やまかます at 20:06| けもの

2022年08月19日

トレイルカメラ〜初稼働

庭で種から育ったスイカは、一個だけは割れてしまったものの3個の小玉が収穫できた。
味はそこそこ良いようだ。
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          OM-1  M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

今朝、最後の1個を収穫して嫁さんが大事そうに抱えていた。
もうこの先、結実しないだろうとのことだが、花は次々と咲いていてハナバチの一種が潜り込んでは花粉を集めていた。

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          OM-1  M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

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〜「佐土原ナス」をかじったのは誰!?〜

先週、家庭菜園の佐土原ナスが何者かに齧られていた。

そこでそのしわざのヌシを突きとめるべく、トレイルカメラを設置してみた。
設置して数日後の夜中に写っていたのは、タヌキだったがカメラの前を素通りしただけだった。

そして今日の早朝(午前2時前後)にノウサギが写っていた。

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 ( トレイルカメラ自動撮影動画から)

カメラを気にしている様子もあったが、佐土原ナスに近づいて匂いを嗅いでいる仕草が写っていた。
しかし、ナスには口を付けず去っている。食べ期を窺っているのだろうか?

もうしばらく、トレイルカメラでの監視を続けることにした。

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    ( トレイルカメラ自動撮影動画から)


posted by やまかます at 20:30| けもの

2022年05月20日

モビング

三股町

高鍋町の銘菓、『和栗もなか』を頬張っていると、窓の外からスズメたちの騒ぎが聞こえてきた。

「オヤ!?これは何かいるんだよ、きっと」

そのうち、ガサゴソという草をかき分ける音もして、

「ほらね、やっぱりいるよ!」と嫁さんに声がけしてからそっと窓辺に近づいてみた。

スズメたちが警戒していた相手は、アナグマ、だった。
この時期になると例年、庭によく出没する。
地面をクンクンやりながら、ここぞとばかり前足でザックザックと掘っては鼻面を突っ込んでいる。
歩いているときにお腹の乳首が見えてメスだとわかった。

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 OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO (昨日、19日に撮影)

ときおりこちらに顔を向けるもなんら気にかける様子もない。庭や林の中の至る所に掘った穴が残っているけれど、草刈りをしたところは獲物探しにはちょうど良いようだ。少しは感謝して欲しいものだ。

今日は午後から雨になったが、午前中、フィールドを歩いておいた。
モンシロチョウは最盛期のようで気温が低いながら飛んでいる姿が多い。

枯れ草に止まっていた、枯れ葉擬態の名手、ホシヒメホウジャク

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 OM-D E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX TT350

また出会えた、ベニオビヒゲナガのオス。今朝はカラムシの葉裏という目線よりか低い位置にいた。

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 OM-D E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX TT350



posted by やまかます at 21:46| けもの

2021年01月01日

あけまして  おめでとうございます

あけまして おめでとう ございます
本年もよろしく お願いします


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(写真は2017年2月、午後11時23分、ロボットカメラで撮影)

ほとんど夜行性のテンだが、
昨年の春には、野原を駆ける姿を昼間に見た。イタチは比較的よく目にするけれど、
テンを昼間に見たのはそれが初めて。
普段、人が活動しているときにはすれ違いの暮らしをしているテン。
しかし、うちの林や周辺でテンが活発に動いていることは、彼らの落とし物、糞でわかる。
けものに限らず、虫や鳥など、そうした生きもの達の「しわざ」を手掛かりに、彼らの暮らしぶりを推理し想像すること、
それが自然観察の基本的な手法であり、かつ醍醐味かと思う。
「虫のしわざ」を掘り下げていけば、自然と多くの生きもの達の「しわざ」も知りたくなる。
来年に出す予定の本が、そのような「しわざ」の広がり、つながりを盛り込めるよう、只今、奮闘中。


posted by やまかます at 21:27| けもの

2020年12月10日

テンの置き土産

三股町 田上

先月末に切り倒したクヌギの一本は、観察路にうまく収まっている。

切り倒すときはかなり緊張したと思うが、私は現場に居合わせなかった。
しかし、嫁さんの話では、
「倒す方角は慎重に吟味していたけど、皆さん(3名)楽しそうに作業をしていたよ。
狙い通りに倒せた!と大喜びだった」
とのこと。いやほんと、見事なミッションだった、と思う。

その横たわったクヌギの幹に、テンの糞がちょこんと置かれてあった。
柿の種子が混じっている。

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先月からテンの糞はあちこちで目にするようになっていたが、
新しくできた「クヌギの道」にもさっそくやって来たようだ。
2メートルほど離れた同じ「クヌギの道」上にも糞があったので、そちらに駆け寄ったら、足下にイモリが2匹転がっていた。
朽ち木に潜り込んでいたところを、知らずうっかり私が蹴飛ばしてしまったようだ。
よほど浅い場所に潜んでいたようだ。

