三股町
家庭菜園の竹柵を毎日、朝夕と眺めていたが、今朝のことやっとお目当ての虫に出会えた。
ニホンホホビロコメツキモドキのメスが、産卵孔を穿っている最中だった。
以前の観察ではこの穴掘りには、ほぼ1時間掛かっていた。硬い竹棹を貫通する穴を掘るにはかなりの労力と工夫が必要だろう。それも単純な穴では無い。入口はそこそこの広さがあるけど奥に行くほど狭くなっているのだ。
産卵孔が完成するとお尻を差し込んで産卵を済ませる。この時の作業にも細かい段取りがあるのだが、そこは肉眼では確認のしようがない。
竹柵にはすでに数カ所に産卵痕があった。節と節の間に一個しか産卵しないので、次々と枯れ竹を巡っていかないと産卵数を稼ぐことができない。稀に一箇所に2卵産み込まれることもあるが、その場合、育つことができるのは必ず1頭のみである。
真新しい産卵痕には、詰め込んだ木屑が溢れているが、これは月日が経つうちに削がれていき、いづれは産卵孔の四角い輪郭がくっきり浮き上がる。