2023年04月12日

災難は去ったか?

三股町

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-14 FlashQ G20U

午前6時40分、なんと!? サビキコリはまだ巣部屋に頭を突っ込んでいた。それも別の部屋に鞍替えして。
つまり、おそらく一晩中、巣上に止まっていたのだろう。
こんなことをじっと静観していたのでは、巣内の我が子は皆、サビキコリの胃袋に消えてしまう。

しかしキアシナガバチ女王は、近寄った私に対しては威嚇の素振りを見せるのに、サビキコリに対しては相変わらず無関心のようだった。

ところが、、、、、、、、、!

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

正午過ぎ、少し距離を置いて観察していると、女王蜂がサビキコリの体に噛みつき始めた。
女王蜂の体内で「攻撃排除スイッチ」がいきなり入ったかのようだ。
一体何がきっかけだったのか、まったくわからないが、さすがのサビキコリも巣部屋から退いて、巣の裏側に一旦逃げ込んだ。
するとすかさず追撃の手が伸び、ついにサビキコリは渋々(そう見えただけだが)、巣から立ち去って行った。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-14 FlashQ G20U

昨夕、食べられてしまった巣部屋の卵は、正午前には改めて補充産卵してあった。他の被害にあった巣部屋も順次、埋め合わせていくのだろうと思う。

しかし、女王蜂はなぜにサビキコリの侵入、盗食を一晩もの間、許していたのだろうか?

今朝、観察の立ち位置を変えて巣場所の右側に移動したところ、隣の立ち枯れたカラスザンショウの幹表面にも、別の女王蜂が営巣していることに気づいた。地面からの高さもほぼ同じくらいで、距離はわずか3mしか離れていない。

女王蜂が単独で作り始めた初期巣はしかし、様々なアクシデントによって放棄されることが多く、巣の拡大、ワーカーの誕生までと継続観察できるチャンスは意外と少ない。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-14 FlashQ G20U

先日、エゴノキで見つけた卵塊を飼育していたが、今朝になってみると1枚の葉裏に全部の幼虫が集まって、脱皮前休眠に入っていた。ここまで来ると、そろそろ種名の検討がつくのではないだろうか。

まだ若齢ではあるけれど、エゴノキが食樹であることや、幼虫の姿、集合性、などから、
本種はシャチホコガ科の、オオアオシャチホコかアオシャチホコの幼虫だろうと思う。

そういえば、、、、先月、3月の中頃、まずはオオアオシャチホコが↓
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そして少し遅れて、アオシャチホコが↓
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それぞれ灯火に飛来しており、両種いづれかの可能性があると言えそうだ。
早春に成虫が現れ芽吹いたばかりのエゴノキに産卵した、ということなのだろう。

幼虫集団の脱皮が完了したなら、エゴノキに戻すことにした。
これから食べる量もどんどん増えていくだろうから。

posted by やまかます at 19:39| ハチ・アリ