三股町
玄関前に置いてある睡蓮鉢では、嫁さんがメダカを大事に飼っている。
メダカは5年前の夏に採集してきたもので、それ以後順調に繁殖している。
トンボのヤゴでもいようものなら大騒ぎになる。
その度に、私が網で掬って庭の昆虫池に移動させている。
冬になると決まって毎夕、この睡蓮鉢の周りの床タイルが水しぶきでビショビショになる。
この現象に首を傾げる嫁さんに、「これはきっと鳥のしわざ、だよ」とずっと言い続けてきた。
けれどその現場をみる機会は一度もなかった。
玄関前にはいつもスズメ夫婦がたむろしているので、大方、スズメのしわざだろう、くらいに思っていた。
そこで、一昨日、睡蓮鉢のすぐ脇にロボットカメラを設置してみた。
しわざのヌシを写真判定しようと言うわけだ。
設置したその日の夕方、さっそくヌシが写っていた。
予想に反して、スズメではなく、シロハラ、だった。
画面後ろの駐車場には、ちょうど帰宅して入庫する嫁さんの車が写っている。
車がまさに駐車場に入ったその頃、シロハラは睡蓮鉢のヘリに陣取って、水を飲んでいたのである。午後4時20分。
このあと、奥の小さい睡蓮鉢に移動して、盛大に水浴びをしている。
残念ながら水あびシーンそのものは写っていない。
センサーの反応時間の設定により、シャッターの落ちるタイミングが合わなかったのだろう。
睡蓮鉢にやって来る時刻は、ほぼ午後4時〜5時の間に決まっていて、
私達住人の挙動の間隙を縫って、ササっと済ませている。
ねぐら入りする前の身繕いは、毎日欠かさないのである。