2022年01月31日

春の兆し

三股町

近所のあちこちの畑ではナズナの白い絨毯が賑やかだ。
ナズナ-1310699.jpg
 OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-14

ナズナ-1310705.jpg
 OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-14

スイバやギシギシの葉も心持ち立ち上がっている。
スイバ-1310698.jpg
 OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-14

昼過ぎにはルリシジミのメスが風に逆らうように舞っている姿にびっくりした。しばらく追いかけたが、高く舞い上がって見失ってしまい撮影はできなかった(都城市 早水公園)。

クワエダシャク幼虫は例年、近所の同じ桑の木で探さなくてもすぐに見つかる。
夕方の散歩コースで。

添い寝型
クワエダシャク-3311918.jpg
 OM-D E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX TT350

延長棒型
クワエダシャク-3311928.jpg
 OM-D E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX TT350

首折れ型
クワエダシャク-3311925.jpg
 OM-D E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX TT350

昨年から継続観察している、イチイガシのサツマヒメカマキリ幼虫の今日。
サツマヒメカマ-1310691.jpg
 OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-14
posted by やまかます at 19:51|

2022年01月25日

天蚕と山叺の卵

三股町

午前8時
今日も朝から曇り。今にも雨が落ちてきそうな一日になった。
朝と夕-1250088.jpg
 OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-14

林床のあちこちに、カラスザンショウの落果が多い。
鳥たちにとっては貴重な食糧の一つだ。
カラスザンショウ果実-2258926.jpg
 OM-D E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

傘を並べたような、ヒメウズの葉。

ヒメウズ-2258920.jpg
 OM-D E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

さて、ある方から、ヤママユ(天蚕)ウスタビガ(山叺)の卵の識別法についてのお尋ねがあったので、
両種の卵を並べて比較してみた。写真左がウスタビガ、右がヤママユ。

ウスタビガヤママユ卵-.jpg
 OM-D E-M5 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro 深度合成

ウスタビガの卵は写真のようにメスの繭上で見つかることが多いけれど、もちろん食樹の枝にも産んである。
両種の卵は一見して、大きさ、形の違いが分かる。ウスタビガは楕円形で俵型、ヤママユは丸型。
まあこのように並べてみれば歴然とはするが、野外の枝先で実際に見つけたときは、経験がある程度ないと迷うかもしれない、、、かな?

卵の表面には黒い模様がどちらにもあるが、これは産卵時に卵を包むように分泌される液体が乾いたものだ。
液体は最初、無色透明だが空気に触れているうちに黒く変色し、粘着性が次第に強まり、卵を枝や繭にガッチリと固着させる。
この産卵液とも言える糊状物質は、卵表面を覆う濃さの違いからか、見た目の黒っぽさの違いになって見える。
やけに黒い卵があったり、逆に白っぽい卵もあるわけはそういうことだと思う。

ウスタビガ卵殻表面の黒い固形物を一部、水で濡らしながら柄付き針の先で丁寧にこさげ落としてみた。

まずは、落とす前。

ウスタビガ卵-02.jpg
 EOS-M5 MP-E65mmF2.8 1-5×マクロフォト 深度合成

こさげ落とした後。
針先で傷がついてしまった。

(※ 「こさげ落とす」「こさげる」という言葉使いは、愛媛の方言の一つで「こすり落とす」という意味です。
体に染み付いていた方言が無意識のうちに出てしまいました。自分で久しぶりに使ったかと思います。)
ウスタビガ洗浄卵-01.jpg
 EOS-M5 MP-E65mmF2.8 1-5×マクロフォト 深度合成

卵の表面には無数の微細な窪みが並んでおり、その窪みに入り込んだ糊状物質まで除去するには、別の手段が必要になる。

天蚕(ヤママユ)飼育では、採卵したあと、卵の表面についた糊状物質を、高度さらし粉(次亜塩素酸カルシウム)を使ってほぼ完全に除去洗浄している。病原菌などから卵を守るためで、洗浄した後の卵はほぼ純白になる。


午後5時前になって、ようやく日の光を拝むことができた。
明日は晴れるようだ。
朝と夕-1250108.jpg
 OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-14
posted by やまかます at 20:19|

2022年01月23日

まだ少し先のことだけど、、、、アカスジアオリンガ春型♀

三股町

昨日拾った繭を眺めていて、そう言えば一昨年の春に成虫を撮影したことを思い出した。

2020年3月17日に自宅林で撮影した、
アカスジアオリンガの春型メス

アカスジアオリンガ-3170112.jpg
 OM-D E-M1 MarkV LEICA DG MACRO-ELMARIT 45/F2.8

止まっている木は、ヤブムラサキ。

メスの前翅のへりはほんのり朱色を帯びている。
アカスジアオリンガ-3170103.jpg
 OM-D E-M1 MarkV LEICA DG MACRO-ELMARIT 45/F2.8

アカスジアオリンガ-3170101.jpg
 OM-D E-M1 MarkV LEICA DG MACRO-ELMARIT 45/F2.8

春型のオスは、2010年2月27日のこちらの記事に載せてあった。

雌雄は別種かと思えるほど翅の色模様が違っている。
さらに、夏には衣替えした夏型世代が登場するし、近似種のアオスジアオリンガもいてなおさらややこしい。

※ブログへの質問などありましたら、連絡はこちらまで。
yamakamasu8810アットマークkhaki.plala.or.jp  (アットマークは@に)
posted by やまかます at 21:09|

2021年12月24日

繭の中は快適空間〜ギンシャチホコ

三股町

先日、コナラの幹で見つけたギンシャチホコ繭の内壁はこうなっている。

ギンシャチホコ繭-2248508.jpg
 OM-D E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX D300(深度合成)

油紙のような艶々で、これなら蛹の体をやんわり抱いてくれるだろう。
糸と糸の間に何かしら防水加工がされているようだ。

蛹は前回にも載せたように繭の天井(幹への接着面とは逆)側に腹部をむけている。
ギンシャチホコ繭-2248572.jpg
 OM-D E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX D300(深度合成)

去年の12月に見つけた繭は、ヤブニッケイの幹に張り付いていた。
すぐ隣にクリがあるので幼虫はクリで育ったのだと思う。
蛹には小さいけれど、尖った槍のようなツノがある。羽化時、繭壁の脱出口を開ける道具になるのではないだろうか。

今日は朝から雨模様となり、一日中、デスクワーク。
所用で昼前、街中に出ると小学生や中学生の子供たちが下校している姿があり、そうかもう冬休みかと気づいた。

※ブログへの質問などありましたら、連絡はこちらまで。
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posted by やまかます at 20:07|

