2020年09月21日

クズ花を食べるドウガネブイブイ

三股町 田上

隣の空き地のクズに、花が目立ち始めた。

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ウラギンシジミ幼虫を期待したけど、花を食べていたのは、ドウガネブイブイだけだった。


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この、ドウガネブイブイ、という和名がどことなく好ましい。

すぐ近くの路肩の草むらに、アカギカメムシ♀、がいた。
うちの林で今年も繁殖したので、ここにいても不思議ではない。


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一昨日、彼岸花に居座っていたハラビロカマキリ♀褐色型は今日の午前中までいたが、昼頃にはいなくなっていた。
獲物にありつけなくて、さすがに場所替えを決め込んだようだ。

今日は1日よく晴れて、アゲハ類が多数、吸蜜に来ていた。
大きなミヤマカラスアゲハ♀は、三頭来ていた。

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E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX TT350
posted by やまかます at 20:11| コウチュウ

2020年09月02日

ユミアシゴミムシダマシ

玄関前のイロハカエデは一昨年に立ち枯れてしまい、根元から伐採した。

切り分けた枝や幹は庭に転がしておいたのだが、キノコも生え今ではすっかり朽ちている。

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EOS-5D MarkV  EF24mm F2.8 IS USM

イロハカエデの朽ち木は、ヤマトシロアリをはじめ多種類の昆虫のすみかとなっている。

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E-M1 MarkU  M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro GODOX TT350

ユミアシゴミムシダマシもたくさん、ここで育っている。


posted by やまかます at 21:48| コウチュウ

2020年08月27日

羽化した、モンクチビルテントウ

飼育していたモンクチビルテントウの蛹が、昨日、羽化した。
飼育下ではあるけど、蛹期間は5日程度。


モンクチビルテントウ成虫-8260013.jpg
E-M1 MarkU  ZUIKO AUTO-MACRO 38mm f2.8  GODOX TT350

体色はまだ薄いが、体型、紋の形などから、モンクチビルテントウ、と改めて確認できた。

写真の成虫の顔は黒い。これはしかし、個体によって違い、白いものもいる。


モンクチビルテントウ成虫-8270171.jpg
E-M1 MarkU  M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX DE300 深度合成 

ススキで今日、見つけた個体の顔は白い。やはり顔色はヨツボシテントウとの区別点にはならない。
背面から見た体型、黒い紋の形、などで二種の区別はできる。


モンクチビルテントウ-8270043.jpg
E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro GODOX TT350

キツネノマゴに似ていて、花がより大きい、ハグロソウがすぐ近所の道端に咲いていた。
ハグロソウもキツネノマゴ科。

キツネノマゴには昆虫がよく訪れるけれど、ハグロソウの花にきているところはまだ見ていない気がする。これからしばらく、訪花昆虫の観察にも気を配りたい。


ハグロソウ-4460.jpg
EOS-5D MarkV  EF100mm F2.8Lマクロ IS USM 270EXU

花は二つの苞の間から出ている。


ハグロソウ-4462.jpg
EOS-5D MarkV  EF100mm F2.8Lマクロ IS USM 270EXU

ハグロソウの蕾。
ハグロソウ-8270015.jpg
EOS-5D MarkV  EF100mm F2.8Lマクロ IS USM 270EXU

ハグロソウという名前だが、葉っぱが特に黒いわけでもない。
名前の由来は不明だそうだ。
( 高橋修 著『色で見わけ五感で楽しむ 野草図鑑』ナツメ社 より )

ハグロソウの名前は覚えにくいが、何かしら昆虫でも来てくれると印象づく気がする。


そう思ってしばらくハグロソウを眺めていたら、クロセセリが近くにやってきた。
お!吸蜜に来るかな、と期待してみたが、あちこち移動するだけで花には一度も寄ってこなかった。
日光浴ばかり。


クロセセリ-4470.jpg
EOS-5D MarkV  EF100mm F2.8Lマクロ IS USM 270EXU

庭のクヌギ樹液に、ノコギリクワガタ♂が来ていた。久しぶりの登場だ。
体には三箇所、痛々しい傷がある。

ノコギリクワガタ-4523.jpg
EOS-5D MarkV  EF100mm F2.8Lマクロ IS USM 430EX III-RT

オスの陰になって見えないが、メスもいる。メスは食事に専念している。
オスがボーッとしているように見える理由はそのためで、樹液に来ていても樹液を舐めてはいない。
ボーッとしているというのは見た目でしかなく、オスはひたすらメスをガードしている。
もちろん、この場に別のオスが現れたら、かのオスは俄然、ファインティングポーズをとる。
けれど、体のより小さいオスはちょっとした隙をついて、ちゃっかりメスに言い寄ることもしばしば。
体が立派なオスは喧嘩相撲では負け無しだが、小回りが効かないのがアダとなる。

それにしても、、、、、、
写真のオスは結構、大型の体格。なのにこれほどの傷を負う、ということは、喧嘩の相手はどんなタフな奴だったのだろうか?

それとも、天敵の鳥にでも襲われたのだろうか?

クワガタムシの喧嘩では、通常、小さい方が早々と負けを宣言して土俵から去ってしまう。
勝ち負けは睨み合いで方が付くと言っていい。不思議な気もするのだが、視覚で相手の大きさがわかるのだろうか?それとも気迫が伝わる?
無用な争いは避ける、それが生き残るための知恵だ。

けれど、もしも体格が互角の場合は、これは激しい取っ組み相撲になる。
お互いに、「お〜!コイツ、やるな!」と判るんだろうか。
まさにガチンコ相撲だ。そういう場面はしかし、そうそう見れるものでもない。

勝ち負けを、ゲーム感覚で楽しむのは、人間だけかもしれない。


posted by やまかます at 18:23| コウチュウ

2020年08月22日

モンクチビルテントウ幼虫、ふたたび

連日、33〜35度cを示していたリビングの温度計。

午後1時、にわか雨が降り始め、嬉しくなって温度計を見れば、31度c。

「猛暑からようやく解放されたよ!何日目だっけ?」

涼しい風が吹き込む玄関の上り框に座って、しばらく外の雨をぼんやり眺めていた。

今日の観察は、午前中、仕事部屋のすぐ外で行った。

クヌギとイチイガシ、ツツジ、アジサイ、そしてススキが生える、小さなフィールドだ。
クヌギだけは、私が6年前に植えたものだ。前にも書いたが今では屋根を越える高さまで成長している。
日陰と少しばかりの木漏れ日。ちょうどいい案配だ。

クヌギの根際に生えているススキを、腰をかがめて下から見上げてみる。

「お!いつの間に?」

カンシャワタムシのコロニーが葉裏に白く際立ち、コロニーをなぞっていくと、ゴイシシジミの羽化殻(蛹殻)があった。少し離れたところにももう一つ。

「あ!いつの間に?」

ちょっと悔しい。

ゴイシシジミ-4374.jpg
EOS-5D MarkV  シグマ50mmマクロ 270EXU

コロニーの数は多く、目線を移していくうち、ゴイシシジミの成虫もいた。
アブラムシの甘露を吸いに来ているのかな?

ゴイシシジミ-4376.jpg
EOS-5D MarkV  シグマ50mmマクロ 270EXU

カンシャワタムシのコロニーには、剥げ落ちたような箇所が目立ち、そこには黒いコールタールような糞が付いている。これはハキオビヒラタアブ幼虫のしわざで、実際、数頭のハキオビヒラタアブ幼虫もいた。

さらに見ていくと、カンシャワタムシにかぶりついている、モンクチビルテントウの幼虫までいた。カンシャワタムシはお尻にある一対の角状管から黒い滴の警報フェロモンを出している。

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モンクチビルテントウ-8220056.jpg
E-M1 MarkU  M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro FL-300R

どうやら、モンクチビルテントウ幼虫の餌となるアブラムシの種類はかなり広いようだ。
アブラムシなら何でもいいのかな?

ススキでは、久しぶりに探していた虫が見つかった。

ヒラタグンバイウンカ、だ。

必ず、葉裏に貼り付いている。

自然光のままだと、葉っぱに溶け込んだシルエットが辛うじてわかる程度。

見えます?


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EOS-5D MarkV  シグマ50mmマクロ 

ストロボ光を照射してみるとよくわかる。
ヒラタグンバイウンカ-4382.jpg
EOS-5D MarkV  シグマ50mmマクロ 270EXU

午後4時。雨上がりで少し蒸し暑くなったけど、曇り空。
やり残していた場所の、草刈り作業を1時間ほど行った。

午後6時20分。

ヒグラシの鳴き声が、いかにも涼しげだ。

       
posted by やまかます at 18:23| コウチュウ

2020年08月20日

モンクチビルテントウの食事作法とは?

