
南向きの家壁の下、「犬走り」と呼ばれるコンクリート面にじっと佇んでいるハチがいた。
日光浴している体は金色の産毛が輝いて見える。狩バチの一種で、リュウキュウコオロギバチ、だ。
たまに家の中に紛れ込むこともある。

ハチのいた場所には、以前、飼い犬の小屋が置いてあった。チョロのお気に入りのねぐらは、暑い時は縁側(デッキ)の下や何も植えていないプランターの中だったりした。プランターのサイズでちょうどチョロの体がスッポリと収まっていた。
チョロが亡くなって一年ほどしてから、犬を再び呼び寄せたい、という気持ちは強くあったけれど、こればかりは出会いを運に任せるしかなく、結局3年経てもその出会いは果たせてない。迷い犬となりうちに引き取られたチョロは、予期しない出会いだっただけに、またそのぶん喪失感も大きかった。一時は犬の里親探しのサイトを調べたりもしていたが、写真を眺めていてもそう簡単にはいかないことがよくわかった。
【ハチ・アリの最新記事】