2021年12月19日

ギンシャチホコ、繭の運命

三股町

雲の流れが速く、どんより曇っていたかと思えば一瞬にして青空が広がったり、の繰り返しだったが、
気温はかなり低め。日が高くなっても畑の霜柱がしばらくは残っていた。

画面右端クヌギの樹上ではカワラヒワの群れが羽を休めている。
ハヤニエ-3190873.jpg
 OM-D E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

草もみじの、ワレモコウ
ワレモコウ草もみじ-192347.jpg
 OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS

クマイチゴ(落葉低木)
クマイチゴ-192373.jpg
 OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS

庭のクヌギの根元近くに、ギンシャチホコの繭があった。
繭はおそらく、今夏、7月に紡がれたものではないだろうか。

このクヌギでは7齢まで成長過程を継続観察していたのだが、かなり成熟した段階で姿を見失っていた。

ギンシャチホコ繭中-3190909.jpg
 OM-D E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro 

繭上部には羽化の際に突き破った脱出口が空いていたので、無事に成虫となって旅立ったようだ。
繭糸には樹皮が細かく掻き取られて練り込まれたようになっているので、樹皮にそっくりで隠蔽効果は抜群。
しかも繭壁は多重構造で堅牢にできており、海辺の岩牡蠣のように樹肌にガッチリ張り付いている。
ギンシャチホコ繭中-3190926.jpg
 OM-D E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

先日、コナラの幹で見つけた繭2個を開けてみると、
一つには蛹が(画面右)、一つには寄生バチの繭が入っていた。
同じコナラの幹に上下に並んでいたもので、外見からしても同時期に営繭したものだろう。
ギンシャチホコ繭中-2197920.jpg
 OM-D E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX DE300

ギンシャチホコは年2化で蛹越冬。
クヌギで見つけた繭は第2化、そしてコナラで見つかった2個は第1化だろう。

posted by やまかます at 17:19|

2021年12月14日

「の」の字型イモムシ

三股町

近所の公民館の植栽にはサネカズラ(ビナンカズラ)の蔓が茂っていて、赤い果実が見頃となった。

サネカズラ-2147882.jpg
 OM-D E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS

高所に垂れた果実を見上げていたら知り合いの方が通り掛かって、

「あれ?こんな高いところにあったんだね。気付かなかったわ。綺麗ね」

「花も綺麗ですよね」と応えた私だが、
花の時期は例年見落としているので、来年こそはしっかり見ておきたい。

先日、シジュウカラがクヌギの梢でヤマトカギバ幼虫を啄んでいた。

折り重ねた葉の隙間から器用に引っ張り出していた。虫にしてみればいくら身を隠しても安全とは言えないわけだ。
蛹越冬のはずだが、まだ幼虫がいることをシジュウカラから教わったので、
気にかけていたら仕事部屋のすぐ脇にあるイチイガシの葉上にチョコンといた。
近くの葉には食痕があった。

まずは自然光のみで撮影。
ちょうど朝陽が低く射していて、日向と日陰のコントラストがキツい。
ヤマトカギバ幼虫-3140344.jpg
 OM-D E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

上写真でもかまわないけど、ストロボ光を少し加えて、画面左の影を明るめにおこしてみた。
ツインマクロフラッシュの左側発光部だけを弱めに照射。葉表面の白いテカりを抑えることができた。
ヤマトカギバ幼虫-3140345.jpg
 OM-D E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro マクロフラッシュ STF-8+自作ディフューザー


〜ストロボ機材について〜

ツインマクロストロボがない場合は、カメラからストロボを離して任意の位置から照射する。
最近は無線コントロールで遠隔発光できるストロボシステムが色々選べるので便利になった。

私はGODOXのストロボTT350と、コントローラー(フラッシュトリガー)のXPro Oを主に使っているが、ケーブルもなく取り回しがいいのだけど、コントローラの電源管理(単三2本)も必要なのが欠点と言えば欠点。
キャノンの新しいミラーレスカメラシステムでは、このコントローラの電源もカメラボディから供給される方式になってしかもかなり小型化している。そういう時代になったかと感心するのだが、キャノンの新しいミラーレスカメラは結構なお値段。
電源がストロボ本体1箇所で済むツインマクロフラッシュは手軽さはあるけれど、ケーブルが邪魔と言えば邪魔、、、、、まあ、それぞれの機材には一長一短がある。現場の状況などにより使い分けている。


posted by やまかます at 19:48|

2021年12月09日

秋のキリガだけど、、、

三股町

一昨日の夜、仕事部屋の外灯に飛来した、ウスキトガリキリガ
例年、11月中ば〜末頃に見かけるキリガだが、まだ活動しているようだ。

ウスキトガリキリガ-081242.jpg
OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro マクロフラッシュ STF-8

夜の樹液に来るようだが、まだ見たことがない。
口吻を時折、忙しく振り回していた。夜の活動しているところを是非見てみたい。
ウスキトガリキリガ-081381.jpg
OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro マクロフラッシュ STF-8 深度合成

午後4時

洗濯物を取り込んでいると、林からコゲラのドラミングの音が聞こえてきた。すぐ近くのアカメガシワで朽ちた太い枝を突いている姿もすぐにわかった。急いでレコーダーを準備して、そっと近くに忍び寄り録音してみた。
時々、ヒヨドリの囀りも加わり、しばらくして下の池からカワセミの囀りも入ってきた。
結構、長いことドラミングは続いた。

写真はコナラで採餌中。
コゲラ-2097243.jpg
OM-D E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS

オオスズメバチが来ているコナラの樹液は今日もどっぷりと出ているが、
よく見るとどうやらシロスジカミキリの産卵痕のようにも見える。
写真は午前10時半に撮影。
樹液コナラ-2097151.jpg
OM-D E-M1 MarkU M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS

ウスキトガリキリガなどが来ていないか、夜の樹液も観ているが来ているのはフクラスズメのみ。
フクラスズメは毎夜、4頭前後はいる。
そして今夜は、オオスズメバチが6頭も残っていた。残っているというより、巣に帰れなくなったのではないだろうか。
皆じっと佇んでいる。
フクラスズメが夜間普通に活動しているところを見ると、昼間に何らかの弾みでモズに出くわすこともあり得るのだろう。
posted by やまかます at 20:31|

2021年11月26日

アカイラガ幼虫

三股町

まだ緑葉が残るクヌギを見上げていたら、アカイラガの幼虫がいた。

食べ痕の様子から、主脈を残して葉っぱ一枚をほぼ綺麗に食べきったようだ。
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先日、見つけた幼虫は土と一緒に容器に入れておいたら、土中で繭を紡いでいた。
黒土と同じ色をしているので、繭を見つけ出すのには意外と時間が掛かった。
長径1センチのほぼ楕円形。
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車で走行中、開いていた助手席窓からキタテハが飛び込んできた。
飛び込んだ瞬間、バシッと音がした。
ちょうどカーブ手前で減速していたけど、時速40キロ以上は出ていた。
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しばらくこのまま同乗して、昼食で立ち寄ったうどん屋の駐車場で外に解放した。
以前、キアゲハが飛び込んできたこともあった

