4年前の同月同日に訪れたヤッコソウ群落を見に行った。
去年の台風の影響が残っているのだろうか、尾根に出る山道はだいぶ荒れて歩きにくかった。
しかも取りつきの枝道をまっすぐ進んでしまい、尾根まで長い急登続きはまさに心臓破り。
「おかしいなあ?こんなにシンドイ登りじゃなかったはず。これじゃあ、高齢者には無理だなあ〜っと、あ!もう自分が高齢者なんだ」などとつぶやき、2度3度と休憩をとりながら、なんとか尾根筋に出て、目的のヤッコウソウ群落までたどり着いた。大幅に遠回りしていたことに気づいたのは帰途についてからだった。
まず現場について驚いたのは、3箇所にある群落のうちもっとも密度が濃いポイントのスダジイ巨木が根本からごっそり倒れていたこと。その影響なのかそれとも出遅れているのか、ヤッコソウは去年の枯れて黒くなった残骸しか見当たらない。

少し手前に戻ったポイントではわずかながらヤッコソウが顔を出していた(上写真)。成長の度合いは4年前の同日とほぼ同じだった。そして、3箇所目のポイントではまったく確認できず、ここもまだ発生が遅れているのだろうか。
いづれにしても、当地では年々、群落が衰退していると聞いている。
ヤッコソウ群落の次に、石上観音寺のスズムシバナ(キツネノマゴ科)を見に行ってみた。
花はわずかに4輪しか見当たらずそれもほぼ萎みかけており、しっかり咲いていたのは写真のわずかに1輪のみだった。
スズムシバナの株はそこそこあるものの、蕾もなく咲き終わったものがほとんどだ。本種は一日花で午前中に咲いて終わる。4年前初めて写真を撮ったときは種名も分類の位置付けも知らなかった。
このスズムシバナも分布している場所は局所的のようだ。これまでのところ、ほかのフィールドでは見たことがない。



三股町
散歩コース沿いのカラスザンショウ実生にいた、クロアゲハ終齢幼虫。以前、ここではカラスアゲハとモンキアゲハの幼虫も見つかっている。幼木ながら、母蝶たちにとっては産みたくなる場所のようである。

クロアゲハ幼虫は一度、臭角を出すと持続時間ではアゲハ類のなかではナガサキやモンキと並んでトップクラス。
