2023年08月31日

バトンタッチ

三股町

車を停めるために入った空き地に、ナンバンギセルが咲いていた(8月28日、出水市にて)。
何気なく立ち寄ったススキ原でこの植物に出会うたびに、ここぞとばかり一息入れる。お目当ての虫が見つからないと焦っても仕方がないので、腰を落ち着けてちょうどいい休憩タイムとなる。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

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    OM-1 LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH FlashQ G20U

このところ、アブラゼミの鳴き声は少しおとなしくなり、入れ替わるようにツクツクボウシが賑やかに奏でている。
ハラビロ、オオカマキリとも成虫をよく見かけるようになり、そのカマキリたちの鎌足に掛かり、絶体絶命の悲鳴を上げるアブラゼミも増えてきた。


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ツクツクボウシ♀     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO   
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ツクツクボウシ♀     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO
posted by やまかます at 21:15| カメムシ

2023年08月30日

飛んだ、理由とは?

鹿児島県 出水市 8月28〜29日

2月3月に野鳥の撮影で訪れた出水市のツル越冬地に再び足を運んだのは、夏の様子を見ておきたかったからだ。
さすがにこの時期、この場所を訪れるバードウオッチャーも観光客も一人もおらず、農作業の長閑な光景が見られる。
もちろんツル観察センターも休館している。期間限定の施設というわけだ。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO (撮影:8月28日)

3月に何度も訪れた展望台で昼食をとりながら、広大な農地とその奥にある海を眺めていると、すぐ目の前の植え込み上空を白くて大きいシロチョウが力強く飛び過ぎて行った。翅端のオレンジ色が際立つ、ツマベニチョウのオスだ。
酷暑の下、ツマベニチョウの飛影は風景に馴染んでいるように見えた。出水市でもツマベニチョウが定着しているのだろうか?

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO (撮影:8月29日)

「アブラギリの谷」あるいは「オオキンカメムシの里」と私が勝手に名付けた谷筋で、アブラギリを眺めながら歩いていると、川の真ん中にアオサギが佇んでいた。
落ち着いている様子だったので、ガードレール越しに撮影を始めたところ、しばらくして急にソワソワし始めた。

「うん!?なんだろう?」

ともかくもこれは飛び立つな、とわかったところで撮影モードを変更して待機していたところ、やはりアオサギは飛び立った。しかもその方角はしゃがみ込んでいる私に向かっていた。
アオサギがフレームから外れたので、立ち上がってその姿を見上げていると、道路の奥からサラリーマン風の男性がゆっくりと歩いてくるのが見えた。なるほど、アオサギはこの男性を警戒したようだ。

目が合ったので軽く会釈をしたけれど、男性はニコリともせず無視してスタスタこちらへと歩き続ける。
山間を歩くには場違いな、事務所のデスクが似合う風体と血走ったような目つきに違和感を覚え、声がけすることもせず車に戻ろうとすると、

「この先の道は狭いのかな?大型バスでも通れる?」と、唐突に鹿児島弁で尋ねる。

なるほど、無愛想な慇懃無礼とも言える態度の理由がわかった。ハンカチで汗を拭き拭き前方の道を覗くようにして歩くこのネクタイをした男性は、大型バスを先導しながら、行く道の様子を探っていたのだ。つまりとんでもない苦難に陥っていたのである。

「この谷の反対側の入り口までクネクネ道もあり、ところどころ普通車がやっと通れる箇所もありますよ。とくに入り口はまるで瓶の口で、トレーラーは通行禁止と表示がありました。しかし、よくここまで来れましたね」と、私。

「県道に入るつもりが道を間違えてしまったんだけど、入り口には大型通行禁止の表示も何もなかったんだわ〜」

かといって、もうここまで来たからにはバックで戻ることもできない。たしかにそうだ。
私が車を停めていた場所はちょうど離合できるほど道幅が広がっていたのが幸いした。まあとにかく進んでみますわ、と言い残して一旦引き返した男性に誘導されて、カーブの奥から、のっそりと切り返しを繰り返しながら大型バスが現れた。その速度は人が歩くよりか遅い。バックと前進を小刻みに繰り返している様子は、巨大なゾウが密林に迷い込んだような光景だった。
私はガードレールに座って大型バスが通り過ぎるのを眺めていた。大型バスが進むその先は、広い道幅に出るまで10数キロはクネクネ道がまだ続く。こんな状況下で乗客はどういう気持ちなんだろう?と高い窓を見上げてみれば、乗客は一人も乗っていない様子で、フロントガラスに「乗務員研修」と貼り紙があった。運転手はかなり若い丸顔の兄ちゃんで、なぜか和かだった。歩いて先導する上司への日頃の恨みでも晴らしているのだろうか、と勝手な想像をしてみる。

大型バスの後ろ姿を見送ってから先に進むうちに、3台の乗用車と時間をおいてすれ違った。ここの道は通行する車は少ないもののスイスイ走れるから抜け道になっているのかもしれない。がしかし、進んだ先で対向車たちは大型バスに塞がれた地点で次々と足止めをくらうはず。
うしろからやってきた車の運転手に対して、さきほどの男性がしきりと謝る姿が目に浮かぶ。自分は逆向き進行で幸いだったと安堵した。

しかし、なんでもっと早めに引き返す判断ができなかったのだろうか?
つい先日も同じ鹿児島県で、バスが道を間違えて細道に入り込み横転する重大事故の報道があったばかりだが。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

路上に落ちていたシナアブラギリの果実から、種子をいくつか拾い集めて持ち帰った。さて、うまく発芽してくれるだろうか。アブラギリも植えてみようかと思う。
posted by やまかます at 21:00| とり

2023年08月29日

アブラギリの谷

鹿児島県 出水市〜伊佐市

昨日見て回ったシナアブラギリ(オオアブラギリ)では、オオキンカメムシのメス成虫が3頭しか見つからなかった。
そこで今朝は、別の場所でシナアブラギリを探すことにして、昨日の場所から南に位置する谷間に入ってみた。
見落としている繁殖木があるのではないか?そこを突き止めておきたかった。シナアブラギリの本数の多さからして、繁殖木(幼虫が生育している木)が一本も見つからないのがどうも腑に落ちないからだ。場所を換えて探してみる必要がある。