しばらく前から、ツユクサの総苞内に宿る、ツユクサアブラムシを毎日のように見てきた。

インクブルーを纏ったツユクサアブラムシ、ひっそりとした小さなコロニーなど、わたし好みなのかもしれない。


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毎朝、総苞をそっと開いていると、アブラムシに寄り添っている、円盤型の幼虫がいることに気づいた。
その姿はクヌギでよく見つかる、ヨツボシテントウの幼虫にそっくり。

はて?ヨツボシテントウに近似種のテントウムシって、なんだっけ?どこかで見たような記憶もあるような。

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愛媛大学、昆虫学研究室の吉富博之准教授に伺ったところ、「モンクチビルテントウの幼虫」であろうとのご教示をいただいた。そして、本種は外来種であり、その故郷は台湾や中国、ベトナムのようだ。
なるほど、成虫の姿はヨツボシテントウとそっくりで、この情報を知らないとうっかり見誤ってしまいそうだ。

ご教示いただいた、吉富博之准教授に感謝いたします。

アブラムシには、アミメアリやヒメアリがよく通ってくるが、
モンクチビルテントウ幼虫に対しても、アブラムシと同じように振る舞い、決して攻撃したり、排除しようとはしない。

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モンクチビルテントウはアブラムシのお尻にくらいつき、体液を吸う。つまり吸血するのだが、、、

なかなかチャンスに恵まれなかったが、ようやくのこと、その瞬間をしっかり観察できた(そもそも、幼虫の数が少ない)。

で、「え!?何それ!」が、わたしの第一声。

体液をすっかり吸われて、ぬけがら同然、萎んで白くなったアブラムシ。

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ところが、しばらくすると、

萎んだ風船が膨らむが如く、アブラムシがまるで生き返ったように、元の姿に戻る!

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「え!?なに、吸い戻し!」

体液をすっかり吸い上げたかと思えば、次には吐き戻し、これを延々と何度も繰り返すのであった。

「なに、これ!?どういうこと!? まさか遊んでいるわけではないよね」

吸血と吐き戻しという、ふしぎな行動を観察してから三日後、3頭の幼虫のうち一頭が蛹化した。

小さな、小さな、テントウムシのさなぎ。


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モンクチビルテントウ蛹-8200010.jpg


モンクチビルテントウの幼虫は、様々な種類のアブラムシコロニーで見つかっているようだ。

今回、幼虫の飼育では、補充の容易い、クヌギトゲアブラムシを餌に与えてみたが、これもよく吸血していた。
ちょうどクヌギの新梢では、クヌギトゲアブラムシが大発生しており、今年生まれのスズメ若鳥たちが、毎朝、このアブラムシを啄んでいる。

E-M1 MarkU  M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO 、 ZUIKO AUTO-MACRO 38mm f2.8 、 ZUIKO AUTO-MACRO 20mm f2
GODOX TT350  XPro O    Nikon SB-30
posted by やまかます at 20:39| コウチュウ

2020年08月16日

おとなしいオオテントウの産卵

午後6時半を過ぎる頃から、ようやく暑さも和らいでくる。

扇風機を窓辺に置いて外気を室内に取り込むと、ホッと一息つけるのは夕暮れ時だ。
今日は空がわずかに霞んでおり、雲も次第に湧いてきたので、夕立を期待したがやはり期待外れに終わった。ほんと、一雨が欲しい。

さて、午前中、日南市にオオテントウの様子を観に行ってみた。場所は9年前に見つけたポイント。

ホウライチクのタケノコはわずかしかなかったが、ツノアブラムシの一種の密なコロニーがあって、
そこには3頭のオオテントウが来ていた。

オオテントウの実物を見るのは始めての嫁さんに、解説しながら撮影した。


アブラムシを飽食しての休憩だろうか、じっと動かない。
そもそも本種は配偶行動以外では、あまり動かない。ナナホシテントウのような、あのセカセカした歩きは見られない。
黒いものは、オオテントウのフン。随分、食べたようだ。

オオテントウ-8160043.jpg
E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro GODOX TT350 XPro O

コロニー全体をびっしり覆っている、茶色のアブラムシ(脚が長い)が兵隊アブラムシだ。
こうして防御システムを巡らせていても、オオテントウの捕食を食い止めることはできない。


ちょうど産卵を始めた直後のメスもいた。
卵はボウリングのピンのように、間隔を空けて産卵する。

オオテントウ-8167125.jpg
オオテントウ-8167143.jpg
E-M1 MarkV  M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-20 GODOX TT350

兵隊アブラムシは、オオテントウの卵に食らいついて、これを潰そうと頑張るところは、10年前に観察している。

果たしてその成果はどうだろう?と疑問に感じていたのだが、別の卵塊では一部の卵が潰れていた。兵隊アブラムシによるものかどうかは、わからない。当初、兵隊アブラムシの死骸が卵に被さるようにいくつもあったように見えたが、それはアブラムシの脱皮殻と判明。コロニーから落下して卵に付着したようだ。
posted by やまかます at 20:51| コウチュウ

2020年08月06日

ツクツクボウシ、鳴く

部屋で作業していると、アブラゼミの悲痛な鳴き声。

「うん?どこだ」と窓に目を向ければ、庭のクヌギから声がする。近い!
しかし、クヌギの前に立ってもすぐには見当たらない。

「どこやん!?」

キョロキョロ探してしばらく、目の前、ちょうど目線の高さに、
アブラゼミを抱えたオオカマキリがぶら下がっていた。

昨日はクヌギの隣のコナラに羽化直後のハラビロカマキリがいた。カマキリ達の季節到来!


オオカマキリ-4208.jpg
EOS-5D MarkV  EF70-300mm F4-5.6L IS USM  430EX III-RT

クヌギ樹液にはノコギリクワガタのカップルが一組とアブだけ。


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E-M1 MarkV  M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6  GODOX TT350 XPro O

同じ樹液レストランで、昨日の朝はかなりの賑わいだった。


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E-M1 MarkU  M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO FL900R

午後4時43分。
うちの林でツクツクボウシが鳴いていた。
短時間ではあったけど、ツクツクボウシ第一号だ。例年より10日ほど早いだろうか。

そして今夜は、庭でもあちこちでクツワムシが鳴いている。
仕事部屋のすぐ外で、とても賑やかだ。

<機材のお話し>

先月から使い始めたのは、GODOX(神牛)の、 小型ストロボTT350、と ワイヤレスフラッシュトリガーのXPro O

TT350は、オリンパスとパナソニックのミラーレスカメラ専用。
電源は単三電池2本ながら、ガイドナンバー36、TTLオート(ハイスピードシンクロ)、マニュアル発光、マルチ発光、にも対応している。発光リサイクル時間は、0.1~2.2秒と短い。
ストロボをカメラから離して使う場合、カメラに取り付けたトリガーで無線コントロールできるシステムだ。
残念ながら、無線コントロールできて安価な小型ストロボが、国内メーカーには無いのが現状だ。

GODOX製のスタジオ用ストロボは数年間使っており、その安定した動作から、このメーカーの製品は信頼できるものと判断した。価格もびっくりするほど安いので、まあともかく使ってみなければ良し悪しもわからないと、使い始めたわけで、すると使い勝手はなかなか良い。
細かいことを言えば、例えば、アクセサリーシューのロック機構が昔ながらのネジ込み式なのが、ちょい気になる程度。ワンタッチロック式が主流になって久しいなか時代遅れの感もあるが、値段からすればこれくらいは目を瞑ろう。

ガイドナンバー32なので、強めのディフューザーを発光部にかませても、発光量には余裕がある。
ディフューザーは、カメラザックにパッキングする際のことも考慮して、折畳式のものを自作している。これはキャノンのEOSカメラの時から使っていたもので、TT350本体にワンタッチで装着できるようにした。

TT350を2台使えば、超高倍率接写から広角接写まで幅広くカバーできる。もちろん3台以上複数のストロボをコントロールできるのは言うまでもない。
2台をカメラに固定するには、オリンパスのツインフラッシュブラケットFL-BKM03を使っている。
ブラケットをより使い易くするために、カメラの取り付け、三脚への取り付けが、いづれもアルカスイス仕様でできるように改造してある。それもできるだけスマートに。またシュー取り付け位置の自由度も広くするため、溝を拡張した。

TT350、2台をツインフラッシュブラケットに取り付けた時の重量は、1キロ。
(電池込みのストロボ一台の重量が300g。ブラケットが400g)