明日開催予定の観察会下見で都城市の志和地の森を歩いてみた。
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上空を多数のミヤマガラスが旋回していた。
なんかあるな、と眺めていると、オオタカが一直線に飛び去って行った。
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エノキにはゴマダラチョウの幼虫がいた。さて、明日、子どもたちが見つけてくれるかな?
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キタテハ-260018.jpg


〜使用機材〜
OM-D E-M1X
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
posted by やまかます at 19:37|

2021年11月07日

鳥の糞もどき

三股町

今日はよく晴れて、桜島の眺望も拝めた。
梶山小学校裏から。
桜島-3073050.jpg


ノササゲの豆果が弾けていた。
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カラスウリ
小学校理科の教科書で初めて知った頃、カラスウリの赤い果実に憧れたものだ。あの独特な香りも良い。
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成虫越冬の、ホソミイトトンボ
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マユアタテアカネ
背景はヌルデの紅葉。
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都城市 山之口町

ハゼノキの葉をヘリから食べていた(蚕食とも言う)、クロモンカギバの幼虫。
クロモンカギバ幼虫-3073111.jpg

少しでも異常な振動を感じると、体を丸めて糞に化ける。
クロモンカギバ幼虫-3073120.jpg

若齢幼虫は葉の先端から食べ始め、
しかも葉を齧って萎れさせるという偽装工作まで施しているようだ。
産卵位置も先端部なんだろうか?
クロモンカギバ幼虫-3073121.jpg


今年のウラナミシジミは、例年に比べて多いように感じる。
ウラナミシジミ-073057.jpg


〜使用機材〜
OM-D E-M1 MarkV
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-20
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
posted by やまかます at 18:11|

2021年11月03日

講演会とギャラリートーク


午前中、『新富町図書館〜ブックフェスタ2021』で講演を行い、午後から木城町の『木城えほんの郷』にて、ギャラリートークを行った。

新富町図書館での演目は「昆虫のお母さんとこども」として1時間、『木城えほんの郷』では開催中の写真展のギャラリートークを50分ほどで写真の内容説明に加え、撮影の裏舞台、写真への思い入れなどを語った。

ギャラリートークの後コーヒーをいただき、嫁さんと本屋さんを出たところで、多数のアリジゴクに目が釘付けとなった。
アリジゴク-3032421.jpg

雨を凌げるほんの僅かな砂地に点々と並んだ、すり鉢状の蟻地獄(写真画面の右側にもこれと同じくらいの数が並んでいた)。
何度も出入りしている本屋さんの玄関口近くにあって、これまで気付かなかったのが情けない気がした。

さらに駐車場へと緩いスロープを下っていくと、目の前の棒杭を色鮮やかなイラガ幼虫が登っていた。イラガ幼虫は久しぶりの対面。
イラガ幼虫-3032427.jpg

体の色合いからして、営繭が近いのだろう。

そう言えば、昔(17年ほど前)、群馬大学構内のケヤキ並木に無数の繭がついていて、驚いたことを思い出した。
数えてはないがかなりの数だった。松山の実家の庭の柿の木でも大量に発生したことがあり、その時は枝ごと宮崎に持ち帰ったこともあった。

〜使用機材〜
OM-D E-M1 MarkV
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ
posted by やまかます at 19:36|

2021年09月27日

天蚕

三股町

ライトトラップに来ていたのは、ヤママユのメスのみだった。
他の虫が来ていないのに、なぜ? と不思議な気がしたけど嬉しいお客さんだ。

例年だと7月後半〜10月の間にダラダラと発生しているようだが、10月中ばころの発生数は多いように感じる。
ヤママユ-2270904.jpg

腹部の大きさからして、すでに産卵を何度か済ませているように思える。
ヤママユがこうしてうちの外灯に飛来することは稀で、このチャンスは活かしたい。
そこで、採卵を試みることにした。
さっそくヤママユを「蝶籠」に入れて、クヌギの梢に下げておいた。

昨日の黒くなってひしゃげたクロコノマチョウの卵
卵の表面は、肉眼ではツルンツルンに見えるが、うんと拡大してみると、細かい立体紋様があることがわかる。
10年前の2011年6月に拡大接写した写真が出てきた。
クロコノマ卵-1249919.jpg

正常な卵では孵化間近になると、ガラス細工のような卵の中に幼虫の頭部や体の一部が透けて見えるようになる。
2009年6月に撮影した写真。
クロコノマ_L1071760.jpg



〜使用機材〜
OM-D E-M1 MarkU
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
GODOX TT350

OLYMPUS PEN E-P1
オートベローズ+ZUIKO AUTO-MACRO 38mm f2.8
posted by やまかます at 21:44|

2021年09月14日

ぶら下がり蛾

三股町

そろそろ出る頃かなと梢を見上げてみれば、いました!
コウモリガ-3147358.jpg

日中はこうしてじっとぶら下がって過ごす、コウモリガ
彼らの活動時間帯は、夕暮れ時の短いひととき。
枯れ枝になりきっている姿は目につきにくい。
コウモリガ-3147364.jpg

脚は長い毛が密生しているので、まるでオランウータンの腕のようにも見える。
複眼と触角はしっかり見つめないとわかりづらい。
コウモリガ-3147424.jpg


ほぼ終日降り続けた雨は、小雨程度でもあり、少しくらいの雨ならチョウ達は平気で活動している。
ヒガンバナには多数のアゲハ類が来ていた。
ミヤマカラスアゲハのメスは、かなり長いこと吸蜜していた。
ミヤマカラスアゲハ-9141131.jpg


昼食を終えて、居間の窓から林の梢を双眼鏡で眺めていたら、いきなり視界にアオスジアゲハが入った。
「おや、日光浴か?こんな姿は過去に一回しか見ていない」
カメラを取りに玄関まで走って戻ってきても、まだじっとしていた。
アオスジアゲハ-9140856.jpg

もっと目線で撮影したいと思い、外へ出て脚立を取りに行こうとしたら、こちらの姿に反応して飛び立ってしまった。
けれど、すぐにも目の高さまで降りてきて、私の脇をすり抜けるようにして、菜園のシソの花壇に移動。
こちらもまたしばらく、吸蜜し続けていた。
アオスジアゲハ-9140862.jpg



〜使用機材〜
OM-D E-M1X
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 

OM-D E-M1 MarkV
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
GODOX TT350
posted by やまかます at 20:40|

