2022年05月30日

小さな肉食バエ、ふたたび

三股町

昨日、トビムシを捕食していたアシナガバエ科の一種。今日も雨が止んだ夕方になって、外壁を見てみた。
3頭が外壁にとまっていて、頭は必ず上に向けている。

雌雄の区別は腹部末端を見ればすぐにわかる。写真はオスで末端節が黒く前向きに曲がっている。
体の大きさは雌雄でほぼ同じ。
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 OM-D E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro マクロフラッシュ STF-8 (写真全て)

今日もトビムシを捕食していたが、地上で捕らえた後わざわざ家壁まで移動してくるようだ。
自然下では樹木の幹に移動するのだろうけど、食事は高台に移動してからという習性があるのだろうか?

トビムシを捕らえて家壁に着地したのがメスで、するとそこへオスが飛来しメスの後にピタリと静止した。
しかし、交尾までは至らずオスは前脚をメスの胸部やscutellum(小楯板)に乗せているだけ。
脚だけでメスに触れるという行動はこの前後にも何回か見ることができた。
あるいはオスの前脚が触れた途端、メスが弾けたように飛び去ってしまうことも何度かあり、今日のところは交尾が成立することは一度もなかった。3頭のうち1頭がメス、2頭がオスだった。
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オスはメスの近くに飛来すると、多くはメスの下方でホバリングをしばらく続け、徐にメスの後にピタリと寄り添う。
時にはメスの上方でホバリングすることもあるが、下方でのことが多かった。前脚をメスに乗せるのと、翅を左右に広げるというお決まりのポーズが面白い。翅を広げるのはどういうわけだろう?
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ホバリング中のオスは全脚をダラリと下げていて、まるで糸で吊られているかのように小刻みに跳ねる。

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仕事部屋のすぐ外庭でそれも夕方の寸暇に観察できるので、時間がある時には今後も気に掛けてみよう。
落ち葉の隙間に潜り込んで(たぶん)の狩りなど見てみたいものだ。

〜追記〜

トビムシを捕食していたメスは、オスが離れて行った直後に、近くで休んでいたアマガエルが飛びついて一瞬にして飲み込んでしまった。
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雨樋の金具で眠りこけていたアマガエル。ときおり目をうっすらと開けてアシナガバエをチラ見していたことに私も気づいてはいたが、まだお休みタイムなんだろう、まあ日が暮れれば外灯に集まる虫たちの狩りに忙しくなるのだろう、と油断していた。
posted by やまかます at 21:57| アブ・ハエ