カメラ本体(E-M1 MarkV)とレンズ(ZUIKO AUTO-MACRO 38mm f2.8 )、トリガーを合わせた重量は、約1キロ。これらを全部組み合わせると、トータルで2キロになる。
人によっては、重いと感じるかもしれない。参考までに。




posted by やまかます at 20:42| コウチュウ

2020年08月03日

ハンミョウと小さなハエ

石垣島のオモト林道だったと記憶している。30年ほど昔の話。

初めて出会ったヒメヤツボシハンミョウに感激して撮影したのだけど、そのヒメヤツボシハンミョウの頭部にチョコンと小さなハエが乗っていた。
「なんだ!?」
当時、気にはなったけどハエのことはすぐに忘れてしまい、詳しく調べなかった。

で、今日のこと、クロアゲハ、モンキアゲハ、ミヤマカラスアゲハの吸水集団の近くで、ハンミョウを撮影した。頭のあたりをしきりと前脚でクリーニングするような動作が気になったからだ。

その時には全く気付かなかったのだけど、後で画像を拡大してみれば、小さなハエ数頭が乗っかっていた。

ハンミョウ-8036140.jpg

ピクセル等倍では、
ハンミョウ-8036143.jpg

ハンミョウの体にフォーカスを合わせているので、ハエはボケている。


このハエはコガネバエ科の仲間かもしれない。クモに捕食されているニホンミツバチや、カメムシの体などによくたかっていることがある。まるでライオンの獲物にたかる、ハイエナのようだ。
たかっている以上、なんらかの栄養分を得ているのだろうと思う。

20数年前の記憶がふと蘇った。すっかり忘れ去っていた写真だけど、地面に這いつくばって撮影した当時のことがおぼろげに思い浮かぶ。

オオシロカネグモが大きな獲物を捕らえていた。
オオシオカラトンボのメスだろう。

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帰り際、イヌビワの梢を見るともなく仰いでみれば、羽化殻にぶら下がった、イシガケチョウがいた。

羽化推定時刻は、午前10時半頃だろう。イシガケチョウの羽化時刻としては遅い方だと思う。季節や気象条件でバラツキがあるだろうけど、イシガケチョウの羽化時間帯は早朝のことが多い。

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E-M1 MarkV  M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-20 FL-900R
posted by やまかます at 20:38| コウチュウ

2020年07月19日

田んぼのコガタノゲンゴロウ幼虫

午前中は久しぶりの強い日射しに誘われて、近所の水田に出向いた。

青空の下、シオカラトンボを撮影しているうち、ふと足下を見下ろすと、
オタマジャクシがコガタノゲンゴロウ幼虫に吸血されていた。

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E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-20

最初、幼虫は泥を纏っており、姿が判然としなかったが、枯草を使ってその泥をそっと除去した。

それと言うのも、スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)が幼虫の上にしばらく被さっても、全く動じないのを見て、
これなら少々くすぐっても平気だろうと思えたからだ。それほどまで、食事に夢中ということだったのだろう。

1時間ほど炎天下で撮影しているうち汗だくとなり、疲れもしたので、自宅に戻って居間で休憩をとっているうち、

これまたふと窓の外を見やれば、全く目線の高さちょうどに、
アゲハの交尾カップルがぶら下がっていた。上がメス。

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E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-20

庭のキンカンに、アゲハの羽化したばかりのメスの蛹殻があり、どうやらそこで今朝にも羽化した個体ではないか、と思えた。オスの方は翅がくたびれているが、メスは新鮮そのもの。
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E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-20

普通種でありながら、アゲハの交尾を見るのは稀で、これまでに記憶があるのは今回を含めてわずか4回。

他の普通種でも、これまで全く交尾を観察できていない種は多い。個体数が多くても観察機会が無い、という事は警戒心が強いせいだろうか?

アゲハ交尾の観察例の、
1回目は、30年も前で、埼玉県所沢市の畑の中。それもアスパラガスの大きく成長した茎だったため、違和感がなくも無い。しかもフィルム(PKR)の現像発色もすこぶる調子悪くお蔵入り。

2回目は、14年前の2006年9月、群馬県「ぐんま昆虫の森」の園内にて。この時の写真は下記、拙著に載せている。

3回目は、2016年11月、東京都「足立区生物園」の大温室にて。
この時はぜんぶわかる!アゲハ』(ポプラ社 )の撮り下ろしのために園を訪れた。
残念ながらメスの翅の鱗粉がかなり擦れ落ちていた。どうせ使えないからと、証拠写真として1カットしか撮影していない。
posted by やまかます at 18:26| コウチュウ

2020年07月09日

雨の合間

先月末にはマインの中で蛹だった、タゲトゲハムシ

今日の午後3時過ぎ、雨が止んだので見に行ってみれば、とっくに羽化したようで、新成虫が並んでいた。


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マインの中に残っている抜け殻は終齢幼虫のもので、蛹の抜け殻が見当たらない。
羽化したときに、抜け殻もくっつけたままマインの外に出たのだろう、と思う。


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E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-20

イヌビワの樹上高くを舞っていたイシガケチョウ

その姿を目で追いかけているうち、迷うことなく葉裏にペタリと貼りついた。
しばらくして雨も降り始めたので、このまま明朝までここで過ごすのだろう。
よほど風が強まらない限りは。

イシガケチョウとイヌビワはとてもお似合いだ。

幼虫期をイヌビワで過ごすことを知っているから、余計、そのように映るのかもしれないが、
イヌビワの薄い葉の質感が、イシガケチョウのレースのような翅とも相性が良い。


posted by やまかます at 20:05| コウチュウ

2020年07月05日

土中の蛹

先月、23日。

クヌギの葉に群れているイラガ類幼虫たちの間に身を潜めるのは、
ヒラタアトキリゴミムシの幼虫。
写真画面では、大小4頭がいる。


ヒラタアトキリゴミムシ幼虫-5946.jpg
EOS-5D MarkV  MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト

ヒラタアトキリゴミムシ幼虫はイラガ類幼虫の体に食いつき、ドラキュラさながら体液を吸い尽くす。
イラガ類幼虫はというと、全く抵抗することもなく、まるで同じ兄弟かのように平然と肩を並べている。
ヒラタアトキリゴミムシ幼虫は、イラガ類幼虫に敵意を抱かせないための策でも講じているのだろうか?

先週末、
成熟したと思われる幼虫を数頭、土を入れたケースに取り込んでおいたら、まもなくして蛹になった。

ヒラタアトキリゴミムシ蛹-6045.jpg
EOS-6D MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト

この蛹からやがて羽化するであろう新成虫の、次の産卵のタイミングはいつになるのだろう?

イラガ類としていた幼虫は、本日になって、ヒメクロイラガ、と確認できた。本種も地上に降りて、土の浅い場所で繭を紡ぐ。
ヒメクロイラガ-7051100.jpg
E-M1 MarkV  M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FL-LM3

ヒメクロイラガ幼虫の数はかなり多く、ヒラタアトキリゴミムシ幼虫の餌食になった数というのは、割合からすれば大したダメージにはなら無い程度ではないだろうか。
もっとも、アトキリゴミムシ幼虫以外の天敵も数多くいるはずで、私が見落としているだけだろう。

posted by やまかます at 20:33| コウチュウ

2020年06月20日

ウスバカミキリの蛹

先週、都城市、太郎坊の児童館でささやかな観察会を行った。
その際、朽ち木からポロッと割り出てきたのが、ウスバカミキリの蛹。

ウスバカミキリ蛹-3872.jpg

ウスバカミキリ蛹-3866.jpg


体に触れると、お腹をグリン、グリンとくねらせ、体が渦巻きのように回転する。

朽ち木は数年経ており、センダンかなあ? 樹種の特定はできない。
手でボロボロと崩せるほど朽ちていた。

昨日の朝から、ネット通信できなくなり、今日になって業者に来てもらい原因を調べてもらった。
一昨日の深夜から雨風があったので、またそのせいで屋外の光ケーブルにトラブルが生じたのかと、気が重くなっていたが、調べた結果、光信号は屋内までしっかり来ていた。
なので、不通となった原因は光信号末端機にあると判明し、いわゆるモデムを交換する作業で修理は済んだ。

修理後、パソコンへの接続再設定は有料とのことだったので、2000円は勿体無いと自分でやったけど、
これが一筋縄ではいかず、かなり手こずってしまった。
無線LAMルータを介した設定の仕組みを理解で来ていないからだったが、色々、弄っているうちになんとかなった。
私のマックはなんとかなったが、嫁さんのウィンドウズではさらに手こずって、いい加減嫌になって一旦は諦めた。
ところが、接続セットアップアプリを終了した瞬間、
「アレ?いつの間にかネットに接続できている!?」となって、拍子抜けした。

posted by やまかます at 22:32| コウチュウ

2020年06月18日

ヒラタアトキリゴミムシの幼虫

クヌギの葉がまるでレースの如く真っ白になり、葉脈の網目文様が、これはこれでなんともお洒落だ。
このしわざのヌシはイラガ類の幼虫で、彼ら兄弟多数が暴食した結果である。

とは、先日書いたばかりだが、イラガ類幼虫を糧として成長するヒラタアトキリゴミムシ幼虫が姿を見せ始めた。

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E-M1 MarkV LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 ASPH. / MEGA O.I.S.

