サクラの葉裏に、ナシグンバイの姿がポツポツと見られるようになった。ナシグンバイはカメムシの仲間。
成虫越冬なので流石に翅は掠れたりしている。
「やあ!お帰りなさい」
大学の昆虫学実習では昆虫標本の線画を描くこともあったが、ナシグンバイもその一つで、
B6のケント紙いっぱいに背面図を描いたのも懐かしい。
体長3.5ミリだから、実体顕微鏡を覗きながらの描画だった。
大きい方ではドウガネブイブイなど。
実習で描いた線画は全部処分して手元には一枚も残っていない。
昆虫学の講座には、昆虫学専攻でない学科同級生も多数いて、彼らにとって線画実習はかなり苦痛であったようだ。もちろん私にとっては実に楽しいひと時でした。
ヤブムラサキの葉裏には、ムナコブクモゾウムシがいた。
いつも独特なポーズをしているが、これも体長3ミリ程度。肉眼ではゴミにしか見えない。
アカメガシワで何度か見つけているが、どうやらアカメガシワの葉脈をかじって汁を吸っているようだ。
けれど今回は、ヤブムラサキにいた。単に移動途中だったのだろうか?
本種も、成虫越冬のようだ。
サクラと言えば、ムネアカアワフキ。数日前から交尾カップルも見るようになった。
左がメス。体の大きさ、そして背面の赤い紋様の違いで雌雄の区別がこれほどハッキリと分かる虫は、なんだか嬉しい。