2022年08月06日

お味はいかが?

鰐塚山

林道の脇にヒトデのような果実が落ちていた。

はて?何だろう、と眺めているうちに小さなハチがやって来た。

久しぶりに見る シダクロスズメバチだ。
どうやら果実の中にある種子がお目当てのようだ。

0806クロ-8061048.jpg
    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

種子を咥えとると、ガリガリ大顎で齧り始めた。中に詰まっている液汁を吸っているようだ。

0806クロ-8061081.jpg
   OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

しばらくすると種子を大事そうに抱えて飛び去って行った。その後、またやって来た。同じ個体かどうかはわからない。
けれど一回に一個しか運べないため、何度も通っているようだ。

0806クロ-8061092.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro FlashQ G20U

バナナの皮を剥いたようなヒトデ型の果実は何だろう?と、あたりを見渡してみたが、それらしき果実は見つからなかった。
後で知人に写真を見てもらったところ、ウマノスズクサ類では?との事だったので調べてみると確かにそうだ。
ヒトデが落ちていた場所にはオオバウマノスズクサが生えていて、以前、果実を撮影したこともあった。
これほど見事なまでに裂開するとは思いも寄らなかった。

スクリーンショット 2022-08-06 19.51.37.png
 ( 「ひむか昆虫記」より 撮影:2013年 7月6日 鰐塚山 )

今日、鰐塚山に赴いた本来の目的は先送りになったけれど、シダクロスズメバチがオオバウマノスズクサの種子を餌として利用することなど、ちょっとした発見につながって良かった、ということにしておこう。


〜15年前の10月に撮影した写真から〜

近所の草はらで睡眠中で、おそらく ヤマトムカシハナバチヤドリ Epeolus japonicus と思われる。
スジボソコシブトハナバチを見ていて思い出したのはこのハチのことで、ずっと名前調べができていなかった。

 2007年10月21日 午後5時51分
0805シロスジヤドリ-1215684.jpg
E-330 ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro

ミツバチ科の多くのハナバチ類は、大顎だけで体を支えて睡眠することはよく知られている。
大顎にはガチんとロックする仕組みがあって筋力を必要としないのだろう。
さらに人間と違って逆さまでも平気のようだ。

2007年10月22日 午前9時4分
0805シロスジヤドリ-1225908.jpg
E-330 ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro

気になって翌朝、犬の散歩がてら様子を見にくと、しばらくして脚をモゾモゾ動かしてウォーミングアップを始めた。
本種は、他種のハナバチ類に労働寄生するそうだ。
15年前に出会ってその後は、本種と思しきハチとも出会えていない。

2007年10月22日 午前9時24分
0805シロスジヤドリ-1225922.jpg
   E-330 ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro
posted by やまかます at 21:29| ハチ・アリ