県道から外れて川沿いの道を進んでいくと、すぐにも現れたのは意外にも、アブラギリだった。
昨日、道沿いに生えていたシナアブラギリの一番近いものでは2キロほどしか距離は離れていない。

シナアブラギリ(下写真左)は、葉、果実ともに大きく、また果実は下に垂れ下がる。
いっぽう、アブラギリ(下写真右)の果実は上向きにつき、果実の形状も一目で違いがわかる。

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 シナアブラギリ                      アブラギリ

最初に見つけたアブラギリには、成虫が多数、果実にたかっていた。その成虫たちは羽化して日の浅い今夏産まれのようであった。
谷筋の道を進んでいくと次々とアブラギリが現れ、いやその数たるや20数キロ以上に渡って延々と続いていた。本数にしたら一体どのくらいになるのか、気が遠くなるほどの数字が頭の中にちらつく。
所々では明らかに林を成していて、そこから川沿いに広がっていったのだろう。
いっぽう、シナアブラギリは不思議なことにまったく生えていない。生えていないというか、もともと植えていないのだろう。アブラギリとは敢えて植える場所を違える必要があったのだろうか?

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

川の対岸に並んでいるアブラギリ(上写真)。是非とも花の時期にまたこの谷筋を訪れたいものだ。
谷間は白い花で埋め尽くされるのではないか、そんな光景を想像してみてみるが、私の想像などは及びもしないに違いない。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

林道からすぐ入れるアブラギリ林もあった。そこでも繁殖の確たる証拠となる幼虫の脱皮殻がすぐ足元に転がっていた。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

幼虫のステージはほとんどが4齢と5齢で、5齢のなかにはもうじき羽化しそうなほどパンパンに肥えたものもいる。新成虫の姿もある。やはり、幼虫期の終盤に入っているのだろう、実際、どこのアブラギリでも夥しい数の成虫が果実や葉裏などにいくらでも見つかり、繁殖木がこれほど多い場所は初めて見た。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO GODOX TT350

アブラギリ果実で吸汁する、5齢(終齢)幼虫。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO GODOX TT350

新成虫は探すまでもなく、次々と視野に入ってくる。探して探してようやく3頭、というシナアブラギリとはまるで様相が違う。この違いはなにか。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

ある一本のアブラギリでは、1齢幼虫群(写真では近くに卵殻も見える)が3群見つかった。これは意外だったが、だいぶ産卵が遅かったようだ。ちなみに、オオキンカメムシの卵期間は4日前後で、幼虫全生育期間は40日前後とされている。この写真の1齢幼虫たちが成虫になるのは、10月に入ってからになるだろう。

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上がオス、下がメス  OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO FlashQ G20U   

まさにアブラギリの谷と言える場所に、今日は偶然にも行き着いたのだけど、そこは「オオキンカメムシの里」とも呼べるほどの賑わいに溢れていた。

まだ結論づけるのは早いが、オオキンカメムシの嗜好性としてシナアブラギリよりかアブラギリを選んでいるようにも感じ取れた。昨日、シナアブラギリにわずか3頭いたメスは、アブラギリで育ってそこから分散していくなかで、流れて着いたのではないか?その可能性も考えられる。

昨日の記事にも付記として補足したが、シナアブラギリに来ていたメスのうち1頭は去年産まれの個体であった。
おそらくはすでに産卵を終えたものと見え、ほどなく死んでしまった。アブラギリで多数見られた成虫のなかにも当然、昨夏産まれの古い個体も混じっているはずだ。孵化直後の1齢集団がまだ見られることもそれを裏付けている。卵塊やこれからまだ産卵するであろうメスもごく僅かながら残っている可能性もあるだろう。


シナアブラギリのすぐ近く、数キロしか離れていない場所に圧倒的な量のアブラギリが生えている。この状況では、シナアブラギリを繁殖木として選ばないかどうかを考える上では整理がつきにくい。もしも、シナアブラギリがある程度の量生えていて、しかもそこがアブラギリの産地からかなりの距離があり孤立していたならどうだろう?

シナアブラギリがオオキンカメムシのホストになるのかどうか?
この疑問を解くためには、シナアブラギリが孤立してまとまって生えているフィールドを探し当てる必要を感じる。

昨日の午後は、出水市のツル越冬地も訪れた。オオキンカメムシ以外の観察などについてはまた明日。




posted by やまかます at 21:41| カメムシ

2023年08月28日

シナアブラギリ(オオアブラギリ)

鹿児島県 伊佐市〜出水市

高速の栗野ICを降りてから出水市に入るルートはいくつかあって、今朝はこれまでとは違うルートを選んでみた。
その判断は正しかったようで、ルートの途中でシナアブラギリが多数植っている谷間を見つけることができた。

カラスザンショウの白い花が濃高フ林を背景によく目立つ。

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カラスザンショウ     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

カラスザンショウを過ぎて間も無く、シナアブラギリ(オオアブラギリ)が植っている場所に辿り着いた。
道路に沿った谷間に植っていて、樹冠を上から眺めたり、根本まで寄れるものまでその数はかなり多い。

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シナアブラギリ     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

果実は小さな玉葱ほどの大きさがあり、遠目からは青柿に見えるほどたわわに実っている木もあった。
これならオオキンカメムシがどれかの木で繁殖しているかもしれない、丁寧に一本すづ見て回った。

宮崎県のアブラギリでは、例年この時期(8月末〜9月初め)だと終齢〜成虫が見られる。つまり羽化ピーク最盛期と言えるのだが、ここのシナアブラギリではメス成虫が3頭見つかっただけだった。いづれも果実で吸汁していた。

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       OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO GODOX TT350

今夏、羽化した新成虫だろうか?2頭捕獲してみたが、後ろ翅先端にわずかな破れがある。
見つかった成虫の数が少な過ぎることも気に掛かる。
シナアブラギリでは終齢まで育ったという記録もあるようだが、幼虫が羽化まで成長できるのか、確実な観察例を私は知らない。過去の文献では「シナアブラギリでは幼虫は育たない」と断言しているものもあるのだが、本当にそうなのか知りたいと思っている。

