暖房を一切必要としない一日だった。朝は濃い霧。
気温は高めだが日射しはなく、時折、小雨が降り続けた。
しかしこのお湿りはありがたい。
朝一番、ライトラップを覗いてみれば、キバラモクメキリガが2頭、飛来していた。
アカウラカギバは少し離れた外壁に張り付いていた。
ステルス機のような姿は、羽化直後の新鮮そのもの。
今頃の時期でも羽化するのだろうか。ライトトラップのすぐそばに食樹のヒメユズリハがある。
クヌギに残っている緑葉は残り少なくなったが、その緑葉をめくると、
縞模様の派手なアブラムシがいた。
クヌギトゲマダラアブラムシ、だろうか。近似種もいるようだから正確ではない。
無人島にたどり着いた漂流者のようでもある。ここは最後のオアシスだろうか。
アラカシの葉表、日陰になった場所には、礼拝の如く並んだキモグリバエの一種。
何を祈っているのか。ともかく礼儀正しい。
今夜の庭は、タイワンクツワムシの合唱で賑わっている。