袋がけ飼育中のヤママユ幼虫。昨日のこと葉っぱの減り具合をチェックし、袋の底に溜まった糞を掃除していると、地面にボテっと落下したのはコロギスのメスだった。袋の中にいたら大変なことだが、そうではなく袋の外側にしがみついていたようだ。ヤママユの幼虫たちはでっぷり肥えて思い思いの場所にくつろいでいた。

コロギスの撮影をしたいので咄嗟に胴体を摘んで確保した。ダメージを与えないほどほどの力加減で、なおかつ噛み付かれないように用心した。以前、指先を噛まれたことがあり、皮膚が切れて血が出るほど強烈だったことが頭に焼き付いているからだ。コロギスの大顎は、ヤママユやウスタビガの繭壁に大きな穴を穿つほど強力で、袋がけの網も容易に破ってしまう。

コロギスは一晩、餌(イモムシ)と一緒にケースに入れておいた。今日の午後、雨が止んでからサクラの葉上に放つと、前脚を伸ばして上向きに構えた↑ かと思うと、次の瞬間に大きく跳ねた。俊敏に枝を遡り葉っぱを次々と巡ってから、葉っぱが重なった場所で、その葉っぱを口から吐く糸で繋ぎ止め始めた。頭を左右に振りながら糸を繰り出していく様子は、まるで毛糸編み機のようだ。


葉っぱのサイズによっては切れ目を入れてから袋とじにすることもあるが(幼虫期は大方)、特に成虫は糸綴りだけで「ねぐら」作り終えてしまうことが多い。糸の粘着力は強力で、その上、何重にも重ねて念入りに吐糸するので、葉っぱをしっかり綴じ合わせることができる。