付記:捕獲した2メスのうち1メスはほどなく死んでしまった。体紋様の汚れ方や右触角の欠損、うしろ翅の破れ具合、などから、このメスは作年の夏産まれと思われる。つまり産卵を終えて寿命が尽きたものだろう。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

シナアブラギリ林の天井。
中国原産のシナアブラギリは油を採るために栽培されてきたものだが、やがて放置され野生化したようだ。

シナアブラギリは道路沿いに帯状に生えているので、車を停めるスペースを見つけてはオオキンカメムシ探しをしていたが、そのうち左足首に違和感を覚えた。
ススキの葉で切ったかのような痛みだったので、ズボンの裾をめくってみると、真っ黒になったヤマビルが食らいついていた。飽血してまん丸だ。
すぐに取り除いたが出血しておりズボンの裾が赤く染まっていたので、消毒してからカットバンを貼って止血しておいた。
ヤマビルが多い地域のようで、足元の備えに無頓着だったことを反省。マダニも当然多いことだろう。
posted by やまかます at 19:29| カメムシ

2023年08月27日

じっとしているとき

三股町

午前8時過ぎ、虹が出ていた。
これまでにも虹の写真は何度も載せているが、今朝のはかなり低い位置だ。
このあとさらに低くく出たけれど、背景の草色に被って写真でははっきりと見えなかった。

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       E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

庭で咲き始めているニラの花を見ていたら、すぐそばにタマムシのメスが佇んでいた。
タマムシは慣れてくると、大きさ、体型でほぼ雌雄の区別ができる。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro FlashQ G20U

タマムシのいる場所から頭上を見上げれば、黒々としたエノキの梢がすぐそこに広がっている。
まさにその天井の下にタマムシのメスはいたのであり、そこにじっと動かない理由はある程度想像がつきそうだ。
顔をよせてよくよく見れば、虹を写しているような鞘翅の一部に亀裂があることに気づいた。
どうやら、背後から鳥の嘴で強烈に啄まれたのではないだろうか。
その挟む圧力に耐えかねてか、産卵管が長く飛び出たままになっている。これはかなりの重症のように見える。
かろうじて天敵の手からは逃れたものの、動くに動けぬのかもしれない。

アブラゼミの鳴き声が近かったので、仕事部屋の勝手口から体を乗り出して音の出所を探していたら、顔のすぐ横にシュレーゲルアオガエルがいた。目が合ったというのが適当かどうかわからないが、こちらとしては合ったと思いたい。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro FlashQ G20U  

カエルが乗っかっているのはライトの電源コード。昨夜はここでライトに集まる虫たちを平らげていたに違いない。

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      E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

じっと蹲っているときはまるでダルマのような姿だが、ひとたびジャンプして空中に舞い上がれば、いかにもマッチョな姿。
posted by やまかます at 20:44| コウチュウ

2023年08月26日

ちいさなカメムシ

三股町

朝から青空が広がって陽射しは厳しかったが、雲が次々と流れてきて薄曇りにもなったり、空模様はめまぐるしく変わった。午後6時過ぎ、空はウコン色に染まり激しい夕立があって、雨はじきに止み急に涼しくなった。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

夕立になる直前、まだ青空がのぞく炎天下でオオメナガカメムシを見つけた。
ヒメジョオンの花でじっと動かない。
オオメナガカメムシのシルエットは、ハエかアブ類にも似ている。その姿通り花の蜜や汁を吸ったりするが、ときに小さな昆虫なども吸血する。ハナアブ類の蛹に口針を突き刺している姿を見たこともある。つまりこのカメムシは体長わずか5ミリの小さなハンターでもある。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

夕日の逆光のなかで、フード無しでの撮影だが、今年発売されたばかりの90ミリマクロレンズはフレアもかなり抑えられている。倍率が上がるほどフードが邪魔になることもあるが、フードを安心して外せる。もっともレンズ保護にもなるのでフードは常時つけている。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

オオメナガカメムシの撮影を終えて部屋に戻る途中で、ササキリのオスに出会った。
羽化してまだ日が浅いように見える。日中、シリシリシリシリ〜〜〜〜と特徴のある鳴き声を聴かせてくれる。
posted by やまかます at 20:20| カメムシ

2023年08月25日

めがね

三股町

庭でクヌギの枯れ枝を片付けていると、足下近くにシオカラトンボのメスがいた。
同じ場所に落ちついている様子だったので、遠く離れた部屋までカメラを取りに行って戻っても、まだそこにいた。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

トンボの目線に合わせてそっとしゃがんでみた。
シオカラトンボのメスをこうして、じっくり眺めることはあまりなかったように思う。
いやあることはあるが、それは室内のスタジオ撮影だった。
人工照明下と屋外の空の下とでは、まったく別の生きものにすら見える。

静かなさざなみ越しに覗く湖底のような複眼をしばらく見つめていると、ピクン!と上空を素早く見上げてはじっと前方を見据える。こことばかりシャッターを切ると、またピクン!と今度は少し角度を変えた上空を睨む。そんな繰り返しを続けるので、動かないことが条件の深度合成撮影は大半が失敗。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO GODOX TT350

複眼から翅に目を移すと、ヌカカの一種が翅脈から吸血しているようだった。
左右の翅にそれぞれ1頭がいて、見事なまでに対称的な位置となっていた。
もっと寄り込んで撮影しようとしたところで、シオカラトンボのメスは飛び去ってしまった。
おとなしいことをいいことに、近寄り過ぎたようだ。
posted by やまかます at 21:15| トンボ

2023年08月24日

キササゲにつく

三股町

家の前に植っているキササゲの葉に、スズメガ類の幼虫がいた。
すぐ下のクモの巣に大きな真っ黒の糞もあったから、キササゲの葉を食べていることは間違いないだろう。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO  GODOX TT350

お尻に生えた尻尾のような尾角の形から、この幼虫はクロメンガタスズメだろう。ステージは亜終齢だろうか。
クロメンガタスズメの食性は広く、調べてみるとノウゼンカズラ科も入っており、キササゲがノウゼンカズラ科であるから納得がいく。身近によく栽培されていて、うちの玄関にも植っているノウゼンカズラも食べるのだろうか。

同じキササゲにいたクサギカメムシの幼虫は4齢。
この写真は1週間前に撮影したものだから、順調に成長していれば今頃は5齢か、もしくはすでに成虫となっているかもしれない。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U     
posted by やまかます at 21:40|

