三股町
朝一番、キマダラカメムシ孵化幼虫の様子を見ておいた。
円陣が崩れただけで、特に変わった様子はない。彼らは水分以外の餌は必要ない。
田舎暮らしの日々。
外を出歩いたとて誰かに出会うことも滅多にないし、訪れる人もいない。毎朝、新聞配達が来るのは午前4時半頃で、バイクの近づく音、コトンとポストに投げ込む音、そしてバイクが去って行く音を聴いてからまた夢の続きを見る。
このところ起床は午前5時半。今朝だけは少し寝坊して6時になった。
朝一番、庭や近場を歩く。犬の散歩がないのは寂しいが、ともかく歩く。歩けば何かと小さな発見がある。何が?と問われると返答に困るような些細なことだけど。
ショウリョウバッタの幼虫が、足元をピョンピョン跳ねる。よく見ると、すでに3センチほどまで育ったものも多くなった。
この幼虫は頭でっかちだから、おそらく脱皮してまだ日が浅いのだろう。3齢か4齢辺りだろうか。小さな翅芽も見える。
ショウリョウバッタ幼虫が多い場所は、草丈が低い芝草の草地だ。玄関先からそのような草地が続いている。
その玄関先には、クビアカサシガメがいた。
自宅フィールドで見るのは初めてかと思う。珍しいカメムシでもないが、見たいと思ってすぐに出会えるカメムシではない。よりによって玄関先にいたのはどうしたことだろう?などと考えても、あんまし意味はないだろう。飛翔力は抜群だし。
窓際で作業をしていると、ふと何かの視線を感じた。
南向きの窓を見上げると、そこにはヤブヤンマのメスがいた。
サンダル履いて、外から見てみた。
おそらく、庭の人工池で羽化したのだろう。飛び方はまだぎこちなく、10メートルほどゆっくり飛翔してすぐに林の梢にぶら下がっていた。
網戸には、ルリタテハも来ていた。こちらは西側。網戸にしきりと口吻を伸ばして何かを吸っている様子。
表側から撮影しようとしたが、逃げられてしまった。とても敏感だ。
飼育していたギンシャチホコ4齢幼虫は、コナラの葉を食べてすっかり成長した。
すると体は緑色になってきた。
ここまで成長を観察できたので、卵を見つけた庭のコナラに戻した。
この幼虫の運命も、明日は無いかもしれない。が、やはり日光をたっぷりと受ける野外がいいに決まっている。