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チェンソーを使って樹木を切り倒すときは、緊張する。
独りで行う作業でもあるし、何と言っても倒れる方角が読めないときは尚更である。

11年前、家屋に一番近いクヌギを切り倒したことがある
庭の日当たりのこともあるし、台風での倒木被害のことも考えて、それ以上大きくするのは危険と思われた。
実はこのクヌギ、13年前に引っ越して来た時には、かつて見たことがないほど盛況な樹液レストランが開業していた。
まさに理想的とも言える、顔ぶれ多彩な昆虫酒場の光景だったが、翌年にはパッタリと樹液が止まった。
そのうち再開するのではという期待もあったが、家屋に近過ぎるのがネックだった。
2009年7月の記事にも書いたように、倒したい方角とは真逆に倒れて冷や汗をかいた。

今、そのクヌギが倒れた場所には、コナラが植っている。以前よりか家屋に近い。
林にあった実生を植えたもので、一度は根本で折れたりしたが(コウモリガ幼虫の穿孔により)、
その根本から幹が3本成長して、元気に枝葉を繁らせている。

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屋根の高さを超えないように毎年剪定しており、根本近くまで枝葉が茂るので、観察にはうってつけ。
庭のど真ん中にはこのコナラと、他にクヌギが3本植えてあり、どれも観察用に樹形を整えている。


OM-D E-M1 MarkV  M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ
posted by やまかます at 08:41| けもの

2020年07月27日

駆ける、イノシシ

午前6時。

居間のカーテンを開けると、窓の向こうに、イノシシが駆ける姿があった。
畑の真ん中を斜めに横断し、やがて農道に出た。窓からの距離は50メートルほど。

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EOS -5D MarkV  EF70-300mm F4-5.6L IS USM

思いっきりトリミングしてみた。メスのようだ。
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イノシシが歩いたコースに赤線を入れてみた。画面右奥から左へと移動。

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E-M1 MarkV  M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ ハイレゾショット

土がむき出しの畑には一筋の足跡があって、そこを辿るように歩いていたので、もっと早い時刻にどこかへ出掛けた後、帰りの途中だったのかもしれない。

今年の2月、ほぼ同じ場所でオスを目撃しているが、その時もほぼ同じようなルートを辿っていたのを思い出した。


カラムシの葉裏でハラビロカマキリ幼虫が獲物にかぶりついていた。

「うん?何だろう」

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E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-20

回りこんで覗いてみれば、複眼をかじられているラミーカミキリ、だった。


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E-M1 MarkV  M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro FL-LM3

南九州地方は今週中にも梅雨明けになるようだ。
コガネグモの姿は次第に減ってきて、ラミーカミキリの活動もそろそろ終盤に入っている。
梅雨明けを待ち焦がれている一方で、もう少し観察しておけばよかったと悔むのも毎年のことではある。
そして、このところ、カマキリ達の終齢幼虫の姿が目立ち始めた。
posted by やまかます at 19:57| けもの

2020年02月22日

ホワイトヘッド

昨日見つけた、クヌギの幹のコガネグモ幼体。

肉眼では網糸がほとんど見えないので、ストロボ照明を入れてみた。
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簡易ライティングではダメで、網糸をしっかり写し込むにはもっと工夫が必要だ。

幼体はクヌギの幹からわずかに浮いた位置にあって、ここで獲物を待ち受けているのだろう。
どんな獲物が掛かるのだろう。

午後6時前、居間のカーテンを閉じようとしていたら、40mほど先の畑にイノシシが佇んでいた。
けっこう大きい。

「あ!イノシシ! ほらそこにいるよ!」と嫁さんを呼んでから、カメラを取りに仕事部屋までダッシュ。

窓を開けて縁側に出ると、イノシシは移動し始めた。
サンダルのまま、庭に降りさらに車道へと先回りしてみた。
イノシシは畑の中を縦断して車道に出たところで急に立ち止まった。
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私が立っている場所はほぼ風下ではあったけど、イノシシの嗅覚は「まった!」の指令を出したようだ。
チラッっとこちらを見たあと、車道から畑へと後戻りして下の谷津田へと下って行った。
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イノシシの頭頂は白くて、特徴的だった。

これまでにも日中、イノシシを近所の畑や車道で見かけることはあったが、ほんの数秒間の出来事。
今日は目撃時間が7分程度と一番長かった。

また会えるかな?