2023年08月23日

青い筋模様

三股町

先日、20日(日)の午前中のこと。

農道に倒れ込んだアラカシを確認しての帰り、休耕田(ほぼ耕作放棄)のはるか上空をギンヤンマのオスが飛んでいた。
その姿を目で追うと、薄暗い池へと入っていくのが見えた。
いつもならクロスジギンヤンマがパトロールしている池で、ギンヤンマの登場を見たのは初めてだ。
記録として点粒の証拠写真だけでもと、90ミリマクロで流し撮りをしてみた。
池は日陰で暗いうえ、ヤンマの飛翔速度は速い。右に左にと連写したあとで PCモニター上の画像チェックをしてみると、
撮影中には気付かなかった、別のヤンマも写り込んでいた。時刻は午前10時過ぎ。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

黄色矢印の先がギンヤンマで、赤色矢印先がなんと!マルタンヤンマのオスだった。
しかも、木漏れ日を受けて明るく写っているのがマルタン。ギンヤンマに気をとられていたとはいえ、これに気付かなかったとは情けない気もする。

赤矢印のマルタンを切り出して拡大してみたのがこちら↓
ボヤけてはいるが、たしかにマルタンヤンマの勇姿だ。
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とはいえ、こんな時間帯にマルタンヤンマがスクランブル飛翔するのだろうか?と疑問にも思え、
尾園暁さんに写真を鑑定してもらったところ、マルタンヤンマで間違いないことや、本種の生態についてもご教示いただいた。ここに改めて感謝申し上げます。

そう言えば、9年前の2014年7月16日夕方、うちの駐車場で瀕死のマルタンヤンマ♂を拾っている。

まだ息はあったが翅をほとんどはばたくことができず、しばらくして絶命した。死因は不明だが体はほぼ無傷であったのが印象的だった。

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                     撮影:2014年7月16日
posted by やまかます at 21:04| トンボ

2023年08月22日

トンボにあらず

三股町

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

オニヤンマのオスがなわばり飛翔しているのはうちの林のすぐ下の農道沿い。
今朝はときおり2頭が鉢合わせしては、追いつ追われつを繰り広げていた。

この農道は池からの流水で年中路面が濡れていて、黒いアゲハ類がよく吸水に来ている。今朝はモンキアゲハが2頭仲良く並んでいた。
一頭が飛び立つと必ずもう一頭も釣られて一緒に場所変えをする。互いの姿をしっかり見ているのだろう。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

農道沿いの草むらに、ツノトンボが佇んでいた。モンキアゲハに気を取られて最初は見落としていたのだが、このあとうっかり姿を見失ってしまった。卵をたくさん抱えたメスのようだ。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

午後5時、昨日に引き続き、草刈り作業に取り掛かった。

池の外周を主に刈るつもりだったが、観察路の一部がササ薮で覆われていたのでそこを刈り広げながら進んだ。
ガッツン!!ときおり、ササの細く長い茎が束になって丸刃に絡み回転が遮られる。そのたびにエンジンを停止しては絡みついた茎や蔓などを取り除く。なかなか手間が掛かる。こんなとき、モーター駆動なら逆回転させれば簡単なのかもしれない。
それでも新調した丸刃はよく切れるので、順調に刈り進めていたところ、右足の太ももに激しい痛みが走った。

熱い!!焼け火鉢で突かれたような痛みだ。トゲでも刺さったか?と思い作業を続けようとしたら、今度は左手の親指と手の甲の2箇所に激痛が来た。次の瞬間、目の前に数頭のアシナガバチが乱舞する姿が見えた。
これはマズイ!!ひとまず急いで逃げた。
笹薮の中にキボシアシナガバチの巣があったようだ。普段、観察の目が届いていない場所だったから、もっと慎重に作業するべきだった。大きく唸るエンジン音と丸刃の回転音で注意力が削がれることもあり、勢いづいて冷静さを失う。
やはりモーター駆動は静かでいい。エンジン草刈機がぶっ壊れてしまわない限りはなどと、買い替えを躊躇している場合ではないかもしれない。

池まで降りて草刈り作業を続行しようかと思ったが、刺された箇所の手当てが先決と思い直し、一旦家に戻った。
刺された患部を急いでポイゾンリムーバで吸い出しを行い、冷水で洗ってからアンテベート軟膏を塗った。
親指の刺されたところはリムーバーで吸い出しできないので指で強く摘んで押し出すようにした。
時間が経るにつれ患部が大きく腫れてきて、痒みもある。とりあえず冷えピタで冷やす。

一度に三箇所刺されたこともあって、結局、本日の草刈り作業は中断した。
明日以降しばらくは雨模様のようだから、当分の間は草刈り作業に取りかかれないだろうと思う。

posted by やまかます at 21:14| アミメカゲロウ

2023年08月21日

大きな獲物

三股町

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

先々週の台風6号の強風で、アラカシが根本から折れて倒れていた。下の谷津田の農道を塞いでしまっている。アラカシはけっこうな巨木で根本から何本も幹を伸ばしていて、以前にも別の幹が折れて道を塞いだことがある。
アラカシの生えている林はもう長い間、手入れもされず放置されている。林の持ち主は判然とせず、結局、農道を日頃使う近所の誰かが片付けることになる。
わたしもここの農道は歩くので、片付け作業を厭わない。ただこういう場合に近隣の方々が声を掛け合って、数人で協力して作業できればいいのだが、私の知っている限りでは、ここに隣接する(写真画面右)畑の地主さんはすでに亡くなっており、広大な畑は数年前から放置されたまま。いったいどこの誰に声がけしていいかもわからない。時間がとれたら私が片づけようかと思っているが、自分の林の草刈り作業や整備作業にも追われている。

これは大変な作業になるか、とため息をつきながら自分の林に戻る途中、農道の濡れた路面でオオシオカラトンボが産卵を始めた。

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 OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO GODOX TT350 (撮影は昨日)

メス(写真画面右)がチョンチョンと打水産卵を行う間、オス(左)はすぐ近くで見守っている。
このあと、シオカラトンボの連結カップルもやって来たのだが、オオシオカラトンボのオスに追われて、遠くへ飛び去ってしまった。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

庭の刈草を片付けていると、シオカラトンボのメスとオスがそれぞれいて、そのうちにオスが上空へと舞い上がったかと思えば、屋根の上空でウスバキトンボをガッシリと捕らえた。
捕らえたのはいいけど、どこで食事しようかと迷っている様子だった。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO  

降りておいでよ、との願いが届いたのか、やがて高度を下げて目の前のイロハカエデの枝に落ち着いた。
落ち着くやいなや、いきなりウスバキトンボの複眼を齧り始めた。ウスバキトンボが無抵抗でいるのが不思議に思えるが、シオカラトンボの押さえ込む脚力はかなりある、ということだろうか?

