三股町
OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U
庭のシラカシの葉裏に潜んでいた、ワカバグモ。
OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U
ヒメユズリハの葉裏では、獲物はキノコバエの一種だろうか?狩りを終えたばかりのワカバグモがいた。
〜アワフキムシと野鳥〜
『野鳥のレストラン』(少年写真新聞社)の撮影裏話として、前回はムネアカアワフキの幼虫を捕食するヤマガラのことを書いた。
おそらく同じようなことをする鳥としては、シジュウカラやメジロ、エナガなども考えられる。
それと、今回の記事に登場するコゲラもいて、実際、種類は違うけれど、やはりアワフキムシの一種の幼虫を啄んでいた。
OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO (2022年11月30日、撮影:都城市)
コゲラが落葉樹の幹を駆け上がり、枝から枝へと渡り歩くのを追いかけているうち、やがてシナノキの枝先で動きがピタリと止まった。
「オヤ!?これは何か始まるな!」
期待が高まる中、しっかりレンズを構えて(レンズの方が大きいので)ファインダーを覗いていると、軽く開いた嘴の間から細い舌がピョロピョロと出入りしているのが見えた。
ようやく枝先にはタケウチトゲアワフキの壺が並んだような幼虫巣があることにも気づいた。
コゲラの動作に注視していて、幼虫巣を見落としていたのだ。
OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO (トリミング)
嘴を幼虫巣の巣口にあてがい、舌先で幼虫を確認したのだろうか?そして舌で幼虫を巣口まで釣り出したのだろうか?
次の瞬間、嘴の先がまるで鋭利なピンセットのごとく、器用に幼虫を摘んでゆっくり引っ張り出していた(矢印先)。
幼虫の脚数本が空中で虚しくもがくのが見えたあと、コゲラの胃袋へと消えていった。
この採餌行動は、1秒にも満たないほんの一瞬の出来事で、超高速連写を使ってこそ捉えることができた。
撮影中は幼虫を摘んでいることなどわからず、撮影後のモニター画面の再生画像で初めて確認でき、正直、びっくりした。
タケウチトゲアワフキ幼虫が巣を作るヘラノキやシナノキは山地性でもあり、このアワフキムシの分布はかなり局地的だから、平地でも普通に広く見られるムネアカアワフキをコゲラが食べる、というのはじゅうぶんあり得るかと思う。そういう目線でサクラにいるコゲラを観察していれば、案外、簡単に見られる採餌行動なのかもしれない。
訂正:下線部分「あり得る」どころか、「かもしれない」どころか、すでに自分の目で観察していた↓昨年の2月の記事に書いてあったのだが、もうすっかり忘れていた。そろそろお迎えが近いのかもしれない。
昨年2月の記事から、、、、、、
ちなみに、タケウチトゲアワフキの幼虫や羽化の様子はこちら。
4年前のこの当時、貝殻状の幼虫巣は、鳥などの捕食から身を守るにじゅぶん過ぎる頑強なシェルターになっているのだろうと信じて疑いもしなかった。
ムネアカアワフキとタケウチトゲアワフキの幼虫巣は、強固な石灰質でできている。けれど、この頑強な幼虫巣には、排泄や羽化する際の脱出口として、開口部がある。どう見てもそこには蓋のような安全策は施されていない。したがって、この小さな穴が、野鳥の捕食欲を大いにそそるであろうことは容易に想像できる。
2023年02月23日
ワカバグモ、そしてアワフキムシと野鳥
posted by やまかます at 21:02| クモ