2021年09月04日

柿の葉にて

三股町

午後2時06分
カキの葉陰にぶら下がった姿を発見。ほぼ目線の高さだったので気づけたのだろう。
脱皮を終えた、オオゴマダラエダシャクの幼虫。
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同じカキの葉裏に、ミナミマエグロハネナガウンカ
葉っぱを手で引き寄せようとしたら、跳ねて逃げてしまった。
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庭で継続観察中のコミスジ幼虫。

葉柄を齧って萎れさせた葉はすっかり食べ尽くされていた。スケッチの中央、薄緑色で塗った部分。
ナツフジの下はコンクリートで、切り落としたのであれば、見つかるはずだがいくら探しても無かった。
ので、おそらく食べ尽くしたものと思う。萎れていても食べることは以前にもあった。
午後5時過ぎの段階では、赤い丸のところに落ち着いていた。
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〜使用機材〜
OM-D E-M1 MarkV
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
GODOX TT350
posted by やまかます at 18:07|

2021年08月15日

種名を覚える

三股町

桑の葉上で翅を小刻みに震わせていた、クワコ
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羽化して間もないことは、この後に泥のような便を排泄したのでわかった。
「桑子」は桑の葉を食べて育つので、覚えやすい種名だろう。しかも、カイコの祖先(原種)と言われ「野蚕」の代表格だ。「野蚕」はこれを「くわこ」とも読む(『広辞苑』より)。

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自宅林や庭には実生から育った桑の木が数本あって、いづれもかなり大きくなった。そのうち2本は結実もしている。
まだヒメツノカメムシなどは来ていないが、いづれは抱卵する姿も見られるようになるだろう。
ハラグロオオテントウの繁殖なども時間の問題かと思う。

こちらは夜の灯りに飛来していた、リンゴツノエダシャク
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幼虫は大きめのシャクトリムシで、だいぶ前から時々見かけていたがずっと種名がわからずにいた。幼虫と成虫の姿が結びついて初めて、頭のなかに種名がしっかりと刻み込まれる

〜使用機材〜
OM-D E-M1 MarkV
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
GODOX TT350
posted by やまかます at 19:26|

2021年08月01日

オオツバメエダシャク

三股町

シャクガ科の中でも特大種だろう、オオツバメエダシャク
ライトトラップに稀に飛来することがあるが、今年は例年より多い。多いとは言ってもこれで3例目かと思う。
写真の個体はオス。まずは自然光で撮影。
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次にストロボを日中シンクロで使用。自然光にストロボ光を軽く加えている。
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ストロボ光のおかげで、前翅や胸部の陰になっている部分が明るくなっている。
ストロボ光を補助光として使うかどうかは、写真の使用目的などによって判断すればいいが、もしも迷った時は、まず最初にやるべきは自然光のみでの撮影。
被写体の種類によってはストロボ光に敏感に反応し逃げてしまうこともあるし。

さて、庭のユズで育っているアゲハ幼虫。
5齢に脱皮した頃合いに覗いてみれば、
「あれ!?なんだコレは?」
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黒点が表面にたくさん並んでおり、黒帯も太い。黒帯が濃いタイプはよくみられるが、この胡麻模様は初めて見るのでびっくり。
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こちらが通常の模様をしたアゲハ5齢幼虫。
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〜使用機材〜
OM-D E-M1 MarkU
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
GODOX TT350
posted by やまかます at 16:52|

2021年07月13日

スカシバのカップル

三股町

朝一番、ライト飛来の居残り組に、オオツバメエダシャクのオスがいた。
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年に多くて二、三回ほどしか出会えないし、名前通りシャクガ科の中でも特大なので思わず駆け寄ってしまう。

居残り組には、ノコギリクワガタのオスも。
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午前中、快晴。ジリジリ照りつける陽射しの下、家庭菜園の地面近くをゆっくり舞うカップルを発見。
最初はてっきりムシヒキアブ類かと思ったが、近寄ってみれば、
オオモモブトスカシバの交尾カップルだった。
作物の上に着地するも落ち着きがなく、すぐに飛び立ってはまた足場を探して降下する、ということを繰り返した。なので、こちらはカメラを構えたまま慎重に追いかけ続けた。着地しても数秒間で2、3カット撮影するとすぐに舞い上がってしまい、最後には上空高くへと消えて行った。飛ぶ時は体の大きいメスが主導し、オスはぶら下がっているだけのようだった。写真画面の右側が、メス。
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ヘクソカズラに虫こぶを作るヒメアトスカシバであれば、交尾カップルを見る機会は多いが、それ以外のスカシバ科ではほとんど観察したことがない。ちなみに、オオモモブトスカシバはカラスウリやキカラスウリに虫こぶを作り、幼虫は虫こぶの中で育つ。うちの周辺ではキカラスウリに大きな虫こぶが多い。

コナラのギンシャチホコ幼虫(7齢)は、今日も元気。
葉の硬い主脈まで綺麗に食べ尽くす。食欲はますます旺盛になったようだ。
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午後になって天候が急変し、激しい雷雨となった。
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posted by やまかます at 17:22|

2021年07月11日

6回脱皮した、ギンシャチホコ幼虫

三股町

6齢まで成長したギンシャチホコ幼虫は、8、9、10日の三日間、いくら探しても見つからなかった。
ところが、今日になってやっと見つかった。
5日には脱皮前の眠に入っているのを見ているので、6日から家を空けていた間に脱皮したのは間違いない。
つまり、6回目の脱皮で、7齢になったことになる。ここまで無事に成長していたんだ、と感激。
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ムッチリと肥えて貫禄のある大きさ、姿になった。
7齢で終齢なのだろうか?今後も見守る必要がある。
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クヌギにいた、スカシカギバ幼虫も大きくなっていた。
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〜 新しいパソコン、iMac~24インチ シルバー iMac 4.5K Retinaディスプレイモデル  〜

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発注してから待つこと5週間!!ようやく新型iMacが届いた。
画面右がその新型iMac。旧型に比べ大きさに差が無いように見えるが、旧iMacは17インチで、新型は24インチ。
筐体のカラーは7色から選べるが、敢えてシルバーを選んだ。
キーボードもだいぶ、スリムになった。
デバイス端子が従来のUSBとは違って、USB-Cやサンダーボルトなので、「LENTION」のUSB Type-C ハブ CB-C37を接続してみたが、これが意外にも全く機能せず。いきなりこれかい!と落胆。
USBマウスを認識するだけで使い物にならず、これは大失敗。
なので、急遽、都城市の電気店でアップル純正のSDカードリーダーと、エレコムのUSB-C変換コードを購入した。
「LENTION」のUSB Type-C ハブ CB-C37は、結構多くの方がノートブックで使っているようだが、全く作動しないというコメントもある。ケーブルが長くてパソコンの前面に置けるので良いのだけど、、、、使えないのでは困る。
旧型iMacは購入して7年目。つい先日、付属の無線マウスが壊れてUSB接続マウスに交換したばかり。まあそのほうがマウスの電波混信の心配もないだろう。
posted by やまかます at 21:09|