満腹状態なのか、この幼虫は幼虫群から離れた場所で落ち着いている。

こちらは、吸血されてミイラになったイラガ類幼虫の隣にいた、ヒラタアトキリゴミムシ幼虫(写真画面上)。
こちらも満腹かな?
ムシャムシャかぶりつくのではなく、チューチューと体液を吸っているようだ。

ヒラタアトキリゴミムシZ6171505.jpg
E-M1 MarkV ZUIKO AUTO-MACRO 38mm FL300R

ヒラタアトキリゴミムシの幼虫、蛹、成虫の写真図版、生態詳細、そしてParena属5種の幼虫検索表が、

愛媛大学農学部昆虫学研究室、准教授 吉富博之 さんの報文、
『さやばねニューシリーズ SAYABANE N.S.』 No.36 (2109)にある。
さらに、
卵しょう、幼虫、成虫、そして蛹の写真が、
昆虫写真家鈴木知之さんの著書、
『虫の卵ハンドブック』(2012)文一総合出版、
『さなぎ』(2015)技術評論社、に掲載されている。

ヒラタアトキリゴミムシ幼虫の観察、撮影にはクヌギの葉をめくって、葉裏を見るのだけど、
複雑に展開している枝葉にはあちこちにイラガ類幼虫群が潜んでいる。

それはまるで地雷原を歩くようなもので、気をつけてはいたが昨日はうっかり、幼虫のとげに触れてしまった。
「アチチチ!」と思わず声を出して左手首を見れば、水膨れが三箇所にできていた。
若齢幼虫といえど、侮れない。

すぐさま部屋に戻って(仕事部屋のすぐ外なので)粘着テープを数回、患部に軽く押し当てたあと、
アンテベート軟膏0.05%(外用副腎皮質ホルモン剤)を塗り込んでおいたら、痛みも腫れもしばらくして解消した。

クヌギの隣のススキでは、ナキイナゴのオス。

ナキイナゴZ6171490.jpg
E-M1 MarkV LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 ASPH. / MEGA O.I.S.

鳴き出すまでじっと待っていたけど、オスの警戒心に根負け。
近くで他のオスが鳴いてくれれば、と期待したのだけど。
posted by やまかます at 20:20| コウチュウ

2020年06月13日

食物連鎖

クヌギの葉に白くなった「しわざ」。

ヒラタアトキリゴミムシ-3823.jpg

葉裏から舐めとるように食べられている。

「ハハア〜ン、幼虫軍団のしわざだな」

そっと葉をめくってみれば、密も密、鮨詰め状態のイモムシが、そこにもここにも数集団いた。

イラガ類の若齢幼虫だ。

ヒラタアトキリゴミムシ-3829.jpg


「オヤ?白い泡の塊がある。これはきっと、アトキリゴミムシ類の卵に違いない!」

と、すぐ近くにヒラタアトキリゴミムシがいた。産卵した張本人だろう。

ヒラタアトキリゴミムシ-3821.jpg


泡の塊の一つをそっと外してみれば、中には卵が並んでいた。
ヒラタアトキリゴミムシ-1123.jpg


こちらは幼虫軍団が暴食した食痕の真ん中にあった。おそらく卵がふ化したあとなのだろう。
ヒラタアトキリゴミムシ-1121.jpg


もちろん、ヒラタアトキリゴミムシの幼虫はイラガ類の幼虫を食べて育つ。
イラガ類の幼虫は自分たちが置かれた状況を知る由も無い。

ここのクヌギは6年前に幼木を植えたもので、今では昆虫たちの喰い食われるという様々なドラマの舞台となっている。


EOS-5D MarkV  シグマ50mmマクロ
EOS-M 5 MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト



posted by やまかます at 20:21| コウチュウ

2020年06月12日

くわがたむし

昨夜、仕事部屋の外灯に飛来したノコギリクワガタオス。
ノコギリクワガタ-3807.jpg

ノコギリクワガタ-3804.jpg
EOS-5D MarkV  シグマ50mmマクロ

うちの林で育ったのかな?それとも、よその林の育ちかな?
傷一つとない、新成虫だ。

今日は写真絵本の構成練り直し、と写真セレクトで、ほぼ一日を費やした。
過去10年間の写真ストックの中から、絞り込んだテーマで検索作業。
絵コンテの描き直しは明日の夜に持ち越しとなった。

雨が止んだ寸暇、庭に出てクヌギやコナラ、ケヤキの剪定など、少しだけ山仕事を片付けた。
本当に少しだけだった。
雨水をたっぷり含んでいるので、枝を落とすにも効率が悪いし、やりづらい。
posted by やまかます at 21:06| コウチュウ

2020年06月09日

レモン色、ふたたび

6月8日〜延岡市のフィールド巡り〜

今回の目的は主に風景の撮影なので、時間帯が大事。
朝の5時半に家を出て延岡市に向かった。
明日(9日)からしばらく雨模様の日が続くようだ。貴重な晴れ間を逃すわけにはいかない。

朝一番で狙いの場所を回って撮影。どの地点からカメラを構えるか事前に考えてはいたが、
車で移動するうちに別のポイントを見つけてはそこへ。
初めての場所がほとんどで、何度も袋小路のどん詰まりに迷い込んでしまった。

なんとか予定時刻内に風景撮影を終えて、まずは植物園へ。
昨年9月末に開催された観察会以来だから、八ヶ月ぶりになる。

今回から背負って歩く機材は、OM-Dミラーレスカメラと決めた。
重くてデカイ撮影機材は、もう体力的に無理。
10年前に買ったマイクロフォーサーズレンズもまだ現役で使える。

ボロボロノキを見て回り、一番高い展望台まで登ってみると、
クマバチのオスがナワバリ飛翔していた。
クマバチ-6080278.jpg

他のオスがやって来ると、追飛し肩を並べ、ガチンガチンと絡み合い、片方が私の足元に墜落した。
墜落したクマバチはヤレヤレとばかり草をよじ登り、飛び立って行った。
クマバチ-6080246.jpg

オレンジ色の屋根は九州健康福祉大学。キャンバスは植物園の裏手にある。

ホシベニカミキリの新成虫。
ニセシラホシカミキリを撮影していたら、すぐ横にいた。
ホシベニカミキリ-6081109.jpg

ビロード状の体毛など、もっと丁寧に撮影しておけば良かった。
しかし、相手は逃げる隠れるモードに入ってしまい、それは叶わず。

ボロボロノキ、ちょうど今は結実期。個体差なのか、木によって果実の色付き方は様々。
ボロボ-6080302.jpg

ボロボロノキ-6080345.jpg

ボロボロノキの果実(核果)が落ちる状態は、薄い緑色のまま、赤く染まったもの、青紫色に完熟したものなど、色々である。
ベニツチカメムシ幼虫は、果肉ではなく、果実内にある核の汁を吸って成長する。なので、メス親が運ぶ果実は、先に書いたいろんな状態のものが混じる。もちろん果肉が腐って外れた核のみを運ぶこともある。

この時期、すでに交尾は終わっており、雌雄とも樹上にはほとんど残っていない。延岡市街地のフィールドでは年にもよるが、概ねこの時期に集団形成は見られない。
この日も、ボロボロノキでメス一頭を見たのみ(金堂ヶ森公園)で、集団どころか徘徊している個体もほとんどいない。雌雄の区別は体型を見ればすぐに判る。

メスは産卵のため落葉下や土中、朽木下などに潜り込み、産室を作ってそこに籠っている。
今はちょうど産卵期で、すでに抱卵しているメスもいるだろう。

薄暗い林内のイヌビワ果実に、なぜかちょこんといた、キイロクチキムシ
キイロクチキムシ-6081169.jpg

よく飛翔する虫だが、イヌビワ果実には偶然に着地しただけだろうか?

昼食は植物園前にある「吉庵」と決めていた。
ここはうどん屋で延岡に来た際にはよく利用する。うどん屋だけど、久しぶりにカツ丼を、ガッツリ!
ご飯は少し残したけど、これ大盛りじゃない!?

