
シラネセンキュウ

畦道の地上高40センチほどのところに、ハチのシルエットがあった。
普通に歩いているとそこは死角になって目に入らない。
立ち止まってたまたま目に入ったというのが、いつものことだが。

「へえ〜!?トラマルハナバチの寝姿は初めてだな」とカラムシの葉裏を反対側から覗き込んでみた。
毛深い体一面が黄色い花粉まみれとなっている。
しだいに朝の陽射しが届き始めたけど、気温はかなり低い。
しかし、しばらくすると何だか様子がおかしい。触角ひとつピクリとも動かない。
そっと指先で触れてみると何の抵抗もなくそのまま地面に落ちてしまった。葉っぱの上に拾い上げても動かない。
すっかり硬直している。いつの時点で死に至ったのだろうか。夜闇の冷え込みに耐えかねたのか?

先月末に導入した望遠ズームレンズは、風景、鳥、昆虫、花、とあらゆる被写体を対象にして慣れるまで毎日使うようにしている。