2021年07月08日

なりきり

三股町

数日前、コナラで見つけていた、ウスイロギンモンシャチホコ幼虫。
葉の主脈にぴったし体を沿わせて、実に奥ゆかしい、、、。
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食事中はやや、無用心。
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二日間、家を空けている間に、すっかり大きく成長していた。
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隣のクヌギにいた、ムクゲコノハ幼虫。
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その顔は、ちょい可愛い覆面レスラー。
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こちらは、ムケゲコノハの若齢で、脱皮直後。
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鳥の糞になりきり、ナンバーワンは、やはりこのスカシカギバ幼虫だろう。
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食事中だけは、擬態のお休みタイム。
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6日〜本日の午前中まで、阿蘇山での仕事は無事終了。
雨は断続的に降ったけれど、止んだ合間にタイミング良く動けたと思う。

posted by やまかます at 18:23|

2021年07月05日

シルクロードの行進

三股町

まるで梅雨明けのような猛暑日となった。外の気温は31℃越え。
近所の畑脇にあった、オニユリ
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オニユリを撮影していると、畑で作業をしていた知り合いの農家の方が、トラクターを止めてやって来た。

「綺麗だね。綺麗だからそこだけ、毎年刈り残しとるのよ。どう?今は忙しいのかい?」

若齢期にはクヌギの葉脈標本を作る、ヒメクロイラガ幼虫。
本種は行列を作って移動すると言われているが、もしかして今日はどうだろう?とクヌギを見上げてみれば、まさにその御一行に遭遇できた。ゾロゾロ、足音まで聞こえてきそうな隊列が長く続いていた。
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先頭を歩く幼虫に多数の幼虫たちが従っていく様は、かなり異様にも思える。果たしてどこへ向かおうとしているのだろうか?やがて行列は幹に達すると、上へ上へと移動し始めた。
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炎天下も何のその、ガンガン山仕事をしながら、その合間に観察していたが、行列の行方は高所へと消えてしまった。
何のための大移動だったのだろう?



posted by やまかます at 20:26|

2021年07月01日

ギンシャチホコの明日とは?

三股町

コナラで6齢となったギンシャチホコ幼虫。食べては休む、これの繰り返しが彼らの日課である。
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ところが、この幼虫の胸部に何やら怪しい物体が取り憑いていた。
拡大して切り抜いてみた。
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おそらく、この黒い物体は寄生バチ類の卵ではないだろうか?
取り除いてやりたい気持ちもあるが、ここは静観するしかない。せめてこの卵を産むその瞬間を見ておきたかった、とは思う。

午後4時過ぎ、さて草刈り作業をしようと玄関を出たら、足下にミナミマエグロハネナガウンカがいた。
「なんで、ここに?」
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posted by やまかます at 17:58|

2021年06月30日

ギンシャチホコ幼虫、6齢となる

三股町

休眠に入ってほぼ30時間。ギンシャチホコ5齢幼虫が脱皮した。

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古い(5齢)頭殻を振り落とすと、何回も体を捻って体操をする。
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脱皮後、しばらく休んでから(数十分間)、体の向きを反転して抜け殻を食べる。
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連日連夜、アナグマ兄弟が庭で餌探しをしており、毎朝、真新しい掘り痕があちこちにできている。
昨夜は仕事部屋のすぐ外で騒々しいので、扉を開けて懐中電灯で照らしてみたけど、まったく動じることなくガサガサゴソゴソと賑やかだった。
午後7時を過ぎてから、ヒメハルゼミの鳴き声が賑やかに聞こえてくる。
posted by やまかます at 19:41|

2021年06月29日

朝撮れ

三股町

午前6時
一回り小さいよね、とは感じていたけど、やはり。
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コナラの葉裏で脱皮休眠に入っていた、ギンシャチホコ5齢幼虫。明日には脱皮して6齢になるだろう。

コマユミの葉陰に派手な色彩のイモムシがいた。
ちなみに葉の欠けたところは、ハキリバチ類のしわざ。
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体長は5センチ程度。裏側に回り込んでみると。
モモスズメの亜終齢あたりのステージだろうか?
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草はらの目立つ場所に、ツマグロバッタのメス。
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草陰には、「お猿さん」!?
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ササの白いところはタケトゲハムシのマインで、目に見えるのは、タケトゲハムシの蛹。

今日は久々に青空が広がってきた。
posted by やまかます at 08:14|

2021年06月16日

ノブドウで成長した、スズメガ幼虫の正体とは

三股町

5月25日、ノブドウの葉裏で孵化したスズメガ類の幼虫。
3齢まで飼育してから庭のノブドウに放して経過を観察してきた。順調に育って4齢になったところまで確認できていたが、その後になって姿を見失ってしまった。
てっきり、これは天敵に捕食されたかもしれないと諦めていた。

ところが今日になって、未練がましくノブドウに近寄ってみれば、葉っぱに食痕が増えており丸ごと葉っぱが消失していたりする。
オヤ?これはもしかして、と半信半疑でノブドウの蔓を持ち上げてみれば、ずっしり重量感たっぷりのデッカい幼虫が現れた(写真画面の矢印先)。
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ああ!なんでこれまで見落としてしまったのだろう、しつこく探していたはずなんだけど。
ま、それはともかく、、、、、
すっかり成熟した幼虫は、明らかにブドウスズメ。体長は9センチ程度。
頭をすぼめて、独特な威嚇姿勢をとっている。
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ところで「ブドウスズメ」という和名は、その昔には「クロクモスズメ」と呼ばれていた(『日本産スズメガ科幼虫図譜』松浦寛子(2004))。
成虫の黒雲と呼ぶにふさわしい翅の紋様からそう命名されていたようだ。ところが、なぜか和名が変更されてしまった。
ノブドウなどブドウ科を食べるスズメガ類は数種類いるので、「ブドウスズメ」はあんましふさわしい名前ではない、という松浦さんの意見に、私も賛同したい。一旦決まっていた和名をなぜ、変える必要があったのだろうか?