〜お知らせ〜

今月末に発行予定の新著は、

『うまれたよ!ミノムシ』(岩崎書店)  です。

ヤドリバエの寄生で激減してしまったオオミノガですが、その成長を写真で綴りました。
posted by やまかます at 21:44| トンボ

2023年08月20日

闇のなかの演奏家

三股町

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO FlashQ G20U

昨夜の午後9時過ぎ。部屋の中までクツワムシの鳴き声が賑やかに聞こえてくる。ちょうど今頃がピークだろうかと思わせるほどの大音量だ。
庭のすぐそこでも鳴いているので誘われるように外に出てみた。
しかし近い鳴き声は茂みに阻まれてクツワムシの姿がどうやっても見えないし、見えたところで撮影は無理。
そこで、敷地から出て道路向こうの雑木林まで足を運んでみた。
やたらと数は多いけれど姿は見えず。ウロウロしているうちにやっと、至近距離まで寄れるオスが見つかった。
しかも、鮮やかな緑色型。
クマイチゴの葉舞台にズンと落ち着いて、カメラやストロボがすぐ間近に迫ってもまったく動じない。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO FlashQ G20U

クツワムシやタイワンクツワムシの夜間撮影はずいぶんと行なってきたけれど、懸命に鳴いているオスのところにメスが寄ってくるとか、ましてや交尾とか、配偶行動に関わる生態を一切観察できていない。オスが鳴いている写真はもういいので、メスとの出会いに一度は立ち会ってみたいものだ。

夜の生きものを撮影するとき、表現意図によってストロボの使い方(照明)にはいろいろある。
宵闇の雰囲気を損なわずにを第一条件とするとき、カメラから離した位置からストロボ1灯を使うことが多い。
このとき、光が画面全体に回るのを抑え、虫の姿のみが浮き上がるよう、スポット光としている。
ストロボの発光部に小型ハニカムをつけてスポット光にできるので手軽だが、スポット光だからちょっとした向き加減で光の当たり方がかなり違ってくる。事前にモデリング発光で確認することも可能だが、今使っているFlashQ G20Uにはその機能がないので、実写しながら照射角度を詰めていくしかない。
フォーカスを合わせるための照明は、カメラリグにあるシューにLEDライトを装着できるように工作してある。
posted by やまかます at 20:29| バッタ

2023年08月19日

紙一重

三股町

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     OM-1 LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH GODOX TT350

コガネグモの姿がめっきり減って、今はナガコガネグモの成体を見ることが多くなった。
上写真は庭のコナラにて。大きさからすると亜成体か?

近所の交差点では、コガネグモとナガコガネグモが並んで網を張っているのが車の窓から見える。電柱とワイアとガードレールを足場にしており、両者の網の向きはちょうど直角になっている。
産卵をすでに終えたか、コガネグモの腹部はヨレヨレだ。ナガコガネグモの張りのある鮮やかないでたちが、まるで「選手交代!」と言わんばかりに、力強く見える。

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     OM-1 LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH FlashQ G20U

イヌビワの葉は休憩場所としてうってつけなんだろう。シュレーゲルアオガエルを昼間に探すなら、イヌビワの葉蔭が一番手っ取り早いかもしれない。とくにうちの林では。

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     OM-1 LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH FlashQ G20U

ハラビロカマキリの羽化が盛んになっていて、幼虫より成虫の姿のほうが増えてきた。

と、思えば羽化を終えて幾日も経ないうちに、もう屍を晒しているハラビロカマキリもいた。

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    OM-1 LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH FlashQ G20U
posted by やまかます at 21:15| カマキリ

2023年08月18日

さわって、たしかめる

三股町

昨夜から今朝まで雷雨が続いた。今月に入ってから、もう雨は勘弁、と言いたいほど雨が多い。

小雨がぱらつくなか、クロアゲハのメスがゆっくりと舞っていた。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

エノキ、クワ、コナラ、クヌギ、、、次々と木々の梢に軽く触れては場所を変えていく。産卵木を探していることはあきらか。いづれユズに辿り着くだろうと、カメラを手にして先回りしてみた。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

少しづつ場所を移動しながら、ユズに産卵を始めた。一旦離れてもまた戻ってくる。できるだけ産卵場所を分散させたい母心を感じるけれど、いっかなうちの庭にユズは2株しか植っていない。
さて、成長した幼虫を拝むことができるだろうか。

ひっそりと佇む、ギンツバメの姿もあった。春第1化に続く2世代目の登場だ。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

午後4時過ぎ、居間の窓から目線の高さを行ったり来たりする、オニヤンマを嫁さんと眺める。

「ここは、オニヤンマ回廊だね」

規則正しく家の端から端までを往復していたのが、急に家庭菜園の上空でクルクル旋回を始めた。
よく見ると獲物を抱えている。

「落ち着かない食事だね」

カメラを抱えて庭に出たところで、オニヤンマの姿は消えていた。




posted by やまかます at 21:29| チョウ

2023年08月17日

季節外れ?