昼食を済ませてから、市街地に降りて、金堂ヶ森公園の周回遊歩道を歩いた。

ここにもボロボロノキは多い。先に書いた、一頭だけ見つかったメス。
ベニツチカメムシ♀-6080324.jpg


産卵場所を探して移動中だったのだろう。この時期、メスはよく飛ぶが、オスはほとんど飛ばない。

先日、玄関先に植えたクチナシが丸坊主になっていた。
見つけたのは嫁さんで、大騒ぎしていたが、3月に植木市で買って植えたばかり。
もちろん、しわざのヌシは、オオスカシバ幼虫。

金堂ヶ森公園の森にはあちこちにクチナシの自生が見られ、ちょうど花盛り。良い香りがしていた。
クチナシ-6081278.jpg

クチナシ-6081285.jpg

ホタルガ。
ホタルガ-6080351.jpg

キノコの一種。
キノコ-6081195.jpg

急峻な登り坂の先には展望台。
ここから、市内を流れる「大瀬川」と標高251mの「愛宕山」の眺望を見ながらしばし休憩。
愛宕山-6081240.jpg


写真画面、愛宕山の左手には、JR延岡駅と中心街がある。

使用機材:OM-D E-M1 MarkU 、OM-D E-M1 MarkV
     M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6
     M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
     LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 ASPH. / MEGA O.I.S.
     



posted by やまかます at 19:26| コウチュウ

2020年06月07日

レモン色

玄関前に飛んで来た、キイロクチキムシ
キイロクチキムシ-3739.jpg
EOS-5D MarkV  シグマ50mmマクロ

自宅でこの虫を見るのは初めてのこと。

本種はキイロゲンセイに擬態しているとも言われているが、そのキイロゲンセイはまだ見たことがない。

今日は朝から撮影用のやぐらを組んだ。高さは2メートル。

撮影用やぐら-6070157.jpg
E-M1 MarkU  M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6

単管パイプ(48.6mm径)をジョイントで組んだもので、以前、樹液レストランの撮影でも使用したことがある。

その時の高さは3メートル。樹液に集まっている昆虫の背景に自宅の窓が入るよう、画角を調整してやぐらを組んだ。
夜のシーンの背景に、窓の灯りを入れるためだった。
樹液を出しているクヌギも、庭のちょうどいい場所にあった。
連日、朝、昼、晩、と同じアングルで定点撮影するので、三脚はやぐらの天板にガッチリと固定してあった。

時間と労力を費やして撮影した一連の写真は、結局、自著に掲載することもなくお蔵入り。
樹液を出していたクヌギは衰弱して枯死してしまったので、同じ撮影をすることはもう二度と叶わない。
ここ数年、昆虫で賑わう樹液レストランが、少なくとも自宅林ではほぼ閉店状態がずっと続いている。





posted by やまかます at 20:46| コウチュウ

2020年06月03日

イヌビワの葉上でモゾモゾしていた、ヨツモンカメノコハムシ
ヨツモンカメノコハムシ-5310179.jpg
E-M1 MarkV  LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 ASPH. / MEGA O.I.S.

「食いに行くべ!」とばかり、このあと翅音を立てず静かに上空へと去って行った。
普段は名前の通り、亀の甲羅のように張り出した体の下に頭部は隠れている。
何かしらアクションを起こす時にしか、顔を拝めない。
「でんぐり返し」という反則技?を使えば別だが。



カラムシにいっぱい増えた、ラミーカミキリ
ちょっと警戒心強く、近寄ればすぐにも飛び去ってしまうことが多い。

けれど、なぜか、カメラを構えた私に、

「なんだ!?ナニヨ!?」と向こうからレンズ目がけて、ズンズンと乗り出してきた、オス。

ラミーカミキリ♂-5310190.jpg
E-M1 MarkV  LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 ASPH. / MEGA O.I.S.

南九州地方は朝から一日中、雨。
今日の写真は一昨日、撮影。

昨年、ゲホウグモの卵のうや、メスを観察した場所で、カヤネズミの巣を見つけた。
今の時期は子育て中だろう。


posted by やまかます at 20:46| コウチュウ

2020年05月22日

ハムシ2種

遠慮して、今朝はこれくらい。
クマイチゴ-5220729.jpg

クマイチゴの果実。

庭を歩けば目に入る、ヨツモンカメノコハムシ
ヨツモンカメノコ-2544.jpg

今日はお腹自慢。

探しても少ない、キボシツツハムシ
キボシツツハムシ-2538.jpg

普通種だけど、うちの庭では稀。

八丈島で仕事をした際、島内どこに行っても本種が多かったのが印象に残っている。
27年も前の話だけど。


posted by やまかます at 21:23| コウチュウ

2020年05月17日

曇り日

朝一番、谷津田に降りてしばらく歩く。
チョロがいなくなってから朝晩の散歩が無くなり、体が鈍ってきた。

犬の散歩は雨でなければいくら疲れていても必ず行う習慣だったし、歩くコースは犬の気分にも沿うように気遣っていた。なので自分の好みや意思とは違う場所に足を踏み入れる機会もあった。
思いがけない出会いもあれば、全く退屈な日も多かったけれど、コースを歩き切るのでいい運動にはなっていた。

コガネムシがフンをした直後に、しきりとモゾモゾやっていた。
コガネムシ-5170279.jpg


「あ、これは飛び立つつもりだな!」

そこで、カメラの撮影モードをプロキャプチャーモードに切り替えて待機。
案の定、あっさりとテイクオフ。
コガネムシ-5170285.jpg


どんより曇り空の下、コガネムシのような金属光沢を撮影する上ではちょうどいい按配だったが、
飛翔撮影には不利な条件だった。

昨日の雨量、雨脚の勢いはかなりのもので、目詰まりしていた雨樋から藁クズの塊が吐き出されていた。
スズメの巣である。
スズメ-5170331.jpg

今回は卵だったが、ヒナが犠牲になったこともある。

ほんの束の間の日差しが貴重な時間。
カナヘビ-5170374.jpg

カナヘビが日光浴に浸っていた。
地面に寝転がって、カナヘビの目線に合わせてカメラを構えた。

チョロの墓石のすぐそばに、フワリと舞い降りた、トゲアリスアブのメス。
トゲアリスアブ-5170345.jpg

トゲアリスアブの幼虫は、ハヤシクロヤマアリの巣に居候して成長する。


E-M1 MarkV  LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 ASPH.、
EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM
posted by やまかます at 21:09| コウチュウ

2020年05月15日

クヌギの四つ星たち

クヌギの新梢にアブラムシが増えてきたので、そろそろかなと探してみれば、いました。
ヨツボシテントウ-1894.jpg

逆光では黒いゴマ粒にしか見えないほど小さい、ヨツボシテントウ
越冬から目覚めていよいよ活動開始かな。

先日、クヌギの太い幹からカリ、カリ、カリ、と音がしてい、どこだろう?と懸命に耳を近づけると、
フラスが溢れ出ている、小さな穴があった。
今日はその樹液穴にヨツボシオオキスイが集まっていた。4頭いたけど、あっという間に一頭を残して散ってしまった。
ヨツボシオオキスイ-1899.jpg

ヨツボシケシキスイは、小さい体でおっとりタイプ。
ヨツボシケシキスイ-1905.jpg


今日は夕方から久々に、雨。
しばらく雨続きになるようだから、草丈もまた一気に伸びるだろう。
来週後半には観察路の草刈り作業をしなければ。


EOS-5D MarkV  MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト マクロフラッシュ STF-8
posted by やまかます at 19:46| コウチュウ

2020年05月13日

今日も、ダマシに会う

マルバウツギが花盛りとなった。

キマダラセセリがサッと飛び去ったあと、何かいないかと白い花を覗き込んでみれば、
黒い小さな虫が潜り込んでいた。パッと目に入ったのは3頭。
ハナノミ-5130117.jpg
OM-D E-M1 Mark3 LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 マクロフラッシュSTF-8

一瞬、ハナノミの仲間かと思ったが、槍のような尾節板がお尻から飛び出ていない。
これはハナノミダマシ科の一種だろうか。体長は3〜4ミリ程度と小さい。
保育社の原色日本甲虫図鑑(V)(1985)には3種しか載っていないが、国内にはもっといるらしい。世界では約600種いるとある。

ダマシと言えば、先日載せた、クロビロウドコメツキダマシだが、相変わらずセンダン立ち枯れ表面に群れており、交尾、産卵が大盛況。若干数が減ったようにも見える。

このセンダンから数メートル離れた、大きなアカメガシワの幹でも交尾カップルが1ペアのみだが見つかった。
樹上を見上げてみれば、アカメガシワも完全に枯れていたが、幹表面に穴ぼこは一つも無い。
産卵が始まれば、いづれは無数の穴ぼこがここにもできるのだろう。それがいつ頃になるのか興味深い。

