2023年10月03日

砂地の中型ハナバチ

佐賀市、鍋島町

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「蛎久天満宮」は、長男の自宅から散歩がてらでちょうどいい距離にあった。
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大きな寄木作りの菩薩像

天満宮の境内裏の地面には、足の踏み場もないくらい無数の巣穴(しわざ)が並んでいて、滅多に見れない光景に思わず歓喜の声が出た。

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巣穴に戻ってくるもの、これから出ていくもの、トンネル拡張工事に励むもの、モグラ叩きをしているような忙しさで巣穴を眺めていると、しわざのヌシの姿がチラホラと見えた。
黄色いフサフサの脚が目立つハチは、シロスジフデアシハナバチ(ケアシハナバチ科)。
中型のハチで、地下の巣部屋に三つ足付きの花粉団子(育児用)を作り団子上に産卵する。自分の庭ならすぐにでも掘って、その花粉団子を一度は見てみたいものだ。

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このような安定した裸地という環境は、神社仏閣など人為的に維持されている以外ではそうそう滅多に見られるものではない。
猫の額のように狭くても、シロスジフデアシハナバチが生存する上では貴重な場所となっている。
この天満宮に出入りする人達の目にはどのように映っているのだろうか。あるいは気付いている人はほんの僅かなのかもしれず、ハチにとっては下手に関心を抱かれるよりかは好都合なのかもしれない。

天満宮を出てあえて遠回りの裏道に入ってみると、護岸されていない昔ながらの小川が流れていて驚いた。
このようなせせらぎが普通にあったのは、自分が小学生低学年の頃までだったように思う(松山市で)。
高校生の頃、松山の実家周辺では農業用水路の大規模な改修工事があって、コンクリート三面護岸がより強化され河岸に並んでいたシダレヤナギが悉く伐採されてしまった時には、もうこの世の終わりくらいに悲しく、虚しい気持ちになったものだ。
博物館で幼虫探しの手解きを受けてのち、初めてヤナギの梢でコムラサキ幼虫を見つけて喜んだのも束の間、次のシーズンにはすっかり様変わりしてしまい、下校時の寄り道観察もできなくなってしまった、というようなことまで想い出された。
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小川の岸辺にはジュズダマが群れていて、何とも懐かしい光景にしばらく見惚れていた。
このような水環境の近くに住みたい、そんな気持ちが湧いてくるというものだ。

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「旭屋」

天満宮のすぐ門前には、「旭屋」というかなり古風な酒屋があった。
前掛けをしたご主人から、天保4年(1833年)築と説明を受けた。佐賀の地酒を扱っていて銘柄が多数揃っていた。
自分はもうほとんど飲まないけれど、お土産用にと数銘柄を買い求めた。 (写真は全て、TG-6で撮影)
posted by やまかます at 21:00| ハチ・アリ