posted by やまかます at 21:36| けもの

2019年10月06日

クルミ割り

先日、延岡市立植物園で拾った、オニグルミの果実。
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トンカチで叩いて割ってみた。
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スプーンで取り出して食べてみると、量はわずかだが濃厚なお味。
これはいける。

植物園の地面には綺麗に真っ二つに割れた殻が転がっていたから、
ニホンリスがいることは、間違いないようだ。

トンカチで叩くときのコツがあって、それは直感でわかる、というもの。
パッキン!と二つに割るのは、ニホンリスに習いました。



ビワの葉裏に、ツマグロオオヨコバイ。
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午後3時から山仕事に汗を流す。と言っても真夏のようなことはなく、だいぶ楽になった。
その分、働けるので気付いたときには休憩なしで3時間も経っていた。
さすがに少し疲れた。

そう言えば、午後2時40分頃、アブラゼミが鳴いていた。
最盛期のような元気はないけれど、夏の気配がわずかに戻ったような気がした。
鳴かないメスも、どこかにいるのだろうか?いるんだろうなあ、多分。

posted by やまかます at 21:00| けもの

2019年09月25日

ニホンザル

朝、犬のリードが切れたので修理しようとパーツを探していたら、外からカラスが騒ぐ声がした。

はて?と窓の外を見れば、カラス達が飛び去った後の柿の木に、
そこにポツンと、ニホンザルがいた。
渋柿だけど、よく熟れた実にはカラスもよく啄ばみに来ている。

私が外に出て行くと、すぐに電線へと飛び移った。
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しばらくソワソワしていたが、イヌマキに移動してから腰を落ち着けた。
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何かを頬張ったり、身づくろいをしたり。
誰かに似ているよなあ〜。
この辺りでの出没頻度は低く、二、三年に一回程度しか見かけない。

甘柿の実には、ゴマダラチョウ、キタテハ、シロテンハナムグリなどが来ていた。
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午後4時半。

Hさんが見当をつけた、オオスズメバチの営巣場所を遠目にみる。
うちからの直線距離は200メートルほど。これまでで一番近い。竹さおの白い旗が目印。
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うちの敷地のクヌギに砂糖水トラップを仕掛け、
リボンのマーキング個体を追いかけて二日目におよその場所がわかった。
Hさんはもう数日前からうちに通い詰めている。毎年、ハチ採りに夢中の70才。
いや、他にもイノシシ狩り、山菜狩り、もやし栽培、ワサビ栽培、自然薯掘り、ウナギ捕り、、、
楽しみは尽きない。
明日、もう一度追跡観察をしてから、いよいよ巣場所に乗り込むようだ。



posted by やまかます at 22:33| けもの

2019年05月13日

穴熊にご用心?

延岡市 金堂ケ池公園

ヤマガラの若鳥やメジロ、シジュウカラ達の賑やかな群が頭上にやって来た。
しばらく獲物探しに夢中の様子。そこにコゲラも混じっていた。

「どれどれ、皆んな、何を食べているんだい」
望遠ズームレンズを装着して、しばし樹上にカメラを向けていた、その時。

コゲラがけたたましく、警戒鳴きをした。

ビイ〜、ビッビッビッビイ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

すぐ上空を仰ぐも、猛禽のシルエットは見当たらない。
うん? 足元辺りから落ち葉を踏みしめる、ガサッという音がしたが、
それよりもフリーズ状態になっている目の前のコゲラの口元が気になった。

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嘴にくわえているのは甲虫類と思えた。
くわえたままで食べないのは、もしや雛に運ぶための餌なのか?
巣が近くにあるので、一層警戒しているの?

想像を巡らしているうちに、コゲラのいる木のすぐ手前の地面から、ガサゴソ、と落ち葉を踏みしめる音がふたたび。

「おや!?あれ!」

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排水口の中から、のっそり、アナグマが顔を覗かせた。


なるほど、コゲラが警戒したのは、このアナグマだったか。

私と目が合って、出ようか出まいか、と躊躇している。

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ゆっくり、足音を忍ばせて後ろへ下がると、しばらくして穴から外へと這い登って来た。
けれどまた私と目が合うと、一目散に排水口の奥へと引っ込んでしまった。


「アナグマの肉は、タヌキみたいに臭わないので、美味いよ!」とは
先月、地区の飲み方で聞いた話。
「アナグマは雑食じゃないから、美味いのよ!」という説明にはちょっと「アレ?」とは思ったが、
アナグマを食べる話は初めて聞いたような気がする。


延岡での仕事を切り上げて帰宅してみれば、庭にキスジホソマダラがいた。

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posted by やまかます at 21:16| けもの

2019年04月25日

真昼の決闘!


仕事部屋で出掛ける準備をしていると、台所の方から、

ゴトン!! ガチャン!!


