2020年06月18日

ヒラタアトキリゴミムシの幼虫

クヌギの葉がまるでレースの如く真っ白になり、葉脈の網目文様が、これはこれでなんともお洒落だ。
このしわざのヌシはイラガ類の幼虫で、彼ら兄弟多数が暴食した結果である。

とは、先日書いたばかりだが、イラガ類幼虫を糧として成長するヒラタアトキリゴミムシ幼虫が姿を見せ始めた。

Z6171494.jpg
E-M1 MarkV LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 ASPH. / MEGA O.I.S.

満腹状態なのか、この幼虫は幼虫群から離れた場所で落ち着いている。

こちらは、吸血されてミイラになったイラガ類幼虫の隣にいた、ヒラタアトキリゴミムシ幼虫(写真画面上)。
こちらも満腹かな?
ムシャムシャかぶりつくのではなく、チューチューと体液を吸っているようだ。

ヒラタアトキリゴミムシZ6171505.jpg
E-M1 MarkV ZUIKO AUTO-MACRO 38mm FL300R

ヒラタアトキリゴミムシの幼虫、蛹、成虫の写真図版、生態詳細、そしてParena属5種の幼虫検索表が、

愛媛大学農学部昆虫学研究室、准教授 吉富博之 さんの報文、
『さやばねニューシリーズ SAYABANE N.S.』 No.36 (2109)にある。
さらに、
卵しょう、幼虫、成虫、そして蛹の写真が、
昆虫写真家鈴木知之さんの著書、
『虫の卵ハンドブック』(2012)文一総合出版、
『さなぎ』(2015)技術評論社、に掲載されている。

ヒラタアトキリゴミムシ幼虫の観察、撮影にはクヌギの葉をめくって、葉裏を見るのだけど、
複雑に展開している枝葉にはあちこちにイラガ類幼虫群が潜んでいる。

それはまるで地雷原を歩くようなもので、気をつけてはいたが昨日はうっかり、幼虫のとげに触れてしまった。
「アチチチ!」と思わず声を出して左手首を見れば、水膨れが三箇所にできていた。
若齢幼虫といえど、侮れない。

すぐさま部屋に戻って(仕事部屋のすぐ外なので)粘着テープを数回、患部に軽く押し当てたあと、
アンテベート軟膏0.05%(外用副腎皮質ホルモン剤)を塗り込んでおいたら、痛みも腫れもしばらくして解消した。

クヌギの隣のススキでは、ナキイナゴのオス。

ナキイナゴZ6171490.jpg
E-M1 MarkV LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 ASPH. / MEGA O.I.S.

鳴き出すまでじっと待っていたけど、オスの警戒心に根負け。
近くで他のオスが鳴いてくれれば、と期待したのだけど。
posted by やまかます at 20:20| コウチュウ