昆虫の和名はしばしば、変更されることが多い。その事情、理由はいろいろあるだろう。
前にも書いたが、例えば「アリスアブ」が「アリノスアブ」になった。個人的には大いに違和感がある。
あるいは「ウスバシロチョウ」がアゲハチョウ科なんだからと「ウスバアゲハ」に変更された(提唱された?)。「ウスバアゲハ」の和名はしかし反感も多かったせいか定着はしがたく、児童書などではわざわざ両方の和名を併記するというややこしい遺恨を残してしまった。和名は学術的な命名ではないので、あまし重視されない反動からこのような改編も頻発するのだろうか?
もっとも「和名なんかどうでも良いんだよ。世界に通用する学名がちゃんとあるんだからね。
いじりたい人がいてもそれはそれで良いんじゃないの」と、私の大先輩は平然とおっしゃっていた。そ、かな。



posted by やまかます at 19:56|

2021年06月07日

雨上がりの朝

三股町

午前6時、自宅フィールドを歩く。
昨日のクロハナムグリはそのまま花上で一夜を過ごしたようだ。昨夜は仕切りと雨が降っていたので、びしょ濡れになっていた。雨は平気なんだろうか。
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隣ではベニシジミもねぐらについていた。
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6時半、庭に立った位置から目の届く杉林で、アカショウビンが囀り始めた。
木陰に紛れてどうやっても姿は拝めないのが残念。

家の周りの観察路を一巡して仕事部屋に戻る手前で、大きなアオダイショウに遭遇。
思わず足を止めて様子を窺う。撮影する前に逃げられるかな?と思いきや、2頭のクロシデムシの姿がチラホラ。
それでこのアオダイショウはすでに死んでいることがわかった。
クロシデムシはアオダイショウの体に齧り付いていた。アオダイショウには特に目立った外傷もなく、突いてみると死後硬直が始まっていた。おそらくは、昨夜遅くに何らかの理由で死んだのだろう。
一体それは何だったのだろう?

昼過ぎ、以前クヌギで見つけたネジロキノカワガ幼虫が食事中だった。
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posted by やまかます at 20:27|

2021年06月05日

ノブドウで育つ、スズメガ幼虫

三股町

先月24日にノブドウの葉っぱで見つけた、スズメガ類の卵は、26日の朝に孵化。そして、今月2日には2回目の脱皮をして3齢となった。
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(6月2日撮影)
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(6月2日撮影)
この段階で庭のノブドウに戻した。天敵の脅威はあるものの、このサイズになれば見失うことなく成長過程を追跡できるだろうと安直な考えだった。

今朝になって幼虫を探してみれば、すでに4齢まで育っていた。
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posted by やまかます at 09:08|

2021年06月03日

小さなシャチホコ幼虫

三股町

今朝もアカショウビンの囀りがしきりと聴こえてきた。そして囀りは、昼前後、夕方と雨音に負けじと響いていた。

朝一番でチェックしているライトトラップには、キイロサシガメが来ていた。昨年の9月に続いてこれで2例目。
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夜行性のようで日中は極めておとなしく、触角すらピクリとも動かない。なので、深度合成の撮影ができた。日が暮れると同時に盛んに動き始めた。
よく似た姿のミイデラゴミムシも庭で見つかることがある。写真は4月に撮影。
前にも書いたけど、キイロサシガメとミイデラゴミムシの酷似した姿には何か訳があるような気がする。
思わずキイロサシガメの名前を、ミイデラサシガメと言い間違えそうにもなる。
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さて、先月26日にコナラの葉裏で見つけたギンシャチホコの卵が今朝になって孵化した。
孵化した後の殻は、輪っか模様の紫色が失せていた。
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孵化幼虫の姿は、小さいながらも立派なシャチホコ型だ。
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今日は新刊本の見本ページ作製用の写真画像を整理してまとめる作業に取り掛かっていた。
ところが、オオミノガの孵化がすでに始まっていることに気付き、急遽、孵化幼虫の撮影をすることになった。
外は雨。屋内撮影するしか手が無いが、孵化幼虫は小さいので何とか背景の処理も上手くできた。バルーン移動の撮影は晴れた日に出直しだが、孵化幼虫が最初の蓑造りをするシーンの撮影は完了できた。
孵化幼虫が出てきた蓑は、当初、オスかと思っていたが、なかなか羽化成虫が出てこないことから、ごく最近になってメスと気づいた。オオミノガの蓑は、外見で雌雄を判別するのが難しいものも結構ある。
それにしても、いつの間にオスが飛来して交尾したのだろう?交尾の観察には随分、気を張って見てきたつもりだが、、、、。

posted by やまかます at 20:20|

2021年05月29日

毛先がキュー(球)

三股町

仕事部屋のすぐ北側のクヌギ並木。道路にはみ出た枝を剪定しておいた。
クヌギの葉めくりで最初に見つかったのは、ネジロキノカワガの幼虫。脱皮直後のようで抜け殻も一緒にある。
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ネジロキノカワガ幼虫から目線を上げると、そこにはキマダラカメメムシの1齢幼虫群がいた。しっかり色付いている。
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黒いエッグバスター(卵殻破砕器)は、仮面舞踏会で被る仮面のようでもある。
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クヌギ並木から西の草地に出ると、ナキイナゴの鳴き声で賑わっていた。他の雄が鳴くと、それに対抗するかのように鳴き始める。人影にはとても敏感で、すぐ葉陰に隠れてしまう。「だるまさんがころんだ」の心境でそっと立ち回る。
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うしろ脚を翅に擦る動作は、シャッター速度を1/30くらいまで落とすとようやくブレて写る。もっと動感を出したいところだが、あまり遅くすると体全体がブレてしまう。

クヌギに戻ってさらに見上げていると、久しぶりにゴマダラオトシブミに会えた。うちの林では黒化型が多いけれど、標準型?だった。
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キアゲハの姿もこのところ多く見かける。
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午後5時半〜、西側法面の草刈り作業を30分ほどで片付けておいた。カヤネズミの繁殖を妨げないように配慮しながら行った。

posted by やまかます at 20:30|

2021年05月26日

たまご

三股町

コナラの葉をめくってみると、色々な虫が見つかる。裏の世界のちょっとした探検だ。
輪っか模様が特徴のこれは、ギンシャチホコの卵だろう。ここ数年、ギンシャチホコ幼虫にお目にかかれる機会が少なかったので、是非にでも孵化して欲しい。
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こちらもシャチホコガ科と思われる卵。なんだろう?
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ススキについていた、これもシャチホコガ科、卵のオンパレード。
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モンキチョウが目の前で産卵していた。産んだ場所はスズメノエンドウの葉っぱ。
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今朝になって、一昨日のスズメガ類(ノブドウに産卵)の卵が孵化していた。
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posted by やまかます at 18:08|

2021年05月24日

マスカット色の卵

三股町

小雨ながら夕方まで降り続けた。梅雨とは言え気温は16度前後と低く、終日肌寒い。コーヒーはホットで飲みたい、そんな1日だった。
午後3時。雨が止んだ外に出てみれば、大人の手のひらサイズはあるノブドウの葉に、2ミリ程度の卵が見つかった。
葉表のど真ん中にあったのでよく目立つ。
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写真はほぼ5倍の拡大率で撮影。卵の形状からして、スズメガ類だろう。
ノブドウを食すとすれば卵の大きさからしても、クルマスズメかブドウスズメのどちらかだろうか?
飼育して正体を確かめる楽しみができた。まあ、とにかく待つとしよう。