「おや!?何事だ!」

と、「グギャア〜、ギャウウウウウウ〜、ギャギャギャ〜」と凄まじい唸り声。

「ダレか喧嘩しているよ! ネコか!?」

急いで玄関から外に飛び出てみれば、、、、、、、、、


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チョコレート色の大きな毛玉が、激しく噛み合っていた。
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「あ!アナグマ。 なんでそこで喧嘩しているのよ?
あ〜あ、空缶入れがでんぐり返っているよ」」


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よほど争いに夢中だったようで、2メートルまで近づいても全く動揺することもない。

「ナンカ モンク アル!!」
とばかり、大柄な方はすたこらさっさと、お帰りになった。

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劣勢だった方は、いかにも幼い顔をしていたから、幼獣かな?

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日南市、北郷町のアブラギリ
若葉を広げたばかり。

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毎年、オオキンカメムシが繁殖するアブラギリだが、今年はどうだろうか?
産卵にやって来るのは7月末頃。


先週も都城市の街中で見たけれど、うちの庭にもやって来た、
アオスジアゲハ


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posted by やまかます at 21:37| けもの

2019年01月17日

糞考察

昨日見つけたテンの糞。
拡大してみると爬虫類の鱗にも見える。

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大量の種子は何の果実に入っていたものか。まだ検討もついていないが、インクブルーあるいはマリンブルーの色合いは果汁と関係があるのだろうか?毎冬見ているけれど一度も調べたことがなかった。
以前、イカルの群がよく休んでいるイチョウの下に同じ色合いの種子が混じった鳥糞がたくさん落ちていた。
おそらくイカル達の排泄したものだと思うのだが、もしそうならイカルもテンも同じ果実を食べていたことになる。


昨日、終齢になったヒメクロホウジャク幼虫だが、
3頭とも褐色型と書いたけど、今朝になってよく見ると一番最後に脱皮した個体は、
背面と腹面がツートンカラーだった。褐色型と緑色型の中間と言えるだろう。

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ヒメクロホウジャク幼虫の特徴は、白いトゲトゲ。
亜背線の白線上の顆粒が終齢ではトゲ状となり、他種とは容易に見分けることができるようだ。

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気温は低めだったが日差しがあって、菜の花はアブ類で賑わっていた。
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posted by やまかます at 20:36| けもの

2018年09月16日

草鞠、草繭

花壇の草刈りをしていた嫁さん。

「花壇のまん中に、草のかたまりがあったんだけど。今まで見たことがないんだけど、あれはナニ?」

「草のかたまり!?」
さっそく見に行ってみれば、カヤネズミの巣であった。


カヤネズミ_Z5A9013.jpg


写真は少し時間を経てから撮影したので枯れ草色になっているが、見つけた当初は新鮮な緑色をしていた。
巣が完成してまだ半日程度ではなかっただろうか。
そっと掴んでみたが、中は空っぽであった。


新鮮なルリモンホソバ。仕事部屋の灯火に飛来していた。
ルリモンホソバ701A8207.jpg


庭の人工池の手直しをしておいた。
前々から気になっていたのだが、地面に埋め込んだプラ船のへり、つまり岸辺を緩やかにすること、
見た目にも自然な池にすること、の2点。


カイコの撮影で以前に購入した園芸用ネットを使ってみた。
ネットを山折、谷折りにしてカイコのまぶしとしたが、
10m一巻き単位で購入したので、大量に残ってしまった。網目のピッチは25×25o。
もっと目が細かいほうがいいかとは思うが、経費節約もあって、できるだけあるものを使う、という方針。商品名は「トリカルネット」
ネットを縁に垂らすように巡らした。角度は折り曲げて調整できる。

池_Z5A9084.jpg

ネットには泥や水苔を塗り込み、ここに苔を繁殖させる予定。
posted by やまかます at 22:15| けもの

2018年06月03日

イタチ

カワラヒワの食事シーン撮影のため、窓辺に設置してあるカメラ。
ファインダーを覗きなら、「今日などはまたイタチが出て来るのでは」と、つぶやいたら
まさに適中!!


イタチ_5373.jpg

クヌギに登ったり、朽ち木の根際を掘ったり、餌探しに夢中の様子。
ウスタビガの繭も食べたりするかもな、と、木登りする姿を見て思う。


先月にもイタチが庭を駆け回る姿を、嫁さんと一緒に目撃している。
嫁さんは「かわいい!!」を連発していた。


毎年、樹液酒場でにぎわうハルニレのすぐ傍で佇んでいた、
ミミモンエダシャク

ミミモンエダシャク_7968.JPG

本種の食樹は、ハルニレとオヒョウとか。なるほど!
posted by やまかます at 05:00| けもの