三股町

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

ハクサンボクの開花に気付いたのは昨日のこと。草刈り作業の最中だった。
3年前の春、30センチほどの実生を庭の片隅に植えたものだが、今は私の背丈を超える高さまで成長している。
それにしてもハクサンボクの開花時期は4〜5月だから、何でだろう?と気になった。
スイカズラ科のハクサンボクは、同科のガマズミと同じように秋には赤い果実をつける。
こんな時期に開花して、果たして果実が正常に実るものだろうか?などと疑問が増える。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

ポンポン百日草の花に陣取っていた、アズチグモのメス。
あの小さな小さなオスはどこにいるのだろう。オスの寿命は短いのだろうか。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

ホウセンカの花で吸蜜していたクロセセリを見失い、その姿を探しあるいているうちに、クロマダラソテツシジミのメスに出会った。腰を下屈めたちょうどそのとき、目の前でゆっくり翅を広げてくれた。

午前中、少しは晴れ間もあったけど気温はそれほど上がらず、午後からはにわか雨もあった。雨が降り出すと涼しい風が室内に吹き込んできた。とにかくも、エアコン要らずで済むのは助かる。

posted by やまかます at 20:33| 樹木

2023年08月16日

屋台のお客さん

三股町

庭のナツフジの花には、オオハキリバチとバラハキリバチが来ている。
とくにオオハキリバチは体も大きく、2、3頭が鉢合わせすることもあって賑やかになる。
竹筒アパートに営巣する常連客でもある。

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オオハキリバチ    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

外壁の塗装工事の間、仕事部屋外壁に設置してあったライトを取り外す必要があり、ガッチリ壁に固定していた金具やパイプを分解した。入居してから15年目にして、ようやくの塗装工事だけど、シリコン塗装だとこの先10年ほどは保つようだ。
せっかく綺麗になった外壁に金具類を打ち込むのも躊躇われたので、新たにライトトラップ台を拵えてみた。
素材は矢崎のイレクターパイプ。
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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

白布は汚れたら交換できるよう、また強風時には速やかに取り払うことができるようにしてある。
これなら昆虫の排泄物で家壁が汚れるのをかなり防げるだろうと期待している。
ちなみに、夜間採集で使うライトトラップを虫屋の間では『屋台』と呼んでいる。
で、この新しいライトトラップ台を設置した昨夜のこと、初めてやって来たお客さんの中で最大種は、カブトムシのメスだった。今夏、カブトムシ♀の飛来は例年より多い。
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posted by やまかます at 20:22| ハチ・アリ

2023年08月14日

片付け作業開始

三股町

ショウリョウバッタ♂
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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO GODOX TT350

アゲハ♂
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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO GODOX TT350

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
 
物置小屋に向かった私の姿に驚いて、一旦は舞い上がったアゲハの交尾カップル。
しばらく迷い飛びしたあと、ランタナの花に落ち着いた。
写真画面の上がメスで、飛ぶ時はメスがはばたきオスはじっとぶら下がっているだけだった。
人の気配にはかなり敏感。

台風6号の影響で林の木々は枝折れが多く、垂れ下がったまま枯れたり、地面に落ちたり、他の枝に引っ掛かったりしている。観察路や庭の小道も草丈がかなり伸びてしまった。

今日は手始めに駐車場の掃除から。炎天下ということもあり、散らかった落ち枝や木の葉を掃き集めるだけでも午前中いっぱい掛かってしまった。こんなときだけは、うちの駐車場の広さが恨めしくなる。
夕方から予定していた草刈りは明日以降とし、車の洗車をしておいた。
水を使うから幾分は楽なようでも、やはり酷暑の下で体力を使うことには変わりなく、けっこうくたびれてしまった。

夕方、宅配便営業所留めにしてあった、ワイアレスリモコンRM-WR1を受け取りに行った。
RM-WR1は、Bluetooth 無線接続でカメラのシャッターを切ることができる他、付属ケーブルを使うと有線リモコンとしても使える。

posted by やまかます at 20:45| チョウ

2023年08月13日

海辺の町

愛媛県 明浜町 俵津

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俵津     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

今朝はお盆帰省の賑わいのなか、八幡浜のフェリーのりば目指して出発。
帰る間際に海辺の町を少しあるいてみた。

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アカテガニ     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

大きなアカテガニは人家の裏でのっそり歩いて餌を拾っていた。

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イソヒヨドリ     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

早朝には賑やかなさえずりが聞こえていたが、日が高くなるにつれだいぶ静かになった。散発的に聞こえてくるさえずりの場所へと駆け寄ってみた。今日は採餌行動は観察できなかったが、ペリットを吐き出すところがしっかり見えた。

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ルリシジミ♂      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

嫁さんの実家の玄関先の地面で、ルリシジミが吸水していた。よほど気に入ったのか、一旦舞い上がってはすぐに戻ってきていた。

八幡浜港の市場を覗いてみたけど、日曜日とあって魚は少なく、狙いのイカは高くて手が出なかった(1尾4,000円以上)。
大きな鯛のアラを買い(300円)、昼食のパンも買ってからフェリーに乗船。トラックは少なく、乗用車がびっしり積み込まれていた。臼杵港まで乗船時間は2時間10分。前半は読書、あとは疲れて睡眠。船内は混んでいたが、2等室では足を伸ばして横になれた。お盆とあって家族連れが多かった。

今回の帰省は面河山岳博物館での講演の仕事もあったけど、松山の実家の処分についても相談があった。
いづれは何とかしないといけないが、売却するまでは最低、庭の草刈りなども必要。
築50年、水道も電気も止めているので寝泊まりもできない。家は人が住んでいないと朽ちていくものだ。



posted by やまかます at 20:31| チョウ

2023年08月12日

柿の木と玉虫

愛媛県 松山市

松山の実家に立ち寄って、草ぼうぼうになった庭の手入れをしておいた。
猛暑の下、カキの当年枝を伐採しているとそこへいつの間にか、タマムシが来ていた。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO GODOX TT350

幹表面を上へ下へとウロウロしながら、産卵場所を探している様子。
そのうち場所が定まると、産卵管を伸ばして動かなくなった。

カキはまだ枯れてはいないが、部分的には弱ったり枯れかけているようだ。
毎年、秋になるとたくさんの実をつけていたが、実家はすでに無人となって5年近く経ている。
落果が外の道路にまで転げ散るので、昨年の秋に大きな枝をバッサリ切り詰めていた。
長年親しんだカキの木ではあるが、もうお別れとした。


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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO GODOX TT350
posted by やまかます at 21:34| コウチュウ

2023年08月11日

クモが好き

明浜町 俵津

早朝、ヒグラシの大合唱で目覚めた。海辺の小さな集落の背後にはミカン山がすぐそこまで迫っている。
イソヒヨドリの囀りも賑やかだった。屋根から屋根へと飛び移る気配がすぐ近くから伝わってくる。

