2023年10月20日

糞塔作り

三股町

昨日孵化したイチモンジチョウ幼虫は、今朝の午前6時47分、スイカズラの葉を食べていた。

1020-1087570.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

すでに糞塔も作り始めていた。この作業にいつ頃から取り掛かったのか不明だが、深夜から明け方にかけてであろうか。

1020-1087882.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

午後3時43分、糞塔がはっきりわかるほど伸びていた。
休息するときも糸を繰り出したままである。何度も休憩や食事を挟みながら、9時間かけてこのくらいの作業量。
体長2ミリ前後の幼虫にとって、スイカズラの成葉はけっこうな硬さと厚みがあるに違いない。
体前半部には食べた緑葉の色が透けて見える。糞塔に使った糞以外にも体やそこら辺にくっついている糞の量はけっこうある。小さい体ながら、よく食べ、よく脱糞し、そして地道に働いているようだ。

1020-1087718.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U (深度合成)

昨日、この1齢幼虫を撮影している最中に、目の前にイチモンジチョウ母蝶が飛来して、葉裏に産卵していった。
本種の産卵場所は葉表のことが多いけれど、葉裏に産むことも少なくないようだ。葉表に卵がよく見つかるので、わざわざ葉をめくってまで葉裏を確認していないだけのことかもしれない。

1020-.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

クモの糸に産み付けられていた蛾類の卵に、孵化の兆候が出ていた。幼虫の黒い頭部と丸まった胴部が卵殻越しに透けて見える。孵化は今夜から明日の明け方にかけてだろうか。
孵化幼虫の行方を見逃さないように気をつけたい。

1020-1087933.jpg
       OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

ススキについたカンシャワタムシのコロニーに、ゴイシシジミが来ていた。
以前に観察していたコロニーはハキオビヒラタアブ幼虫数頭の暴食により壊滅状態となってしまい、ゴイシシジミ幼虫も姿が消えてしまった。今日のコロニーもハキオビヒラタアブ幼虫がいて、日に日にアブラムシの数が減っている。

イチモンジチョウ1齢幼虫の撮影をしていたとき、ブウ〜ン、ブウ〜ン、という翅音がすぐ耳元にやって来た。
姿を見なくても、音の大きさからオオスズメバチとわかった。じっとしていれば、すぐ去っていくだろうと思いきや、しつこく私の体にまとわりついてくる。
ゆっくり立ち上がって、そっと歩き出してみてもまだ離れない。走ってはいけないな、とゆっくり振り向いてみれば、私の肩に着地してしまった。香水も何もつけていないし、一体何がオオスズメバチを誘引しているのだろう?と不思議に感じて、過去に頭部を刺された経験もあるので、パーカーのフードを被った。歩いているうちようやく飛び去ってくれたが、多くの方はこんな時にどう対処するだろう。
posted by やまかます at 20:08| チョウ