2021年02月28日

ユスリカ

三股町

先日、公園の池の辺りで見つけた、セスジユスリカのメス。
腹部は抱卵しているためか心持ち太め。
ユスリカ-2260840.jpg

セスジユスリカは全国どこにでもいるユスリカで、人の暮らしとは密接な関係がある。
本種の大量発生が、気管支喘息などアレルギー性疾患の要因になっているといった医学上の問題がある一方で、
幼虫が観賞魚の餌(アカムシ)として市場に出回ったり、水質指標生物として利用されたり、さらには汚濁した河川の自然浄化の役割を担ったりと、有用な生物という認識もある。
(『日本動物大百科・9昆虫U 』:セスジユスリカの生活;小川賢一、1997 :平凡社)

ユスリカ類の姿はカ類に似ているけれど、吸血はしない。成虫の寿命も数日間と短い。
ユスリカ-2260842.jpg


オスの写真は、2014年6月にうちの林で撮影したカットが唯一あった↓
腹部はほっそり、大きなブラシ状のアンテナが目立つ。
セスジユスリカ♂-6600.jpg

花に来るとか、何らかの餌を捕らえるとかの行動も期待できないためか、セスジユスリカをはじめ、ユスリカ類の写真をほとんど撮っていないことにあらためて気づいた。
ユスリカ類の興味深い行動といえば、なんといっても「蚊柱」であろう。

これも以前の写真になるが、2016年2月の午後3時頃に撮影したカットがこちら。
ユスリカ蚊柱-1588.jpg

かなり規模が大きい蚊柱で、一見、ススキの小穂が舞っているようにも見える。
右に左にザワリザワリと揺れ続ける塊は、まるで一つの生命体のようにも感じる。
さらに望遠側で撮影したのが、こちら。シャッター速度は、1/1250秒。ユスリカのシルエットがわかる。
ユスリカ蚊柱-1640.jpg


季節が変わって9月末(2010年)に撮影したこちらの写真は、あえてシャッター速度を落として、1/15秒。
飛跡が流れて写っている。
ユスリカ蚊柱-8162.jpg




posted by やまかます at 15:53| アブ・ハエ