2020年07月19日

田んぼのコガタノゲンゴロウ幼虫

午前中は久しぶりの強い日射しに誘われて、近所の水田に出向いた。

青空の下、シオカラトンボを撮影しているうち、ふと足下を見下ろすと、
オタマジャクシがコガタノゲンゴロウ幼虫に吸血されていた。

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E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-20

最初、幼虫は泥を纏っており、姿が判然としなかったが、枯草を使ってその泥をそっと除去した。

それと言うのも、スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)が幼虫の上にしばらく被さっても、全く動じないのを見て、
これなら少々くすぐっても平気だろうと思えたからだ。それほどまで、食事に夢中ということだったのだろう。

1時間ほど炎天下で撮影しているうち汗だくとなり、疲れもしたので、自宅に戻って居間で休憩をとっているうち、

これまたふと窓の外を見やれば、全く目線の高さちょうどに、
アゲハの交尾カップルがぶら下がっていた。上がメス。

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E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-20

庭のキンカンに、アゲハの羽化したばかりのメスの蛹殻があり、どうやらそこで今朝にも羽化した個体ではないか、と思えた。オスの方は翅がくたびれているが、メスは新鮮そのもの。
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E-M1 MarkV M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO MC-20

普通種でありながら、アゲハの交尾を見るのは稀で、これまでに記憶があるのは今回を含めてわずか4回。

他の普通種でも、これまで全く交尾を観察できていない種は多い。個体数が多くても観察機会が無い、という事は警戒心が強いせいだろうか?

アゲハ交尾の観察例の、
1回目は、30年も前で、埼玉県所沢市の畑の中。それもアスパラガスの大きく成長した茎だったため、違和感がなくも無い。しかもフィルム(PKR)の現像発色もすこぶる調子悪くお蔵入り。

2回目は、14年前の2006年9月、群馬県「ぐんま昆虫の森」の園内にて。この時の写真は下記、拙著に載せている。

3回目は、2016年11月、東京都「足立区生物園」の大温室にて。
この時はぜんぶわかる!アゲハ』(ポプラ社 )の撮り下ろしのために園を訪れた。
残念ながらメスの翅の鱗粉がかなり擦れ落ちていた。どうせ使えないからと、証拠写真として1カットしか撮影していない。
posted by やまかます at 18:26| コウチュウ