庭の草地では、ようやくショウリョウバッタの1齢幼虫の姿を確認できた。
ショウリョウバッタの孵化時期は、例えばオオカマキリと比べるとほぼ3週間から1ヶ月は遅れる。
孵化した直後の姿は皆、褐色をしているが、孵化後、二、三日を経ると、褐色型と緑色型に別れる。
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もっとも、1齢期の体色がそのまま成虫まで引き継がれるのかどうか?については確認ができていない。


posted by やまかます at 20:35|

2021年05月22日

クワエダシャクと庭の賑わい

三股町

越冬幼虫は毎冬見ているシャクトリムシだが、成虫には意外と出会えていなかった、クワエダシャク
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特徴ある姿をしており、これなら見間違えることはないだろう。

朝から時折、雨がぱらつき気温は低め。そのせいか、庭の人工池では午後になってからヤブヤンマが羽化していた。
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うちの敷地では初めてお目見えのシロスジカミキリ
ちょいとおチビちゃんだ。
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2月に日南市の海岸林で見つけたネブトクワガタの幼虫。少し持ち帰って飼育していたが、今朝になって繭玉を確認できた。
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繭というよりこれは蛹部屋なのだが、形は繭そのもの。いづれ蛹になった姿も見てみたい。

朝からずっと曇っていたが、夕方、6時頃になってようやく陽射しが差し込んできた。これは久しぶりに絶好のチャンスとなった。待機すること1時間。なんとか撮影できたのは、オオミノガ♂の飛び立ち。明日も晴れるようだ。


posted by やまかます at 21:44|

2021年05月16日

ホバリング

三股町

昼過ぎまで、時折小雨がぱらつき蒸し暑かった。外の湿気を避けてずっと窓は閉め切っていたが、午後4時頃から青空も少しだけ覗き始め、爽やかな風が吹き始めたので一気に窓を開け放った。しかし、今年の梅雨は長くなりそうな気配。
玄関前のノアザミで、空中吸蜜をしていたのは、ホシホウジャク
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サクラの幹を抱えるように止まっていたのは、タケカレハ
幼虫は比較的よく見かけるけど、成虫にはなかなかお目にかかれない。
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posted by やまかます at 19:26|

2021年05月12日

ベニオビヒゲナガ

三股町

朝からジトジト降り続けた雨は、正午過ぎには止んだ。けれどスッキリとしない曇り空。もう梅雨らしい。
昼過ぎ庭に出てみれば、アジサイの葉に、派手な姿のベニオビヒゲナガ、がいた。触角の形状から、メスとわかる。小さい体だけど、この鮮やかな姿はいやでも目に止まる。
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ヤブムラサキに穴ぼこだらけのしわざを残すのは、イチモンジカメノコハムシだが、こちら、ヒゴトゲハムシのしわざ(食痕)は控えめで目立ない。今シーズンも去年とほぼ同じ梢で成虫が見つかった。昨年は4月初め、一昨年は産卵痕を見ている。
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クワの葉裏で休んでいたクサカゲロウの一種。種名は調査中。
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posted by やまかます at 20:54|

2021年05月10日

オオミズアオ

三股町

日中の気温は30℃を超える暑さ。とは言え、日陰は涼しくカラッとしているので過ごし易い。
夕方、午後5時から自宅林観察路の草刈り作業を1時間ほど行った。

昨夜、灯りに飛来していたオオミズアオのメス。腹部はまん丸に肥えている。せっかくだから、採卵を試みてみよう。
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カワラヒワの親子がエノキに来ていた。
巣立ちヒナはもう立派な体格だが、顔つきはまだ幼い。しきりと餌をねだっていた。
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一昨日から庭の隅に設置している巣箱に、シジュウカラの番が来るようになった。
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オスは巣箱の上の方で、盛んに囀っている。
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これから営巣するだろうか。まだ巣材を運んでいる様子を確認できていない。

〜佐賀、良かとこばい!その2〜

佐賀県といえば、有明海。干潮時の干潟はとてつもなく広い。
先日、初めて「東よか干潟」を訪れてみた。
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「干潟よか公園」の駐車場に車を止めてすぐ、干潟は目の前にある。コンクリート堤防を乗り越えて干潟に降りると、細長く帯状に赤いシチメンソウの群生が目に入る。
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干潟の泥には穴がたくさん開いており、シオマネキ、トビハゼなどが無数に蠢いていた。やたらと多いトビハゼだが、ムツゴロウは全く見つからなかった。ガタスキーを使ってもっと沖合に出ないといないのだろうか。
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干潟は何キロも先まで続いており、海の対岸には島原の雲仙岳が霞んで見えた。またいつか、佐賀の地酒と海の幸を堪能してみたい。
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posted by やまかます at 21:06|

2021年05月06日

フッチーの船出

三股町

明日から天候が崩れるようなので、居間と食堂の絨毯を外して日干しをした。夏に向けての模様替えが急ピッチで進む。
嫁さんは貴重な休日にも関わらず、せっせと掃除やら網戸の修理と忙しい。その傍らで、私は昆虫観察。
草はらでは、蛹場所を探し求めているのだろう、フチグロトゲエダシャク幼虫がこれも忙しく地面を目指して歩いていた。
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去年は全く花を咲かせなかったユズだが、今春は花蕾が多く目立ち、この連休中に開花し始めた。
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アゲハやモンキアゲハが盛んに産卵していたが、一番多く幼虫が育つのは例年、ナガサキアゲハである。

急に数が増えた、サトキマダラヒカゲ。高校生の頃、初めて登った皿ヶ嶺(愛媛県)で、地面に群れていた本種を網に入れたのも懐かしい思い出。あれはちょうど今頃のことで、母親が作ってくれた豆ご飯の弁当が美味しかったことも憶えている。昨夜は家庭菜園で収穫したえんどう豆で豆ご飯を食べたばかり。そっと昔の思い出に浸っていたなんて、嫁さんには話していないが、、、、、。
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昼間は梢の日陰で休んでいます、、、ゲンジボタルのオス。
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〜佐賀、良かとこばい!その1〜

佐賀県、神埼市といえば、吉野ヶ里遺跡で有名だが、東背振インターを降りてすぐの物産館で買い求めたお土産の一つを紹介します。ちなみにこの物産館の品揃えはものすごく豊富で、初めて見る地元のお菓子や食品に溢れており、眺めているだけでも楽しめます。
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まだ食べてないのでお味の感想を書くことができませんが、これはつい手が出てしまう逸品!かも?

posted by やまかます at 18:13|

2021年05月04日

佐賀巡り

佐賀県

7年前の4月末に初めて訪れた金立山公園を少しだけ歩いてみた。
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「こんな公園が、都城市や三股町にもあるといいのだけどね」と嫁さんにしきりと話かけながら遊歩道を歩いた。
薬用植物園をゆっくりみて歩いたあと、大きな池をグルリと一周してふと近寄ったエノキに、ウチスズメがいた。池の周りにはシダレヤナギが数本生えていた。
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そっと触れてみると、、、、、、、、
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ウチスズメを最初に撮影したのは、2004年の5月、場所は大分県の里山だった。あれから17年ぶりの再会!