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   OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

屋根から地面に舞い降りてきた。私に警戒しつつも、地面を歩いていたアシダカグモを狙っていた。
このあと、クモを咥えとるとすかさず屋根へと飛び去った。


久万高原町 

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     OM-1   M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

明浜町から車で2時間20分。クネクネ山道を抜けて国道33号線に出た頃から雨が降り出した。
面河渓の入り口、面河山岳博物館の下を流れる面河川は、濁流で溢れんばかり(上写真の左)。
午後4時過ぎ頃には雨脚が弱まり、濁流がようやく澄んで水量も幾分か落ち着いたようだ(上写真右)。
気温は21℃と低い。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

博物館の灯りに居残っていた、オオミズアオのオス。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U 

昨日はオスだったが、こちらではメスがいた、ウコンエダシャク。

「行列のできる昆虫相談室」の相談員を12時半〜、博物館2Fロビーで。
親子連れの方たちから昆虫の質問を受けて解説。その後、2時半〜30分間、ミニ講演『昆虫写真をたのしむ』。

午後6時半、松山市街地のホテルにチェックイン。
ホテルがある場所、三番町5丁目は、小学生の頃、よく遊んだ家庭裁判所のすぐ裏。当時は裁判所のテニスコートがあって、そこに入り込んで野球したり、サクラに登って陣地ごっこしたり、凧上げたり、ブーメラン、投げたりした。街中にあって貴重な遊び場になっていたのだ。もちろん職員の人に見つかると叱れては逃げていた。
今日、ホテルの窓から見下ろしてみると、裁判所の空き地は建造物でびっしりと埋まって、昔の面影は全く残っていなかった。
夜は市駅近くの居酒屋で、昆虫学OBの方達と会食。昔の先輩たちや先生方の話題で楽しいひと時を過ごせた。
昆虫学研究室からいろんな人物を輩出したのだが、その裏話や逸話で久しぶりによく笑ったような気がする。

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 ホテルの窓から見えていた、松山城 OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO
posted by やまかます at 22:56| とり

2023年08月10日

天満神社の虫

愛媛県 西予市 明浜町 俵津

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

午後5時、曇り。台風一過、涼しい風の中、天満神社に散歩観察。
短パン姿ゆえ藪蚊の猛攻に遭うも、気にせず歩いた。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

神殿の外周を歩くうち、目の前に飛び出してきたのは、ウコンエダシャク。
嬉しいで迎えだ。
オガタマノキを見上げたり、以前、ニホンミツバチの大きな巣盤が垂れ下がっていたシイノキを眺めたり。

ソテツの雌花が目に入り近寄ってみれば、場違いと思えるそこに、オンブバッタ幼虫がいた。
ソテツの硬い葉をオンブバッタがかじるとは考えにくいが、さてどうだろう。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO GODOX TT350

オンブバッタのすぐそばに、初めて見る小さな蛾もいた。
緑色の翅が印象的だ。調べてみると、メイガ科のミドリツヅリガ、と思われる。
クモの糸が絡んでいてかなり弱っていた。

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      OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO GODOX TT350

三股町から大分県臼杵港まで、通常なら3時間ちょいのところが4時間半たっぷりかかった。
高速道路で長い区間の通行止めがあり、しかも通勤時間帯とも重なったため、一般道の渋滞が激しかった。
普段、渋滞などとは縁がない暮らしに慣れているから、運転していてかなりのストレスを感じた。
せっかく運航を再開した船便に間に合うかどうか焦ったが、ぴったし予定通り船着場に到着できた。
出発の直前、予定より30分前倒しして正解だった。

posted by やまかます at 20:34|

2023年08月09日

カノコユリと黒い蝶


台風6号の北上に伴い、一日中、風雨激しく、ときおり短い停電が頻発している。
三股町内を流れる沖水川は泥水で溢れ、いまにも決壊しそうな堤が何ヶ所にも見えた。

長時間停電にいつなってもおかしくない荒れ模様が続くなか、明日乗船予定だった船便の運航再開予定という告知に少し安堵した。本来なら今日の夕方には四国、愛媛に移動しているはずだった。

今日の写真は、先月、28日に延岡市植物園で撮影した、ミヤマカラスアゲハのメス。
カノコユリの花でしばらく吸蜜を続けていた。

ミヤマカラスアゲハ_N1000348.jpg
    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

ミヤマカラスアゲハの後ろ翅は花粉でオレンジ色に染まっていた。
カノコユリは、九州では、福岡県、長崎県、鹿児島県のそれもごく限られた地域にだけ自生し、絶滅危惧種となっている。
あちこちで栽培されている姿を見かけるが、一度はその自生地を訪れたいと思う。

よく見ると、花にはハラビロカマキリ幼虫がじっと獲物を待ち構えていた。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO


posted by やまかます at 22:21| チョウ

2023年08月08日

面河山岳博物館


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愛媛県久万高原町の面河山岳博物館で開催中のイベントで、8月11日(金)、午後2時より(研修室)、

『昆虫写真をたのしむ』〜怪物昆虫の撮り方〜(30分間) という題目でミニ講演会を行います。

愛媛は私の生まれ故郷で、久万高原町の面河渓や石鎚山は学生時代に胸をときめかせて歩いた懐かしいフィールドです。
石鎚山に登ったのは中学2年生の夏休みで、野外実習で土小屋から山歩きを初体験。
当時、アサギマダラが群れ飛んでいる光景に圧倒され、蝶の世界にますます憧れを募らせたのでした。
思わず手掴みしたくなるほど、とんでもない数のアサギマダラが目の前を舞い続けていました。
あれから半世紀、、、、、、。

今回のミニ講演では、私が思う怪物昆虫も少しですが紹介します。

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怒るコロギス♀    EOS-1D マーク2 EF100mm F2.8 マクロ USM




posted by やまかます at 20:46| イベント

2023年08月07日

ピラミッド

三股町

台風6号の影響で朝から雨が断続的に降り続けている。
雨宿りするというよりか足掛かりが多いためだろうか、家屋外壁にはオオカマキリ幼虫がへばりついている姿をよく見かける。
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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

ここ数日、仕事の都合と天候に阻まれて、外歩きがほとんどできていないので、
オオカマキリ成長の進捗状況は見えないが、少なくとも庭で見かけるのはまだ幼虫のみで、成虫は見ていない。
ショウリョウバッタのほうはオスの成虫はやたらと増えていて、しかしメスはまだ終齢幼虫のみ。

8月2日 18:11
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       OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(以下写真全て)    

家の南側、「犬走り」と呼ばれるコンクリート面にヤブキリ♀の死骸が転がっていた。
目の色などからまだ死んでからさほど時間を経ていないようだ。
死因は不明ながら、トビイロシワアリだろうか、死骸上に土粒や枯れ草などが運び込まれつつあった。

8月3日 16:25
ヤブキリJ8031236.jpg


8月4日 18:33
ヤブキリJ8041258.jpg


働きアリの呼び名にふさわしく、小さな体で大きな仕事を続行中。
巨大事業とでも言えるだろう。

8月5日 08:01
ヤブキリJ8051266.jpg


8月7日 15:42
ヤブキリM1082593.jpg
ヤブキリM1082597.jpg


死骸を覆い隠す作業はいつ果てるともなく続いているようだ。
一方で死骸を解体して巣に持ち帰るアリをまだ確認できていないが、見落としているだけだろうか。
明日から宮崎県も台風の暴風域に入りそうだから、この神聖なピラミッドも吹き飛ばれてしまうかもしれない。
posted by やまかます at 20:43| ハチ・アリ

2023年08月05日

樹皮同化

三股町

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

ビワ、サクラ、ケヤキ、この3本に絞り、そこへ来ては飛び立つ(いつ飛び立つかは運次第)アブラゼミを撮影。
仕事部屋で作業しながら、近い鳴き声がすれば扉を開けてセミの所在を確かめ、狙い通りのポジションにいるなら迷わずカメラを構える、という繰り返しだ。

レンズが大きく重いので一脚にレンズを据えている。一昨年買った一脚(SLIK社のCARBON POD 373 PRO)はカーボン製で軽く操作性も良い。雲台は2,000円台という安いものだが、軽くてアルカスイス対応プレートでレンズ三脚座やカメラの脱着もスムーズ。

同じ木を朝から何度も見ているはずだが、セミの姿に気をとられ、ケヤキの幹にベッタリ張り付くように止まっていた蛾にはずっと気づかなかった。
写真の蛾は、ジャクガ科のヨモギエダシャクだろうと思う。本種には個体変異が多いようだ。

肝心のアブラゼミの撮影は、ある程度まではうまくいった。今夏は例年になくアブラゼミの発生数が多く、うちの庭に飛来する数も過去最高であり、まさにチャンス到来。幸い昨日、今日ともに、ときおり小雨がパラつく程度で天候にも恵まれた。次第に接近している台風6号の影響で明日からしばらくは雨が強く降り続けるようだ。
posted by やまかます at 20:59|

2023年08月04日

熱い求愛

三股町

天気情報で宮崎は雨か曇りと表示されていたが、朝からずっと晴れていた。
台風6号の進路が、来週半ばには九州や四国に向かってきそうな気配が濃厚となってきた。
ちょうどその頃、四国に行く予定があるので、フェリーが欠航になった場合を想定して経路を検討せねば。

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     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

花壇のポンポン百日草で吸蜜するアゲハのメスに、オスがしきりと求愛を続けていた。
その熱烈ぶりはこれまでに見たことがないほどで、長いことメスにまとわりついていた。
メスはメスで、よほど空腹だったのか、吸蜜時間がこれも長かった。翅が黄色っぽいのがメス。

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    OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO 

体当たりを繰り返す執拗な求愛に、さすがのメスも嫌気がさしたか、花から上空へと急上昇。
グングン高度を上げていくも、オスもまた負けじとその前方に回り込み、しばらく高所での追飛が続いた。
posted by やまかます at 19:47| チョウ

2023年08月03日

二つの、かくれ帯

三股町

朝一番、久しぶりに虹を拝めた。
画面右隅に霧島山がチョコッと見える。

虹_J8030405.jpg
     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

ギンナガゴミグモ_701A7915.jpg
ギンナガゴミグモ  EOS-5D MarkV EF100mm F2.8L IS マクロUSM 270EXU(2015年4月17日:撮影)

8年前の上写真は、ギンナガゴミグモとそのかくれ帯。
遠目にはウズグモのかくれ帯びに似ている。

ギンナガゴミグモ-1081162.jpg
ギンナガゴミグモ-1081148.jpg
ギンナガゴミグモ     OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO FlashQ G20U

先日、林道沿いの崖でウズグモの網を探そうとしたら、見つかったのはギンナガゴミグモの網ばかりだった。
同じギンナガゴミグモの網でもそれぞれ個性がある。

ギンナガゴミグモはコガネグモ科のゴミグモ属であり、ウズグモはウズグモ科でまったく別グループだ。
かくれ帯は一見似ているようで、よく見ると糸の張り方がかなり違う。

ウズグモ_M1074426.jpg
ウズグモのかくれ帯  OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO MC-14(2023年5月撮影)

ウズグモを探してみたが、クモの姿は見つからなかった。
posted by やまかます at 21:20| しわざ

2023年08月01日

肉団子

三股町

朝、家庭菜園のナスの葉上で、アシナガバチがバッタを襲う瞬間を見た、と嫁さんが教えてくれた。
すぐさまカメラを抱えて外に飛び出してみた。

キアシナガバチ-7316057.jpg
     E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro マクロフラッシュ STF-8

獲物のツチイナゴ幼虫を抱えていたのは、キアシナガバチ。
幼虫の体はハチの大アゴで噛み砕かれ、みるみる崩れていく。

キアシナガバチ-7316103.jpg
      E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro マクロフラッシュ STF-8

うしろ脚などは切り捨てられ、腸の部分もしごき出されていく。

キアシナガバチ-7316109.jpg
      E-M1X M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro マクロフラッシュ STF-8

丸い挽肉となった糧を抱えたまま、菜園の上空をしばらくゆっくりと旋回してから、一気に20メートルほど急上昇。
そこで帰巣する方角を捉えたようで、東へと一直線に飛び去っていった。
ずいぶん遠くからうちの庭に飛来していたようだ。
posted by やまかます at 20:36| ハチ・アリ