2022年05月29日

小さい、小さい肉食バエ

三股町

仕事部屋の外壁に体長5~7ミリ程度のハエが止まっていた。アシナガバエ科の一種だろう。
このくらいのサイズになると裸眼では厳しくて、最初は蚊がいるの?と勘違いしていた。

フラッシュを焚くやすぐさま飛び去ってしまう過敏なハエ。それでもプリ発光のないマニュアル発光だから1カットは手堅く撮影できる。
飛び去っても近くに着地、で2カット目を撮影、またや飛び去る、、、、と、イタチごっこのようなことを繰り返しているうちに見失ってしまった。
写真1
0529肉食バエ-3295366.jpg
 OM-D E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro GODOX TT350+FlashQ20U

小さい体とは言え口にはトビムシを捕らえていて肉食だとわかる。
落ち葉などの隙間で飛び跳ねるトビムシをどうやって狩るのだろうか、その現場を見てみたくなる。

〜ワイアレスフラッシュ Flash Q20U 

一昨日から使い始めた、Flash Q20U。
ポケットに入るほど小さい(59×80×29mm:トランスミッター外して)上に、カメラに取り付けたトランスミッターから電波送信でワイアレス発光ができ、あるいは通常のスレーブ発光でも使える。

ガイドナンバー20で光量は充分あり、フラッシュ本体の電源は、単三2本、トランスミッターはリチウム電池内蔵でUSB接続による充電方式(フル充電で80時間操作可能、120日スタンバイ可能、30分で自動OFF)。
マニュアル発光のみで、7段階可変。

アシナガバエの(写真1)は、カメラに取り付けたGODOX TT350と左手で支えたFlash Q20Uの2灯で撮影したもので、
Flash Q20U側はS1のスレーブ発光モードにしてある。S1は一回発光にシンクロするスレーブモードでかなり鋭敏、曇天時で天空にセンサー部を向けただけで発光する。ので、撮影しない時はセンサー部を地面に向けておくか電源オフにしておくと無駄な電池消耗をしなくて済む。S2モードはTTL調光のプリ発光に対応する。

写真2:コガタコガネグモ(撮影地:木城えほんの郷)
0529FlashQ20-3285216.jpg


建物の外壁に網を張っていたコガタコガネグモを、カメラに取り付けたトランスミッターで左手で構えたFlash Q20Uをワイアレス発光させている。
クモの網糸のテカり方や影の落ちる位置を案配しながらフラッシュの位置を決めた。クモの体のコントラストを出し、あえて影も活かす表現。

写真3:タイワンオオテントウダマシ(撮影地:木城えほんの郷)
0529FlashQ20-3285214.jpg


(写真2)のコガタコガネグモの網糸に絡まってはいたが、脚の関節から乳液状のものが滲出していることからもまだ生きていることがわかる。タイワンオオテントウダマシは身の危険が迫ると脚を縮めてから独特な臭いのする乳液を出す習性がある。網糸から救出するとすぐに動き始めた。コガタコガネグモもこの獲物には手こずっていたようだ。撮影法は(写真2)と同様。

写真4:クサカゲロウの一種
0529FlashQ20-3285201.jpg


灯りに飛来したクサカゲロウの一種。翅や体の透明感を強調するため、これもトランスミッターの電波送信で左後方から逆光気味にフラッシュ1灯をワイアレス発光させている。

写真5:Flash Q20 U  
0529FlashQ20-3295318.jpg


Flash Q20 U をカメラから離れた位置で支える時に、左手で持ちやすい取手付きボールを使った(写真5)。フラッシュの底部にある三脚ネジ穴を自作金具でネジ止めしており簡単に脱着ができる。

実はビューティディッシュ(オパライト)というディフューザーを自作するつもりだったが、まだ完成していない途中の段階。今はとりあえずストロボ本体の支持体でしかない。取手付きボール(百均)は水生昆虫の観察用として一度使っただけで転がしていたのがたまたまあった。

オパライトの効果は柔らかい光でありながら程よいコントラストで立体感を出すことができる。
夜間の1灯だけの照明では光を集光させたスポット光をよく使うので、これまで私は小さいグリッドを発光部前に取り付けているが、Flash Q20 U は筐体がごく小さいので被写体の条件によってはオパライトを使ってみたくなったという次第。

Flash Q20 U のワイアレス機能はなかなかのもので、トランスミッターとのペアリングも簡単で早い。トランスミッターのボタン操作で発光量の加減ができ、電源オン時のランプ表示もちょっと賑やかにオシャレ。スレーブ、ワイアレス、動画ライトなどのモード変更もモードボタンのプッシュだけで素早くでき、ランプ色表示で確認できるなど、操作が明快で簡単なのが良い。
もちろん、トランスミッターをフラッシュ底部に装着すれば、通常のクリップオンストロボとしても使える。またFlash Q20 U を複数台使った多灯撮影も可能なようだ。わずか二日間しか使っていないので、耐久性や安定性などがどうなのかはまだこれから。


posted by やまかます at 21:49| アブ・ハエ