東背振インターから長崎自動車道、九州自動車道に入って帰路についた。その途中、北熊本SA の売店で500円ガシャポンで買い物したのは、コレ。
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臭角も出ますよって、、。
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威嚇モードにもなります〜。
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いもむしシリーズは「クロアゲハ」と「ナガサキアゲハ」もあるけど、やっぱりアゲハが良かばい!
posted by やまかます at 19:40|

2021年04月30日

草はらのおしゃれmoth

三股町

敷地西向きの斜面草地に、キスジホソマダラがいた、羽化してまだ日が浅いのだろう。
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先日、載せたヤホシホソマダラと同じく、幼虫はササ食いである。うちの周辺では両種が同所的に棲んでいる。

ササをトコトコ登っていた、テントウゴミムシダマシ
小さい上に頭部や脚は体の下に隠れており、虫らしく見えるのはわずかにはみ出た、触角だけ。しかし、警戒するとこの触角も隠してしまい、まさに団子状態になる。そうなるとカイガラムシにも見えないことはない。
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一旦、警戒すると貝殻状態がしばらく続く。
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クヌギやコナラでは、多数のヒメクロオトシブミが雨上がりの中静かに休んでいる。
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posted by やまかます at 06:15|

2021年04月27日

ササ食

三股町

畦道のササについていた、ヤホシホソマダラの幼虫。
本種は明るい草地環境にいてよく見かけるけれど、かといって多く見つかることはない。まあ特に探したことはないのだけど、やたらと見つかる幼虫ではないだろう。
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一昨日、25日の午後7時49分頃、湧水に設置してあるロボットカメラに、飼い猫が写っていた。ネコの登場は今回が初めて。
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数カット写っており、好奇心旺盛。「コレ、ニャンダあ?」とばかりレンズを覗き込んでいる。
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立ち去り際、尻尾でご挨拶。「バイにゃら!」
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ロボットカメラの後ろに、鳥の羽毛が散らばっており、猫はどうやら何者かの餌食になった鳥の死骸の臭いにつられてやってきたようだ。このところ、湧水は枯れたような状況になっており、訪れるお客さんはいない。


OM-D E-M1 MarkV
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
GODOX TT350
EOS kiss X7
EF15mm F2.8フィッシュアイ
posted by やまかます at 19:30|

2021年04月12日

ずっとそこに留まる理由はなんだろう?

三股町

朝から断続的に小雨が降り続く一日。時折、雲間から薄日が射したりもした。
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一昨日の朝に見つけたのは、外灯に飛来して居残っていたナンカイキイロエダシャクのメス。
イチイガシの若葉に誘導しておいたのだが、そのメスが昨日の夕方になってもそのまま残っていた。つまり丸二日間、じっと静止していたわけで、気になって夜、午後9時頃に確認するとまだいた。
ただし、屋根型に畳んでいた両翅を立てており、今にも飛び立つのでは無いか、あるいは何かの行動に移る、という姿勢に見えた。翅を小刻みに動かしたりはしていないので、この姿勢の意味がよくわからない。透けた翅の色合いなどは、オオミズアオを思わせる。
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もしかして、コーリング?オスを待っているのだろうか?いや、もしすでに交尾済みだとすれば、次にとる行動とはなんだろう?
今朝になってもまだ同じ場所に留まっていた。今度はまた翅を屋根型に畳んでいる。どうみても休止姿勢だろう。
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昨夜、外灯に飛来していたのは、ソトシロオビエダシャクのメス。近寄ってそっと息を吹きかけると、フワリと舞い上がって樹幹に着地した。
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OM-D E-M1 MarkV
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro
GODOX TT350 XPro O
posted by やまかます at 17:42|

2021年04月11日

草刈り

三股町

今年に入って初めての草刈り作業をした。開始時刻は、午後4時過ぎ。
林は後回しで、まずは宅地周囲の通路(観察路)や菜園、花壇の周囲を念入りに行った。
スイバの花茎は大きくなった株では、私の顎あたりまで伸び上がっていた。刈り払いながら、こんなにまで高くなるんだと改めて感心した。

カラスノエンドウの群落を払っていて、慌てて草刈り機を止めた。ベニスズメだ。
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今時の夜、どんな花を訪れているのだろう?
ノイバラ?ツツジ?、、、、、、、、、

何年か前にもほぼ同じ場所で、同じ時期に新成虫を見つけ、撮影したはずだ。
スズメガの幼虫は、すぐ近くにある花壇のホウセンカで育ったのだろう。一度種を蒔いたホウセンカは毎年、花を咲かせてくれる。
今年はどんな花色が並ぶだろうか。


EOS-5D MarkV
EF100mm F2.8Lマクロ IS USM  スピードライト430EX III-RT
posted by やまかます at 21:18|

2021年04月10日

ナンカイキイロエダシャク

三股町

毎朝、仕事部屋に入ると、まずは扉を開けて外灯を見るのが習慣となっている。

今朝は、アオスジアオリンガの雰囲気を纏った、少し大きめの蛾がいた。はて?リンガ類にこんなのがいたっけ?
白幕に止まったままの姿を撮影してから、落ち葉の船に乗せてイチイガシの若葉にそっと移動させてみた。暴れることなく大人しい。
色合いと言い、質感と言い、イチイガシの若葉がいかにも似つかわしく思えたからだ。
実際こうした場所にとどまることがあるのかどうかはわからないから、これは意図的な演出であることをお断りしておきます。本種は、シャクガ科のナンカイキイロエダシャク
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顔が可愛いのと、あとあと同定のためにと思い、いろんな角度からも撮影しておいた。
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同属で本種とよく似た、キイロエダシャクもいるが、それとの識別点として、前脚と中脚の特徴も決め手の一つになることがあとでわかった。キイロエダシャクの食樹はサクラだそうだが、ナンカイキイロエダシャクはアカメガシワとか数種の樹木が食樹らしく、飼育下ではサクラも食べるようだ。
それにしても、なんと艶やかな姿だろうか。しばらく離れがたくじっと眺めていた。写真の個体は触角の形状からメスとわかる。
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EOS-5D MarkV
SIGMA50mmMacro 270EXU
posted by やまかます at 14:38|