2023年09月27日

アブラギリとシナアブラギリの今日

鹿児島県 伊佐市〜出水市

完熟アケビの果実が美味しそうに下がっていた。さっそく通い詰めているのは、メジロかな。
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アケビ    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

先月末に訪れた「アブラギリの谷〜オオキンカメムシの里」に再び赴いた。
オオキンカメムシがシナアブラギリでも繁殖するのかどうか?そこをもう一度、確かめておきたかった。

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アブラギリ    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

アブラギリの果実はほとんどが落ちてしまい、樹上に残っているものは数えるほどしかなく、
あれほど無数に見られた幼虫や成虫の姿も、すっかり消えていた。幼虫たちはすでに成虫となり、果実が終わったアブラギリからは離れて分散したようだ。落果したアブラギリの葉には黄葉も目立ち始めている。気温は高いけれど、秋の気配を強く感じさせる。
賑やかだったオオキンカメムシの姿が潮が引くように一斉に消えた寂しさが、谷全体に漂っていた。

それでも、出遅れ組がいたことは前回の探索で見ていたから、その幼虫たちがごくごくわずかだがまだ残っていた。
果実がほとんどないので、羽化まで成長できないものもいるかもしれない。

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5齢と並ぶ新成虫    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

前回、孵化幼虫集団が見つかったアブラギリには数個だけ果実が残ってい、5齢幼虫が吸汁していた。
今年はこれで幼虫の姿は見納めになる、そういう思いでひとしきり眺めておいた。
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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

さて、気になるシナアブラギリ(オオアブラギリ)は、まだ果実が以前と変わらず残っていた。
若干、色づいてはいるが、これならまだまだオオキンカメムシの幼虫をじゅうぶん養えるはずだが、、、。
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   OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO  

しかし、いくらたわわに実った果実や葉影を見て回っても、幼虫の姿は皆無であり、成虫が2頭見つかっただけだった。
前回来たときと変わらない様相に、予想はしていたけれど落胆したのも正直なところ。出遅れ組の幼虫が多少とも育っているのでは、との期待も半分あった。
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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

シナアブラギリの果実で吸汁していた成虫は、今夏産まれの新成虫であり、小楯板前縁から前胸背後半にかけて黒紋が広がる特徴は、他の成虫でも見られた。

アブラギリとシナアブラギリの多産地が隣接するこの一帯で、オオキンカメムシが好んで産卵し繁殖するのは、アブラギリであることは間違いない。シナアブラギリでも繁殖する可能性を否定はできないが、嗜好性の差が明らかにあると言っていいだろう。

オオキンカメムシの幼虫が、アブラギリ果実で育っている現場を初めて見たのは、1995年の7月のことで、そこは屋久島だった。そのとき、紫色をした卵塊を見た感動もいまだに色褪せない。
屋久島に行く前は、房総半島南端の山中でアブラギリを見て回ったりしたけれど、幼虫も成虫もまったく見つからなかった。あれから、30年近くを経て今。地元の宮崎そして鹿児島の山中でオオキンカメムシの繁殖する姿を見たい時に見れるようにはなった。けれど、彼らの暮らしぶりにはまだまだ謎が残されたままである。
posted by やまかます at 21:22| カメムシ