クヌギの葉に白くなった「しわざ」。
葉裏から舐めとるように食べられている。
「ハハア〜ン、幼虫軍団のしわざだな」
そっと葉をめくってみれば、密も密、鮨詰め状態のイモムシが、そこにもここにも数集団いた。
イラガ類の若齢幼虫だ。
「オヤ?白い泡の塊がある。これはきっと、アトキリゴミムシ類の卵に違いない!」
と、すぐ近くにヒラタアトキリゴミムシがいた。産卵した張本人だろう。
泡の塊の一つをそっと外してみれば、中には卵が並んでいた。
こちらは幼虫軍団が暴食した食痕の真ん中にあった。おそらく卵がふ化したあとなのだろう。
もちろん、ヒラタアトキリゴミムシの幼虫はイラガ類の幼虫を食べて育つ。
イラガ類の幼虫は自分たちが置かれた状況を知る由も無い。
ここのクヌギは6年前に幼木を植えたもので、今では昆虫たちの喰い食われるという様々なドラマの舞台となっている。
EOS-5D MarkV シグマ50mmマクロ
EOS-M 5 MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト