三股町
カサ、カサ、カサ、、、うちの林の奥から乾いた音が聞こえてくる。
地上で餌を漁る、シロハラがいるのだろう。
クヌギの大木を見上げると、6メートル以上も上を歩く、クヌギカメムシの姿があった。
確認できたのは僅かに2頭だが、例年、うちの林ではこんなものだ。
産卵も高所で行うようで、卵塊が目線の高さで見つかるのもせいぜい、1、2個である。
しかし、過去に一度だけ大発生と言えるほど多い年(2013年)があった。
卵塊は目線の高さから10メートル以上の高所まで、幹表面にびっしりと産まれてあった。
おかげで翌年の5月には、ずっと宿題であったクヌギカメムシの羽化シーンを易々と撮影することができた。
OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
モズのハヤニエを探しに、隣の果樹園にお邪魔したのは、午後3時頃。
ここのクリやカキ、ウメの梢には例年、ハヤニエがよく立つ。
さっそく見つかったのは、蛾のフクラスズメ、だった。
体は柔らかく、刺されてからさほど時間を経てないようだ。
OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO GODOX TT350
しかし、夜行性のフクラスズメがなぜ、モズの目に止まったのだろうか?
昼間は物陰にじっと潜んでいるはずだ。何かアクシデントがあって、飛び出してしまったのだろうか?
「いや、待てよ!」
フクラスズメは稀に昼間の樹液に来ていることもある。樹液がどこかに出ているかもしれないと探してみた。
すると、コナラの根元に歩み寄ったところ、頭上からブ〜ンという重量感のある羽音がした。
「え!?今頃、オオスズメバチ!」
見上げると多数のオオスズメバチで(4箇所の樹液に合計10頭)、コナラは夏場の樹液レストランさながらの賑わい。
望遠レンズを持っていなかったのでできるだけ近づこうとしたら、さっそく1頭のワーカーが急降下してきて、
一撃を喰らってしまった。
不幸中の幸い、毒針をくらったのは持っていたカメラだった。攻撃性も夏場となんら衰えることがない。
すぐに望遠レンズを取りに戻ったのは言うまでもない。
OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS FL-900R
OM-D E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS FL-900R
樹液をたっぷり吸い溜めたワーカーが、ゆったりと飛び去り、その帰巣する方角を目で追えば、
この夏、9月に蜂採りのHさんが狙っていた巣だろうと思えた。
うちのクヌギ樹液に来るワーカーにナイロンテープでマーキングをして、巣場所を探していたHさんだったが、
どうにもワーカーの足取りを追い切れず、巣探しを断念したのであった。
過去数年、Hさんの蜂採りに立ち会ってきたけれど、途中で挫折したのは今回で2回目。
2021年12月05日
ふしぎなハヤニエ、そして樹液レストランの賑わい
posted by やまかます at 19:19| しわざ