ちなみに、センダン立ち枯れには、去年のいつ頃だったか、直径1センチほどの穴が多数開いていた。下画面中央。
クロビロウド脱出口と-1588.jpg
EOS-5D Mark3 シグマ50mmマクロ マクロフラッシュSTF-8
1センチ径の大きな穴は、おそらくカミキリムシ類の羽脱口かと思うが、つい先日まで、この穴だけしかなかった。周囲を取り囲む数多くの小さな穴(クロビロウドコメツキマダシの羽脱口)は、ほんの数日前、急に出現したわけである。

クロビロウドコメツキダマシが脚、触角を畳んで、擬死をしたところ。
クロビロウド擬死-5130013.jpg
OM-D E-M1 Mark3 LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 マクロフラッシュSTF-8


このところ姿をよく見かけるようになった、スジベニコケガ
スジベニコケガ-5130129.jpg

去年5月26日の記事では、
胸部の紋様を『ポチ』としたが、今日のはポチと言うよりか、、、、『連獅子』!?
スジベニコケガ-5130131.jpg
OM-D E-M1 Mark3 LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 マクロフラッシュSTF-8

posted by やまかます at 19:41| コウチュウ

2020年05月11日

コメツキモドキ VS コメツキダマシ

午前6時半、霧島山。
霧島山6時30分-5107.jpg

午前8時。
霧島山8時-5108.jpg

午前9時。
霧島山9時-5111.jpg

午前11時。

霧島山11時-5114.jpg
 EOS-6D EF70-300mm F4-5.6L IS USM PLフィルター

9年前の2011年1月、霧島山、新燃岳噴火の降灰被害は甚大だった。
そもそも移転当初、鹿児島県、桜島の噴火降灰が、日常的に都城市や三股町まで及ぶことすら、事前に知識がなかったので、驚きは大きかった。
桜島噴火による空振は時に凄まじく、最初に体験した時は、ミサイル空爆か!?と得体の知れない恐怖心に捉われたりした。知らない、ということは本当に恐ろしい。

新燃岳噴火を機にマスクを常備する習慣がつき、そのおかげで今も使い切りマスクのストックは少しだけある。
それでもコロナ感染が今後長期戦になるという状況を鑑み、嫁さんは布マスクを縫製して使い始めた。
政府は国民が使いたがらない小さな布マスクを配布し始めたが、田舎の我が家に届くのは夏ごろ?それとも秋になるのだろうか。


さて、昨日と打って変わって、快晴。
気温は一気に上がって、朝から日射しがキツい。いや、かなり。

玄関出るとすぐ、庭のサクラでは、ナナフシ幼虫が脱皮中だった。
ナナフシ脱皮-1217.jpg

ナナフシ脱皮-1227.jpg

ナナフシ脱皮-1239.jpg
EOS-5D Mark3 シグマ50mmマクロ 

ぶら下がり脱皮には危険が伴う。私が近づく気配に警戒したかもしれない。
体がしっかりして間もないようなそんな慌ただしさで、急いでお尻を抜き葉裏にへばりついた。

ナルコユリの開花が数日前から始まっていたので、様子を見に行くと、、、、
ナルコユリ開花-1319.jpg
EOS-5D Mark3 シグマ50mmマクロ 

すぐそばのマムシグサ葉上に、
ニホンホホビロコメツキモドキのメスがいた。少し小柄だ。
本種は生育環境の条件で個体差の幅が大きく、雌雄に関係なく二〜三倍もの開きがある。隣にはシュレーゲルアオガエルが昼寝していた。
ニホンホホビロ♀-1295.jpg
EOS-5D Mark3 シグマ50mmマクロ 

で、その横にあるセンダンの立ち枯れには、
センダン立ち枯れ-5110005.jpg
E-M1 Mark3 M.ZUIKO DIGITAL 9-18mm

数多くの穴ぼこと、クロビロウドコメツキダマシが多数、群れていた。
クロビロウド集団-1450.jpg
EOS-5D Mark3 シグマ50mmマクロ 

コメツキダマシ科の、クロビロウドコメツキダマシを見るのは今日が初めて。
しかも、センダン立ち枯れにかなりの数がい、推定で200〜300頭以上はいると思えた。

クロビロウドコメツキダマシは、鹿児島県大隅半島、屋久島、種子島、そして宮崎県での記録があり、国外では台湾。体長は11~12mm。

櫛状の触角が特徴。
摘んでみるとコメツキムシと同様、パッちん動作を行うが、跳ねるほどでもない。
クロビロウド産卵-1363.jpg
EOS-5D Mark3 シグマ50mmマクロ 

穴から出たばかりなのか、体に木屑をまとい、翅を広げてウォーミングアップ中?
クロビロウド産卵-1373.jpg
EOS-5D Mark3 シグマ50mmマクロ 

交尾カップルも多く、中にはオスが1、2頭、割り込んでいることも。
画面では中央の白っぽい個体がメス。メスはオスよりか一回り大きい傾向があるが、メスでもオスと同じくらいの体格のもいるようだ。
クロビロウド産卵-1451.jpg
EOS-5D Mark3 シグマ50mmマクロ 

センダンから離れて飛び回るものもいるが、すぐ幹や下草に着地して長くは飛翔しない。
近寄ったり、摘んだりすると脚も触角もピタリと体に密着させ、団子状態で擬死する。

コメツキダマシ科(国内に100種以上)と、コメツキモドキ科(国内に30余種)とは、名前はよく似ているが、全く違うグループ。
モドキやダマシ、あるいはニセのつく名称が特に甲虫類には多いけれど、「『分類学的に異なる科であるが外見がよく似ているから』という軽い気持ちでつけられていて、生態学的な意義をもたないものがほとんど」(常喜豊(1998):『日本動物大百科・第10巻・昆虫V,139p』、ということだ。






posted by やまかます at 21:03| コウチュウ

2020年05月09日

コガネムシ、登場

朝一番、庭にコガネムシがいた。
コガネムシ-5090003.jpg
E-M1 Mark3 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

ラミーカミキリも一頭、こうした顔ぶれが揃い始めると、梅雨入りも近いなと。

キンカンに産卵していたのは、ナガサキアゲハのメス。
若葉ではなく、古い大きな葉に次々と産んでいた。
ナガサキアゲハ卵0509-5090115.jpg
E-M1 Mark3 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro 深度合成 トリミング

ナガサキアゲハ卵0509-1.jpg
EOS-M5 MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト 深度合成
posted by やまかます at 19:55| コウチュウ

2020年05月04日

ニホンホホビロコメツキモドキ

エゴノキの下に立つと、ハチの翅音がワンワンと降ってくる。
一番多いのはニホンミツバチで、セイヨウミツバチはチラホラ。
数は少ないけど翅音が際立つのは、クマバチ
クマバチP5040026.jpg

クマバチは体が大きいために吸引力も強いのだろうか、花に頭を突っ込んでいる時間はわずかで、すぐに他の花へと移動する。それに比べて、ミツバチの滞在時間は数倍かかる。

エゴノキの傍のエノキでは、ニホンホホビロコメツキモドキのメスがいた。
ニホンホホビロP5040059.jpg

ちょうど今は産卵期。
ニホンホホビロP5040063.jpg

産卵期は4〜5月に集中しているが、幼虫の成長期間がよくわからない。

庭のシランに、ハラビロトンボ
ハラビロトンボP5040119.jpg


posted by やまかます at 21:34| コウチュウ

2020年04月26日

庭のクヌギとコナラ

庭の中央に植えてある、クヌギコナラ

居間の窓からよく見える位置にあり、屋根の高さを超えないよう毎年剪定している。
30センチほどの実生を5〜6本植えたものだが、成長は速かった。
根元近くから枝を張ってくれているので、自然観察には都合がいい。

特にクヌギに挟まれて中央にあるコナラは、台風で根元から折れたことがあるが、
その後、折れたところから幹が3本立ち上がって、枝葉がグンと増えた。
折れた原因はコウモリガ幼虫が穿ったトンネルであったが、それがかえってコナラの樹形を豊にした。

さて、今日はクヌギカメムシ5齢幼虫が、そのクヌギにいた。
クヌギカメムシ5th-0902.jpg

クヌギは小木なのでここでの産卵はない。幼虫は南斜面林の大きなクヌギからやってきたのだろう。
それもおそらく、風に飛ばされて、あるいは風に乗ってやってきた可能性がある。


