我が家から鰐塚山(標高1,118m)の頂上まで、車でわずか50分程度。
昨日の夜、急に思い立ってイワザクラを見に行くことにした。
『山渓ポケット図鑑1・春の花』(1995)に載っているイワザクラの写真は、撮影地が鰐塚山と記されていて、それがずっと気になっていた。花の時期としては少し早いかも知れないが、明日以降、雨が続きそうだし、今日は午後から晴れ間も出るということで、平日だと今日しか無いと判断した。
向かう途中、小雨が降っていたが、田野町から林道に入ってから雨は止んだ。
頂上付近は濃い霧に覆われていた。
頂上の駐車場に車を置き、車道を少し戻ってから三股町の登り口につながる登山道を下る。
OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
トンネルのような木立の中、濡れて滑りやすい登山道をゆっくり下っていくと、
最初はヤブレガサかと思ったが、どうやら
ヤブレガサは多摩丘陵でたまたま多い場所に出会し、葉っぱが傘を広げるように成長する姿を撮影したことを思い出した。20数年前のことでそれ以来、ヤブレガサを見ていないような気がする。
※当初、モミジガサ(キク科コウモリソウ属)らしい、と書いたけれど、本種は同属のヤマタイミンガサ(Parasenecio yatabei)の変種である、ニシノヤマタイミンガサ(P.yatabei var.occidentalis) ということのようだ。私の手元の植物図鑑では細かい見分け方などはわからない。ご教示いただいた方にお礼を申し上げます。
OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
しばらく歩くと、眼下の斜面にチラリと桃色の花が遠くに見えた。
「オ〜、あれがイワザクラかな!」一株だけポツンと咲いている。とりあえずそこは通り過ごしてさらに進み、数株がポツポツと生えている斜面でカメラザックを下ろした。
まだ蕾のものが多い。
OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
昨日の雨でしっかり濡れて、花は俯き加減だがそこが良い。
カメラもレンズも霧や枝葉から落ちる水滴でびしょ濡れになったが、OMシステムのOM1とPROレンズは強力な防水防塵設計だから安心だ。
OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
午前中に撮影を終えて、日南市側に向かう林道を下り、途中停車して車内で昼食をとった。また小雨が降り始めたからだ。このところ、弁当はおにぎり一個だけ。二ヶ月で7キロ体重が落ちた。板谷を経由して三股町に戻った。このルートはずっと通行止めが続いていたので、通過するのは数年ぶりのこと。
三股町
午後3時過ぎ
板谷に降りた頃から雲が途切れ始め、三股町、長田峡あたりですっかり青空が広がった。
JR三股駅前物産館「よかもんや」でアップルパイと焼き芋を買ってから帰宅。昨年アルコールを絶ってからすっかり甘党になった。
シオカラトンボが出ていないか、自宅林を下の谷津田に降りる途中、黒っぽいコジャノメが地面スレスレを舞っていた。なんとも新鮮な姿だ。
OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
シオカラトンボもシオヤトンボも見ることができず、林に戻って観察路をゆっくり歩いていると、クロセセリが飛び出してきて、日光浴。
OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
今春からうちの林まで広がってきたオドリコソウの前に立ち止まってから歩き始めてすぐ、
目の前の藪に、カラスアゲハのオスが静止していた。
「オヤ? 今日の午後になってから羽化したのだろうなあ」
蛹殻がないかと覗き込んでみたけど見つからず。きっと近くにあったに違いないのだが。
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
そっと息を吹きかけると、案の定、翅を広げて蛹便をポトポトと垂れ、翅を広げてくれた。
下写真は一旦飛び立ってから数メートル先で落ち着いたところ。まだ飛び方はぎこちない。
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO