ハナミョウガの葉裏にあるクロセセリの蛹室。
これを見つけるには、いちいち葉をめくらなくても、葉表の盛り上がり方で判る、とは前にも書いた。
葉表がクジラの背中のような盛り上がり方をした、その「しわざ」を察知できればいいのである。
けれども、かと言って蛹が「しわざ」ポイントから100%見つかるというわけでもない。
その見つからない事例をあげてみよう。
(その1)
バッチリ!蛹室、であっても、すでに羽化済である場合。当たり前だが、蛹殻が残っているだけ。古い蛹室では仕方がない。
めくって、ちょっとがっかり。
(その2)
つい最近まで蛹があったであろうに、なんらかのアクシデントで蛹が消失している場合。
蛹を食べる捕食者がいるのだろうか?いるとしたら、何だろう?
(その3)
クモが産室として使った場合。写真ではすでに卵のうが無くなっているが、クモの仲間が産室として葉裏を利用するケースは多い。
クモの卵のうが見つかったら、私ならそれはそれで嬉しい。
(その4)
リンゴドクガ幼虫が営繭した場合。私は二回見ているが、リンゴドクガ以外の蛾類幼虫も利用することは十分考えられる。
クロセセリの越冬蛹は、新たに一個追加できたが、上記のようにお手付きの方が多く、すぐに簡単に見つかるものでもない。
ハナミョウガの多い林の中を巡るうち、かなりの距離を歩いていたりする。夏場ならまず入らないであろう薄暗い杉林まで踏み込むことになる。
自宅駐車場の地面を歩いていたツマグロヒョウモンの幼虫。しかもど真ん中を。
スミレを求めて徘徊していたのだろうが、危険極まりない。
玄関先に置いてあるスミレの鉢植えに移したら、すぐにも食事を始めた。