お隣のコナラには、カタビロトゲハムシのメスがいた。
今にも飛び立ちそうだ。実際、このあと飛んだ。
カタビロトゲハムシ♀-0928.jpg

メスとわかったのは、しばらくして産卵をしたからだ。
産卵は葉表の縁で行う。
カタビロトゲハムシ♀-4260006.jpg

葉表面をかじって楕円型の溝を掘る。
カタビロトゲハムシ♀-4260014.jpg

浅くほった溝に、体を反転させてから卵を一個だけ産み込むと、分泌液でコーティングして卵を保護する。

こちらは、クヌギにいた、ナガタマムシの一種。この仲間は同定が難しい。
写真のナガタマムシは体長8〜9ミリほど。
ナガタマムシP4250050.jpg

ナガタマムシP4250034.jpg


今日は一日、曇り。
午後4時から1時間ちょい、西側の法面の草刈りを行った。
斜面の勾配がきついので、隣の畑に降りて、下からすそ刈りだけをした。
畑と言っても3年前に持ち主の農家の方が亡くなり、それ以降、放置されて草藪になっている。
一番厄介なのがコウゾとメダケで、草刈り機の刃で払うには、苦労するほど幹周りが大きくなっている。
すそ刈りだけでも全長70メートルほどあるので、休憩を二回入れて行った。息が上がる。
日射しがないので、汗はそれほどでもなかったが、作業を終えてすぐシャワーを浴びた。
これはマダニ対策も兼ねている。

次回予定している草刈りは、林の中の観察路だ。
ここも斜面が多いので、背負式の草刈り機を使う。
庭には、人工池を増設する予定もあるので、こういうのも加えると、山仕事に終わりはない。


posted by やまかます at 21:05| コウチュウ

2020年03月28日

オキナワイチモンジハムシ

鹿児島県、指宿市の南端、薩摩長崎鼻灯台。

この灯台は昭和32年完成と、説明書きにあった。私が生まれた年の前年ということになる。
長崎鼻灯台-4262.jpg

開聞岳の眺望には打ってつけの場所だが、あいにくの天候では仕方が無い。
開聞岳-4434.jpg

太平洋の波が岩礁に打ち砕ける様子に、時間を忘れしばらく見とれていた。

灯台手前の神社ではアオスジアゲハが飛んでいた。ミヤコグサの花も5分咲き。
ヤクシマルリシジミも風に流されるようにして、目の前を過ぎて行った。

それと目についたのが、オキナワイチモンジハムシ
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イチモンジハムシに比べて、明らかに派手な色彩をしていて、一目でわかった。
「フラワーパークかごしま」の駐車場植え込みにも、ポツポツといて、交尾カップルもいた。

ストレリチアの花には、ヨコバイ類の幼虫が多数、潜んでいた。
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posted by やまかます at 20:39| コウチュウ

2020年03月21日

甲虫の春

畦道の枯れ草にコガネグモ幼体の巣網。

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少し成長したようだ。何を食べているのだろう。ユスリカ類とか、アブラムシ類とか、、。

芽吹き盛んなクマイチゴ。道路にグングン張り出している。
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これはいづれ刈らねばな、と覗いてみれば、

シロオビナカボソタマムシ-9331.jpg


シロオビナカボソタマムシが3頭いた。
体長7ミリと小さいけれど、タマムシの仲間だ。

ヤブムラサキでは、丸くくり抜いた食痕とイチモンジカメノコハムシ
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庭のアセビでは、キタテハとタテハモドキ
シロオビナカボソタマムシ-9311.jpg


飼育室の棚で営巣を始めたスズメだが、、、、
シロオビナカボソタマムシ-4160.jpg

連日、カップルは来ており、どうやら放棄することなくここが巣場所となったようだ。

頻繁に交尾もしており、他のつがいが近寄ると夫婦で懸命に巣場所を守っている。
画面左がオス。

5月、刊行予定の出版本の編集作業が佳境に入っているので、
外を歩いたのは、デスクワークの合間の息抜き。
自宅林で、ミヤマセセリの姿を見ないのが気になる。


(撮影機材:EOS-5D MrakVEOS-6D、EF100mm F2.8Lマクロ IS USM、EF200mm F2.8L II USM、
スピードライト430EX III-RT、スピードライトトランスミッター ST-E3-RT )
posted by やまかます at 20:50| コウチュウ

2020年03月20日

にぎやかに春の虫

コナラの芽吹きも盛んになってきた。

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若葉の茎に口吻を突き立て吸汁していたが、コナライクビチョッキリ、だろうか。

庭のアブラナには、キアゲハと、
キアゲハ-3200040.jpg


コアオハナムグリが来ていた。
コアオハナムグリ-3200051.jpg


アセビの花を訪れる虫は例年より少ないが、今日はイシガケチョウが吸蜜に来ていた。
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今春はイタドリハムシがやたらと多く、スイバの葉上でよく目にする。
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食事中のイタドリハムシ。
イタドリハムシ-9243.jpg


カラムシの若葉にはアカタテハの卵がいっぱい産まれてあった。
ざっと数えて画面内に、13個以上。
アカタテハ卵-9250.jpg

全部がふ化したら、どうなるだろう。まあ自然と分散するか、天敵の餌食となるか。
posted by やまかます at 21:52| コウチュウ

2020年03月11日

ニセクロホシテントウゴミムシダマシ

ニセクロホシテントウゴミムシダマシ、、17文字、、、長くて、舌噛みそう。

ケヤキに数頭散らばっていて、中にはこうして寄り添っているものもいた。(自宅林)
樹種には関係なく、アカメガシワにもいるし、人工物の手摺りにもいます。
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幼虫はどこで、どうやって成長するのだろう?   

ハマダイコン では、ヒメナガメナガメ(右)で、賑わっていた。
(上米公園)
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エゴノキかな、オオミノガの蓑が二つ。写真の大きいのと一回り小さいの。(上米公園)。
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大きいのは明らかにメスで、小さいのはオスだろう。
先月、別の場所でも(神社)、本種の蓑が数個まとまって見つかったが、中に幼虫が入っていたのは1ペアのみだった。
稀になったオオミノガの蓑は、一冬に数個見つければいい方で、現状では2ペアとなった。
もう少し見つけておきたい。

(撮影機材:OM-D E-M1 MarkV  LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 、EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM  )
posted by やまかます at 21:39| コウチュウ

2020年02月17日

幼虫釣り

午前7時24分。
霧島山の高千穂岳頂上付近に白く冠雪が見えていた。
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この後は一日中、雲の中に隠れてしまい山の様子を窺うことはできなかった。

朝から北風が強く、縁側に置いてあった2足のサンダルが林の方まで吹き飛ばされていた。
強烈な突風に家屋がガタガタと震え、ちょっと不気味だった。一瞬、台風並みの強風だったろう。
雲の流れも速く、日射しが出たかと思えば黒い雲に覆われ、雨も断続的に降った。
気温は低いが平地での降雪はない。

庭に転がしてあったイロハカエデの朽ち木は脆く、薄い樹皮が簡単に剥がれる。
中にはキマワリの幼虫が入っていた。指で摘もうとしても体の表面はツルリンと滑りやすい。
なので、ハンミョウやクワガタムシのように幼虫釣りをしてみた。
キマワリ-2170033.jpg

奥に見える穴ぼこが幼虫の入っていたトンネル。
元の朽ち木に潜り込めるよう、隙間を探して戻しておいた。
posted by やまかます at 22:03| コウチュウ

2020年01月30日

アラカシ、ふたたび

昼過ぎまではほぼ快晴。庭のアブラナ畑はニホンミツバチで賑わっていた。

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セイヨウミツバチに比べて、ニホンミツバチは寒さにより耐え得る。真冬でも気温が上がれば盛んに活動している。

ところが午後3時を過ぎた頃、にわかに空が黒くなり風が吹き荒れ、雨が降り始めた。
「なんじゃ!これは?」と慌てて洗濯物を庇の下へと待避。

が、雨は束の間、やがて雲が流れ去り、日射しが戻った。
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まるで夏の夕立みたいだ。
明日は晴れるらしい。

雨が上がったところで、犬の散歩に出てみた。
デスクワークや室内撮影で、今日は朝からほとんど外歩きをしていない。

アラカシの冬芽を眺めていたら、オジロアシナガゾウムシの姿があった。
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カギバアオシャク幼虫の食痕は見つからなかったけど、玄関出て二百メートルの場所でもあるし、これはちょっと嬉しい発見。
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posted by やまかます at 19:50| コウチュウ

2020年01月15日

ナナホシテントウ


自宅林のハナミョウガを探ってみれば、葉裏にヒメカマキリの卵しょうがあった。
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地上高は30センチほど。ヒメカマキリの産卵場所は、2メートル以上の樹上葉だったり、様々。
今冬、敷地内で見つけたのはこれで3個目になる。

ベニシジミの幼虫探しをしていたら、ナナホシテントウの姿が多かった。
日中でも気温は低めだったが、よく晴れていて地面は結構、暖かいようだ。

スイバに紛れていた落ち葉には、ナナホシテントウの卵もあった。

ナナホシ卵-.jpg

ナナホシ卵--2.jpg


posted by やまかます at 20:51| コウチュウ

2019年12月29日

庭も忙わし

午前中は地元、田上地区の「おねっこ祭り(どんと焼き)」準備作業に参加。

竹の切り出し、搬送から始め、会場となる田んぼの真ん中で、やぐらを設営した。
作業は俵踊り伝統芸能保存会のメンバー11名で。
祭り本番は来年、1月4日の夜に開催予定。当日はテント設営や豚汁の仕込み、炭火焼き鳥の準備(100人分)もある。

まあともかく、年の暮れ近くになっても気温が高め。
天気情報では午後から雨、だったが、小雨がぱらつき始めたのは夜遅くなってから。昼間は時折日射しもあった。

庭ではクロナガアリがせっせと種子運びに精を出しており、
オオタコゾウムシまで歩いていた。
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クロナガアリが運んでいるのは一体何だろう?
何かの断片のようだが、多分、食料になるのだろう。

20191229オオタコゾウムシ-290002.jpg


冬越しモードに入っていた虫達も調子狂っているのかもしれない。

年々、拡大していくアブラナ畑。というか、庭に種がこぼれて増えているだけだが、先々週あたりから花が咲き始めた。そこでもハナバチやハナアブ類で賑わっていた。

ツマグロキンバエのハエ叩き?
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ツマグロキンバエのパイプ吹かし?
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私の仕事部屋はスッキリ片付いているので、今日は風呂の掃除と自家用車の車内清掃に精を出した。

posted by やまかます at 21:27| コウチュウ

2019年12月28日

ミカドテントウ、ふたたび

今日は風も雲もほとんどなく、朝焼けに染まる霧島山の眺望もくっきり。
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昨日と同じ上米公園で、アオバセセリの越冬蛹を探してみた。
そうそう簡単にはいかないが、落ち葉に混じって古い蛹室だけ見つかった。中には羽化殻が残っていた。
もうあと一歩のような気もする。
20191228アオバセセリ-280028.jpg

写真は、中の羽化殻が見えるよう、二枚重ねになった葉の一部を切り開いている。
樹上にあった蛹室が落下したものかと思う。葉柄の根本からきっちり外れていたので、幼虫が事前に切り落としたのではないだろう。

越冬蛹は食樹以外の樹木の葉を綴った中や、葉裏でも見つかるようだ。
幼虫が事前に切り落とした蛹室は、地面で見つかるはずだ。

日が当たる大きなイチイガシを見上げてみれば、ミカドテントウの越冬集団がいた。
20191228ミカドテントウ-280015.jpg

写真は14頭で一番多く、他にも2、3、4、6、、、など、小グループが結構な数あった。
しかし、イチイガシ以外の樹木にはつかないのだろうか?

ムラサキツバメもムラサキシジミも活動しているものがいた。
日光浴していたのは、ムラサキシジミ。
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ムラサキツバメの越冬集団は例年とは違う場所に見つけたが、暖かいせいだろう、5頭しかいなかった。

そう言えば、自宅林の越冬集団は先日、分散して消滅した。いづれまた戻ってくるかどうか、時々覗いている。

家の外壁の掃除を始めたら、オオカマキリが日光浴をしていた。寒い日にはどこに潜んでいたのだろう。
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posted by やまかます at 20:22| コウチュウ

2019年11月25日

ヒメマルカツオブシムシ

ダイコクコガネの標本から、2頭出て来た、ヒメマルカツオブシムシ幼虫。

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幼虫越冬のようだが、撮影後に2頭ともケースから逃走してしまった。

引っ越しをしたイシガケチョウ幼虫4齢が脱皮休眠に入っていた。
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キタテハの蛹は家を空けている間に羽化して羽化殻となっていた。

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posted by やまかます at 19:26| コウチュウ

2019年11月22日

センチコガネとジョロウグモ

秋には活発に動いているようで、センチコガネがモズのハヤニエに立てられたり、
ジョロウグモの網に掛かったりしている。

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ジョロウグモにしても困った獲物のようで、もがく甲冑武者をただただ静観している様子。

このところ、小さな土鍋でご飯を炊くことが、うちでは流行っている。
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写真の土鍋は2合まで炊けるが、1合でじゅうぶん二人前。
銀杏を加えれば彩りとしても良かった。次は銀杏を入れてみよう。

土鍋で炊くと時間も手間も少しは掛かるが、電気炊飯器とは比べ物にならないほど、旨い!
こんなにまで味が違うの!と、愕然とする。

土鍋でご飯炊きをすれば、おかずはそこそこでも、
旨いめしに幸福を感じること間違いない、と思う。
質素な食卓こそ、食料の国内自給率を高める道に繋がるはず。
国内自給率95%のドイツを見習いたい。
posted by やまかます at 20:37| コウチュウ

2019年10月24日

きのこむし

倒木がキノコに覆われていた。
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高さ3メートルほど。広葉樹だが樹種はわからない。

キノコの間に潜り込んだ、ナガニジゴミムシダマシの仲間がいくつか見え隠れしていた。
どうやら明るい場所は好まないようだ。
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1024キノコ-240126.jpg


クスサンの大きな繭殻。
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ツマグロキチョウがキタキチョウに混じって飛んでいたが、低い場所をゆっくり舞ってはすぐ地面近くに止まることが多い。
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(以上、上米公園)


自宅近くの畦道はタテハモドキとキタテハのねぐらになっているが、そこに怪しげなポーズのクビキリギス
1024クビキリギス-1.jpg

まだ体は柔らかいが、姿勢は固まったままでピクリともしない。
死因は何だったのだろう?
外見上では傷も見当たらないので、病死だろうか。

正午前、Hさんが蜂の子のお裾分けを持って来てくれた。
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巣を掘り出したのは昨日だが、時期的には遅かったため、幼虫の数より蛹の方が多かったそうだ。
サッと茹でているので、このあとバター醤油などで味付け調理をする。

自家用車の走行距離が15万キロになった。
12ヶ月点検の割引期限が今月一杯なので、点検整備の予約を入れた。
あとどれくらい走れるだろう。車検は来年10月まで。


(使用機材:OLYMPUS OM-D E-M5マーク2  LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm ASPH
M.ZUIKO DIGITAL 9-18mm ストロボFL-300R )
posted by やまかます at 20:59| コウチュウ

2019年10月01日

上米公園

午後から三股町内の上米公園に出掛けた。
8月に引き続き、今回は秋の虫の取材で新聞記者の方と一緒に歩いた。

アラカシの幹を歩いていた、ヒラタクワガタ♂。
おチビちゃんだ。
ヒラタクワガタ小-2082.jpg

樹液を求めて、あるいはメスを求めて徘徊しているのだろう。
幹表面にはシロスジカミキリ幼虫の掘りクズがはみ出ている。

イロハカエデに巻きついたアケビの蔓に、アケビコノハ幼虫がすぐ目に入った。シルエットだけど。
アケビコノハ幼虫-2077.jpg

「ほら、見えますか?黒っぽい芋虫がいるでしょ」

けれど女性記者の目には入っていないようだった。無理もない、2メートルも先なのだ。
しかも初めて見る人にとっては、理解不能な姿。
目の前に近づいてからも、
「え?どこが頭ですか?」

今日は朝からずっと曇りだが、気温、湿度とも高めで歩くと汗だくとなった。


posted by やまかます at 19:47| コウチュウ

2019年09月20日

互角のガチンコ勝負!

Yさんがゴイシシジミ幼虫を探すというので、上米公園にも寄ってみた。

これまで杉植林が多い場所へは立ち入らなかったのだけど、その場所でシバハギを見つけた。
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午後5時半、犬の散歩で谷津田に降りてみれば、アカメガシワの樹液でノコギリクワガタが激しく闘っていた。
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ガチ!グキ!ギリギリ、グリグリ!

大アゴの締め付ける音が響いてくる。

両者、ほぼ同じ大きさ体型であるから、投げ飛ばす事もならず、大アゴ同士がガッチリ組んだままで力が漲っている。

一旦離れてもまた大アゴを付き合わせることを繰り返し、ついに勝負あったか!と思えば、、、

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いや、このあともなおガチンコ勝負に決着がつかず、興奮した両者は上へ下へと歩き回り、
果てしない闘いに突入しそうであった。

もっとも、争いの最中、件のメスは早々と地面に落下逃走してたけどね。


さて、JR三股駅のギャラリーで開催中の写真展、
22日(日曜日)は台風17号の接近を考慮して駅事務所が閉鎖されるため、
この日だけギャラリーも休業することになりました。

23日から27日までは平常通り開場しています。


posted by やまかます at 21:26| コウチュウ