三股町
近所のハルニレの芽吹きが盛ん。
このハルニレは例年、樹液レストランが盛況であったけれど、ここ数年、集まる昆虫の数は激減している。
樹液はそこそこ出ているのに、昆虫の顔ぶれも数も減ったことは寂しいものがある。しかし、なぜだろう?
ムラサキケマンよりかは控えめに咲いているのが、同じケシ科キケマン属のジロボウエンゴサク。
思わず「ジロボウエンゴグサ」と言い間違えそうだが、塊茎を乾燥させた漢方薬が「延胡索」で、この生薬は鎮痛剤などの効能があるそうだ。
クロセセリの幼虫や蛹を観察していた、ハナミョウガの葉が白く枯れ始め、新しい若葉が伸びてきた。
ハナミョウガも葉を更新している。
居間の窓際で嫁さんが、
「あ!大きな鳥が飛んで来た! あれ、鶴なの?」
と叫ぶので、私も走り寄ってみれば、アオサギが今にもコナラのてっぺんに着地しようとしていた。
「鶴は長い首をまっすぐ伸ばしたままで飛ぶけれど、これはサギだよ。首を伸ばすこともあるけど、飛んでいる時は首を曲げているんだよ。この辺ではよく見かける、アオサギだね」
「カッワイイ!!」
「へえ〜、そうかねえ?」
二人で眺めているうちに、もう一羽がやって来た。カップルのようだ。
この後、グルグル上空を旋回しながら池の縁に生えているアカメガシワに移動し、そこに落ち着いたペアは、しばらくすると巣材を運び込み始めた。
どうやら営巣場所が決まったようだ。うちの窓からだとちょうど目線の高さになる。
「あそこに、落ち着くかなあ? だって、あそこのすぐ背後にあるスギではカラスが営巣しているんだよね」
「だから?」
「カラスに卵を狙われるんだよ。あまりにも近すぎるよ」」